僕のまこーらアカデミア!   作:ボリビア

22 / 43
皆、冬美さん好きなのね。
ほな登場させるために色々やりましょうかねー


準決勝に適応する。

『準決勝第2回戦開始ィー!!』

 

 準決勝2回戦は禪院摩虎羅と爆豪勝己の試合。

 A組で最も組み合わせてはいけない二人の戦いになった。

 

「ほら来いよ。」

 

 相変わらず、摩虎羅は相手に打たせるスタイルで爆豪にたいして両手を広げて無防備な姿を晒す。

 

「…ざけんな。」

 

 その姿に爆豪は静かに怒る。

 顔伏せて、歯を食いしばって摩虎羅を睨みつける。

 

「テメーに届かないことは知ってる。

 けどよぉ、俺は『オールマイトの勝つ姿』に憧れてんだ。」

 

 爆豪勝己の原点はオールマイトの勝つ姿。

 どんな敵だろうと正面から叩き潰し、拳を掲げて勝利を示す姿への羨望こそが爆豪のヒーローを目指す理由なのだ。

 

「で?」

 

 摩虎羅には現状どう足掻いても勝てないのは知っている。

 襲撃事件の時から埋まる気配の無い差にどうしょうもない焦燥を感じていた。

 そしてA組の前で全員に言った言葉。

 

『ほら、花とか雑草の強さとか聞かれても難しいだろ?』

 

『お前らってヒーローになりに来たんだから、俺の事は考えないほうが健全だぞ。』

 

(少しでもホッとした自分が許せねぇ!!)

 

 人として見られず、比べなくて良いと言われて安心してしまった事実にどうしょうもない怒りが自分に湧いてくる。

 

「俺が憧れたヒーローは!!

 相手が強かろうと!

 挑んで勝つ!!」

 

 理想に近付く為には何をすれば良いか。

 爆豪の中で答えは一つだった。

 

「俺はテメェをぶちのめしてぇ!!

 …だから、協力しろよ最強。」

 

 プライドを捨てた提案。

 お前を超えるために鍛えろというイカれた提案に摩虎羅は笑みを浮かべた。

 

「…いいぜ、壁になってやるよ。

 折れんなよ?」

 

 無防備な構えを解いて拳を固める。

 

『おっと!

 禪院摩虎羅、今大会初の戦闘が見られるのか!?』

 

「上等だ!!!」

 

 爆豪が吠えて試合が始まった。

 手のひらからの爆破を組み込んだ三次元的な動きにより間合いを詰めて爆豪が仕掛けていく。

 対して摩虎羅はある時は爆豪の腕を払い、躱し、牽制打を放ち翻弄していく。

 

(コイツ…!

 爆破込みの俺と同じ速さで…!)

 

 摩虎羅は身体能力を爆豪に合わせる事で、爆豪が全力でギリギリ勝てるかどうかの強さを維持していた。

 

「どうした?

 成長しなきゃ負けるぜ?」

 

 今の爆豪の全力でギリギリ勝てない程度の戦闘力を維持している摩虎羅を超えるには限界を超えるしか無い。

 

「舐めんじゃねぇ!!!」

 

 爆破の精度や威力、体捌き、少しでも過去の自分を超えた動きをすれば摩虎羅はギアを上げてギリギリの強さで爆豪を翻弄していく。

 

「ハァ…ハァ…ハァ!」

 

 爆豪と摩虎羅の試合は制限時間ギリギリまで続いていた。

 摩虎羅は涼しい顔をしていおり、反対に爆豪は疲労困憊であった。

 常にギリギリ勝てるかどうかの相手と戦うのは肉体的にも精神的にも辛い。

 刹那の選択肢を誤れば負けるギリギリの綱渡りは爆豪を今までに無いくらいに追い詰めていた。

 

「ほらほらお前は汗かいてからが本番じゃねぇのか?」

 

