僕のまこーらアカデミア!   作:ボリビア

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夏雄くん自立すためにもお金要るやろ?
双子の高校生の家庭教師やらへん?
実家と縁切りたいなら婿入りしよか。

追記 存在しない記憶を一番前に上げました。


宣戦布告に適応する

 雄英体育祭、2週間前。

 

「おー!

 摩虎羅も今日から復帰か!!」

 

「何だよ体育祭間に合っちまうのかよチクショウ!!」

 

 摩虎羅が教室に入ると純粋に喜んでくれるクラスメイトが殆んどだが峰田だけが残念がっていた。

 

(あー体育祭か。

 つーか、普通に接してくるんだなコイツら。)

 

「摩虎羅君、休んでいた分のノートだ!」

 

「いらね。」

 

 摩虎羅は飯田が渡そうとする授業ノートを無下にしなからも、A組の善良さに感心していた。

 客観的に見れば摩虎羅は脳無とはいえ人型の存在を細切れにしたヤバイ奴なのだがA組の面々は気にしてないように振る舞っていた。

 

「体育祭なんざ適当に決まってんだろ。」

 

「いやお前雄英の体育祭だぞ!?」

 

 雄英体育祭は現代のオリンピックに替わるビッグイベントであり、ヒーロー科にとっては活躍すれば将来の事務所スカウトや市民から覚えが良くなるアピールチャンスなのだ。

 しかしそれは摩虎羅には関係ない。

 禪院家の当主が内定しており、ヒーロー方針も敵退治全振りなので市民の人気も価値がない。

 

「ある意味、就職先決まってるもんなー。」

 

 そこら辺の事情はクラスでも把握している者もいて瀬呂は摩虎羅の言い分に理解を示していた。

 

「この前調べたけど禪院家の方々って市民評価最悪ね。」

 

 梅雨ちゃんの言う通り、禪院家のヒーローは敵退治全振りでファン対応0、ファンミ0、救助活動も素っ気ない、公安委員会のイベントに出席もせず知名度0であり市民評価は良くない。

 

「適材適所だよ。」

 

「…で、本音は?」

 

 当たり障りの無い謙虚な言葉に、芦戸が本音を促した。

 

「有象無象の評価何か知るか、面倒くさい。」

 

「…何かもう一周回って清々しいわ」

 

「ヒーロー社会の負の面。」

 

 相澤先生の忠告もあってかA組は摩虎羅をそういう存在として受け入れていた。

 久々に全員揃い、授業を消化し帰りのHR時に相澤先生が摩虎羅へ声を掛ける。

 

「禪院、放課後職員室まで来てくれ。」

 

「素行不良で遂に除籍か。」

 

「いや普通にこの間の件でしょ。」

 

「…上鳴、そんなに網走に事務所作りたいのか?」

 

 一部始終を見ていた、上鳴がボソッと呟き耳郎がツッコミを入れるやり取りは摩虎羅には聞こえていた。

 

「すいませんでした!!!」

 

 即座に土下座する上鳴を見て相澤先生がため息を吐く。

 

「…上鳴が悪いが、お前のジョークは洒落にならんからよせ。」

 

「ジョークかどうかは上鳴次第っすね。

 …まだ、頭が高いな?」

 

「めり込ませろと!?」

 

「取り敢えずこの後職員室な。」

 

 相澤先生が立ち去り、各々が帰ろうと準備するなかA組の前には人集りが出来ていた。

 体育祭の敵情視察と気付いたA組の表情は渋かった。

 USJ事件は世間には「敵の襲撃にA組が巻き込まれた。」事だけしか発表されておらず、詳細は明らかにされていない。

 そんな中、摩虎羅は気にせず職員室に向かおうと扉の前へと近づいてく。

 

(やべー、絶対に荒れる!)

 

 先程、一般人を有象無象と言い切った摩虎羅だ。

 敵情視察とはいえ殆んどの生徒が物見遊山と思われる人集りに近づければどうなるか。

 

「失せろ有象無象。」

 

「知らない人を有象無象と呼んではいけない!!!」

 

「遂にヒーロー社会の闇が露呈しちまった!」

 

 飯田が真剣に注意し、峰田が驚愕する。

 摩虎羅は気にせず、職員室へ向かうために歩みを進めると、人集りが摩虎羅を避けるように左右へ割れていく。

 

「へー、そういう態度取っちゃうんだ。

 失望しちゃうな〜。」

 

 人集りから摩虎羅へ向けて煽りが入るが、無価値存在の声に耳を傾ける摩虎羅ではない。

 

「あれ、逃げちゃうの?」

 

「…。」

 

 更に挑発する声が聞こえて摩虎羅が立ち止まる。

 そして前を向いたまま、口を開いた。

 

「どこの誰か知らねーけどよ。

 暇なんだな。」

 

「は?」

 

「入試の段階でヒーロー科に入れない無能がゾロゾロ集りやがって。

 余裕があって羨ましいな。」

 

 空気が死んだ。

 怒りが湧いたが、コレ以上騒げば摩虎羅の言う通りになる為、人集りは腹の底に怒りを溜め込んで解散していった。

 

「俺等は慣れてきたけど、アイツやっぱヤバイよな。」

 

「…うん。」

 

 峰田の呟きに流石の緑谷もフォロー出来なかった。

 

「あ、そうそう。

 お前らも五十歩百歩だからな?」

 

 ブチリ!

