僕のまこーらアカデミア!   作:ボリビア

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他のヒーローの動きより摩虎羅を動かしたい。
殆どの個性が若頭の下位互換って酷くない?


潜航師に適応する。

(暇だな。)

 

ガコンッ!

 

(そう言えば、敵の狙いは何だ?) 

 

ガコンッ!

 

(原作じゃあ狙いは常闇と爆豪の拉致。

 けど、常闇は体育祭で本戦にすら上がってないし爆豪もそこまで粗暴な姿は見せてない。)

 

ガコンッ!

 

(いや、AFOは生徒を拉致してオールマイトをおびき寄せるのが狙いなら誰でも良いのか。

 ついでに生徒をぶっ殺せれば俺への当て付けも出来ていいなってか。)

 

ガコンッ!

 

(くだらねぇ。)

 

 AFOの性格はクズ。

 他人の未来を封じて君臨することを望みとする悪童である。

 オールマイトを釣るための釣餌なら雄英生徒なら誰でも良い。

 ついでに摩虎羅を封じている間に生徒を一人でも殺しておけば人の話を聞かなかった摩虎羅への嫌がらせになる。

 そこまで考えてなお怒りが湧かなかった。

 自分自身への対策や殺意の強まった敵が動き出しているのに、社会への影響や同級生が殺されるかもしれないという状況なのに、正義感とか義憤とか何か当たり前に湧いてくる感情がなかった。

 

(ヒーロー向いてねぇな。)

 

 改めて己の中にヒーローとしての素質が無いことを確認した摩虎羅は適応の音が止まっていることに気づいた。

 

「出るか。」

 

 摩虎羅が動き出す。

 

(泳いでいるだと…!!)

 

 己の個性で作り出した岩石の中心、そこに固定されている筈の摩虎羅が動き出した。

 この動きをヴィーゴは知っていた。

 何故なら自分が同化した存在の中を泳ぐときと同じだがらだ。

 

「誇れよ、異能レベルの適応が行われたのはお前が初めてだぜ。」

 

 封じていた岩の中から抜け出した摩虎羅がヴィーゴの前に立つ。

 その表情はとても退屈そうな顔をしていた。

 

「そ…その割にはつまらなそうじゃないか。」

 

 摩虎羅が得た能力は『潜泳』

 シンプルに地中を自在に泳げる様になる。

 

「…そうだな。」

 

 摩虎羅は否定しない。

 事実、個性クラスの能力を獲得出来る事が判明した時点で今後の摩虎羅の退屈が加速することが決まったからだ。

 

「ど…どうせ逃さないんだろ。」

 

「あー、そうだな普通は殺すよな。

 じゃ殺るか。」

 

 短い会話の後、摩虎羅は踏み込みヴィーゴの胸には手刀が貫通していた。

 

(早い!

 だが、心臓はここにはないっ!!?)

 

 己の個性で地中深くに隠した筈の心臓に痛みが走る。

 踏み込み時の衝撃を遠当てされたのだ。

 

「お前、俺の拘束中も個性使ってただろ?

 丸見えだぜ。」

 

 摩虎羅を拘束中もヴィーゴは個性を使って万が一が無いように監視していたのが仇となった。

 ヴィーゴの個性にも適応した摩虎羅はヴィーゴの心臓の位置を感じ取ることが出来てしまった。

 

「ガハッ!」

 

 直接心臓を叩かれた痛みでヴィーゴは気を失う。

 摩虎羅はヴィーゴを一瞥して、地面を潜泳して次のターゲットに向かう。

 戦闘による振動が大きい合宿所だ。

 

「「「!?」」」

 

 突如として地面から現れた摩虎羅に全員の目が集中する。

 

「よお、愉しそうだな。」

 

「摩虎羅か!!

 敵は二人と脳無が二人再生持ち、相手の斧には気をつけろ!」

 

 相澤の端的に現状の説明を聞いて周囲を見渡すと、驚愕の表情の組屋と目が合う。

 

「オイオイオイ!!

 ヴィーゴの旦那の拘束から抜け出したのかよ!!」

 

「待て!!」

 

 組屋は虎の静止も聞かずに即座に逃げ出した。

 

(ふざけんな!

 ヴィーゴの旦那が勝てねぇ相手と戦うかよ!!)

 

 芸術家としての実力ではなく純粋な戦闘力や個性はヴィーゴの方が圧倒的に組屋より上。

 そのヴィーゴの拘束を無傷で脱出してきた時点で摩虎羅に勝てないと判断したのだが。

 

「一人目」

 

 逃げ出した組屋の背骨に摩虎羅の指が刺さる。

 脊髄に激痛が走り、足の力が抜けて組屋は倒れ込む。

 

「足が…!!」

 

 脊髄が潰されて足の感覚がない組屋を尻目に、落とした斧を摩虎羅は手に取った。

 

「良い斧だな。」

 

 暫く眺めると摩虎羅は斧を荼毘に向けて斧を投げ飛ばす。

 己に向かって斧が投げ飛ばされたと気付いた時点で荼毘の首元に斧が食い込んでいた。

 

(これが禪院摩虎羅…!!

 本体じゃなくて良かったぜ。)

 

 最後に感じたのは安堵。

 どう考えても勝ち目が薄い相手に対しての本体がこの場にいないことに安堵を浮かべながら荼毘の首は飛んだ。

 脳無を引き連れてきた荼毘はトゥワイスによる偽物。

 首を失った荼毘の体は泥のように崩れていく。

 

「自立行動なし。

 頭を落としたら行動不能か。」

 

 脳無2体は命令役が居なくなった事で動かなくなった。

 摩虎羅一人の登場により、ヒーロー四人がかかりで何とか抑えていた状態が解決してしまった。

 

「…」

 

 静寂を破ったのはミルコだった。

 

「オイオイ!!

 すげーじゃねぇかお前!

 お前がアレだろ、摩虎羅だろ!!

 アタシと後で勝負しようぜ!

 イレイザー!!

 アタシは森に行くからな!」

 

 ミルコは事態が解決したと判断するや森の中へと駆け出していく。

 飽く迄も合宿所の安全が確保されただけで生徒も敵も森の中に居る。

 

「…!

 マンダレイ!

 摩虎羅の生存を敵含めて全員に知らせろ!

 それだけで相手の意思を削げるかもしれん!」

 

「了解!」

 

 摩虎羅の登場により逃げ出した組屋の姿を思い出し、状況を有利にするために摩虎羅の生存が森の中に響き渡る。

 

 

 




遂に個性地味た能力まで獲得しはじめた摩虎羅。
鬼ごっこのスタートです。(捕まれば重傷まったなし!)
 
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