 体温が上がり汗をかけばかくほど爆破の威力は増し、爆豪の戦闘力は増すが、その分摩虎羅はギアを上げていくだけであった。

 それを分かった上で煽る摩虎羅に対しての爆豪は構えを取る。

 制限時間が迫り、大量の汗による脱水による体力の限界。

 摩虎羅を超える最後のチャンスが迫る。

 

「…これが最後だ!!」

 

 汗が両手に溜まっていく。

 

「ー!?」

 

 爆豪の宣言と共に爆音が会場に響く。

 左腕に貯めた汗を全てを推進力とした高速機動により摩虎羅に迫った爆豪はそのまま右手を摩虎羅の腹に当てる。

 爆豪にとっての今回の試合での唯一の勝ち筋。

 一点集中のゼロ距離爆破が摩虎羅を襲った。

 

「死ねや!!!」

 

『C.E.Schott!!』

 

 爆豪は爆発の反動で場外ギリギリまで後ろに吹き飛ばされた。

 地面に叩きつけられて全身が痛む中、無理矢理に顔を上げて霞む目で摩虎羅を見る。

 摩虎羅の腹は僅かに抉れ、出血していた。

 

『爆豪勝己の渾身の一撃により、まさかの禪院摩虎羅!!

 今大会で初の出血だーー!!!!』

 

 無敵と思われた摩虎羅に明確なダメージが入った事で会場にどよめきが走る。

 だがー

 

ガコン!!

 

 方陣の回る音と共に摩虎羅の傷が消えた。

 

「良い一撃だ。

 誇れよ。」

 

 雄英高校での生活において、摩虎羅自身も期待してなかった生徒による『適応』が発動した。

 

『即座に再生とか有りかよ!!』

 

『どちらかと言うとダメージに適応した事による回復だな。

 あれと適応による耐性が基本的にアイツの強みだが、まさか爆豪がダメージを与えるとはな。』

 

 解説が放送される中、ミッドナイトは爆豪の状態を確認すると。

 解説席に向けて大きくバツ印を向ける。

 

「まだ、だ…!」

 

「無理に決まってるでしょ!!

 貴方はここまでよ!!」

 

 ミッドナイトが自らの個性で爆豪勝己を眠らせると、即座に担架によって保健室へと運ばれていった。

 

『まじかよ…!

 おっと、ここで爆豪勝己強制ストップ!

 決勝進出は禪院摩虎羅に決定だー!!』

 

 最後の攻撃の反動で全身を打ち付けた上に、元々酷使していた両手に加えて最後の加速によって左腕、ゼロ距離爆破により右腕はボロボロであった。

 この試合は禪院摩虎羅の個性と爆豪勝己の執念を世間に示す試合となった。

 

「よお、生きてるか?」

 

 試合、救護室に治療を受けている爆豪に摩虎羅が訪れた。

 

「何のようだよ…。」

 

 爆豪は両手ギブスに加えて全身包帯まみれで無事なのは顔だけであった。

 

「お前、職業体験ウチに来いよ。」

 

「は?」

 

 摩虎羅のまさかの提案に爆豪は唖然とした。

 

「協力するって言っただろ?

 テメーを極限までしごく環境を用意してやる。

 乗り越えたらまた遊んでやるよ。」

 

 摩虎羅は爆豪を気に入った。

 その証拠として禪院家はヒーロー界きっての武闘派集団、その本家の修練に招待するという提案をしているのだ。

 

「ハッ、上等だ!

 禪院家ぶっ殺してやらぁ!!」

 

「なら暫くは安静にしてな。

 栄養補給とキスの嵐だよ。」

 

 血の気が上がり今にも飛び出しそうな爆豪にリカバリーガールがツッコミと共に点滴の針を何本か入れた。

 

 




いつかヒーロー社会の闇をテーマにした作品書きたいですね〜。
個性によって相対的に国の価値ってかなり落ちてそう。
絶対、村とか町単位で独裁している強個性ヒーローがいるよね。

因みに爆豪のオリジナル技は一点集中爆破を英訳したら出てきた
Concentrated explosionの略です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。