 ふらりと戻ってきた摩虎羅の一言で、爆豪の血管が切れ、A組の士気が上がった。

 A組も一般科も関係なく煽った摩虎羅は相澤先生と共に応接室に向かっていた。

 応接室の中に入ると、トゥルーフォームのオールマイトと根津校長がいた。

 摩虎羅はオールマイトを一瞥すると、空いている席に座った。

 

「私が誰か聞かないんだね。」

 

「オールマイトだろ。

 別人のフリするならスーツの柄替えろよ。

 …弱体化してる噂は聞いてたが酷いな。」

 

「ハハハ、やっぱり噂は広まってるんだね。」

 

 オールマイトは力なく笑う。

 

「彼の事情について説明しなくていいなら、早速本題に入ろうか!!

 先ずは生徒達を守ってくれてありがとう。」

 

 根津が頭を下げると相澤先生とオールマイトも続いて摩虎羅に頭を下げる。

 

「辞めてください。

 寧ろ身内が敵に通じてんだ。

 禪院家として俺も謝罪しなくちゃならなくなる。

 相殺してくれ。」

 

 禪院家の非を引き合いに出してまで、頭を下げたくない摩虎羅だった。

 

「話を進めようぜ。

 取り敢えずAFOってのは家の認識だと個性の受け渡しが可能なクソ野郎で合ってます?」 

 

「ああ、その認識で構わないけど、その言葉遣いは辞めよう。」

 

 禪院家自体が個性婚を積極的に行う一族の為、個性を奪うAFOは収穫時期に荒らしに来る害獣という認識である。

 代々の禪院家当主はAFOを大敵として対応するように申し送りがされる。

 

(やっぱり扇はバカだな。)

 

 そんな一族の背景を知ってか知らずかAFOに従った扇は改めて愚者である。

 

「けど、禪院家から話せる情報は正直無いです。

 禪院家の情報は裏で取引されやすいからブローカーからどう経由してAFOに辿り着くかを追うのは難しい。」

 

「うん、やはり簡単に影を踏ませてくれないね。

 今回摩虎羅君と話がしたかったのはオールマイトの事に関してなんだ。」

 

「ここからは私が話そう。」

 

 校長の話を引き継いでオールマイトが己の事情を話し始めた。

 AFOとオールマイトの戦いによる後遺症による弱体化。

 譲渡できる個性であるOFAを緑谷出久に渡した事。

 

「…なるほど、雄英高校襲撃は後継者を探すためか。」

 

「ああ正直、禪院少年が積極的に動いてくれて助かった。

 万が一、緑谷少年の事が露呈してしまえばあの場にAFOが出て来てもおかしくなかった。」

 

「で、俺に話してどうしろと?」

 

「君は既にAFOに認識されてしまっている。

 此方の事情を把握したほうが、今後の動きに良い影響があるだろう。」

 

 オールマイトの説明にイレイザーヘッドが口を挟む。

 

「俺は反対したんだがな。

 お前は実力があるが無免許の学生だ。

 只、禪院家としての立場もある。

 お前に万が一が無い様に俺もフォローを入れる。」

 

「…。」

 

 摩虎羅は少し、考えていた。

 これはチャンスではないかと。

 現状、オールマイトとイレイザーヘッドは摩虎羅に対して下手に出ている。

 つまり、此方の要望が通りやすい状況だ。

 

「事情は分かりました。

 そこで一つ提案があります。

 俺の個性伸ばしに付き合ってもらいたい。」

 

 ここで摩虎羅は自分の個性を三人に開示した。

 そしてオールマイトと戦うことで身体能力のさらなる適応とイレイザーヘッドの個性による対個性の適応を進める計画を話した。

 

 

 

 




皆が光の扇伯父さんを希望してるみたいなので当初の見せ場を話しますね。
 ざっくり言うと、超常解放戦線との戦いで死柄木弔の元に向かうギガントマキアに対して扇、甚一、直哉が森で交戦。
 甚一がタコ殴りにして動きを止めた所に扇が炎の刀で腕を焼き切り、フルアーマー直哉のマッハ3の突撃でギガントマキアの胸に穴を開ける予定でした。
 扇の個性は『炎刃』として炎の刃をつくる個性としたかった。

 因みに呪術と違って個性は伸ばせば伸びるので禪院家の実力は呪術世界より強い模様。
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