「さぁ、死ねぇ!!」
AFOとOFAの合作にして最強の一撃。
汎ゆる殴打に適した個性を発現させた上でのOFAによる出力増強。
OFA歴代継承者達が最も恐れた一撃が正面から摩虎羅へと叩きつけられた。
その一撃は摩虎羅を越えて、後ろ十数キロメートルを吹き飛ばし、都市を瓦礫へと変えた。
(やはり、反動があるか。
だが、高速再生で直ぐに治る。
OFAもまだ残っている、これなら計画を変えても上手くいく!)
放った側のAFOも反動によるダメージを負ったが、個性により直ぐに修復されていく。
AFOは残心の中で次を考えていた。
まだ手元に残ったOFAを計画に組み込んで、さらなる絶望を社会に与え魔王として君臨する未来を。
「言った筈だ、格を示すと。」
「あり得ない…!
この一撃を人間が防いでいいはずがない!
何をした…!!」
「何も?」
未来は消えた。
AFOの目の前には無傷の摩虎羅が立っていた。
種は簡単だ、摩虎羅は既に物理で解決できる領域にいなかった。
摩虎羅の物理ダメージに対する適応は『衝撃を全て流す』という方向に進み、AFOの一撃を後方へと全て流し切っていたのだ。
「だが、僕の右手は君に触れている…!!!」
物理がだめなら個性による攻略を仕掛けようと拳を開いて摩虎羅の顔面を掴んでAFOを発動する。
その瞬間、摩虎羅とAFOは一瞬繋がった。
そして見た。
背に方陣を浮かべ、目に当たる場所に二対の羽が生えた白い人型の異形の姿を。
その異形はAFOを拒絶するが如く、ニヤリと嗤い右腕を振るってAFOとの繋がりを断ち切った。
(これが個性だと…!?)
干渉を強制的に弾かれたAFOは摩虎羅と距離を取るように後ろに飛び退きながら、動揺していた。
個性には意志が宿る。
AFOの中にある個性にも意志があり、その姿は奪った相手の容姿と同じ。
だが禪院摩虎羅の中の個性『適応』は違った。
明らかに人から外れた人外の異形、個性による異形が遊びに見える程にイカれた存在感。
「君は何者だい…?」
「ドラゴンだって、言ってんだろ。
梅干し野郎。」
「ドラゴン?
ハハッ、そんな優しい存在じゃないだろ君は。
人間の振りした化け物め。」
「あー、成る程。
お前には俺の個性がそう見えた訳か。
成る程ねぇ、しっかり居るわけか。
そうかそうか。」
摩虎羅はAFOの言葉を聞いて嬉しそうに何度も頷いた。
自分の能力のオリジナル、その原型が自分の中にいる事に。
「で、策はないのか。
テメーの自慢のコレクションでやる事がパンチ一つでおしまいか?
なら終わるぜ?」
摩虎羅は化け物と称されても飄々と無傷で堂々と佇んでいた。
AFOはその姿に苛立ちが湧いてくる。
何故ならその立場には己がいるべきだからだ。
汎ゆる可能性を、思い描く未来を阻むかの如き君臨する絶対的な存在。
己がなりたかった魔王の如き強さ。
「巫山戯るな…!!
魔王は僕だぞ!!!」
AFOの背中が膨れ上がり膨張していく。
盛り上がる肉体の表面には無数の人型が現れ、大量の人間を積み重ねて作られた醜悪な怪物へと変貌していく。
「やれば出来るじゃないか…!!
来いよ!」
想定していなかったAFOの姿に思わず笑みを浮かべ、受け止めんばかりに両腕を広げて受け止めるように摩虎羅は待ち構えた。
これこそ真のAFO。
汎ゆる個性を己の物として支配し、全てを総動員させて放つ奥の手。
放てば今のAFOは死ぬ。
本来の計画とは違う行い。
だが、目の前の存在を全て否定するにはこれしかない。
自分の夢の先にいる人間をAFOは許さない。
『全因解放 総ては一つの為に』
個性由来のエネルギー、現代科学では恐らく解明されていない未知。
原作では推進力として使用したそれを、対象一つを殺すための破壊力として解き放たれた。
本当はAFOとOFAの重ね技で、個性を燃料にOFAをブーストさせて別の個性を増幅して肉体と個性に最適化を重ねるOFOと思ったけど、その為にはAFOのプラスウルトラが必要でこのAFOには無理だと思ってこっちにしました。
因みにAFOのイメージは人相が沢山重なって出来た肉塊の山の真ん中に梅干しがちょこんとある感じです。