司書補J、シャンフロにて奔走する   作:ゲガント

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シャンフロ新シーズンが毎週楽しみです。





それでは、どうぞ


Day 1 業務終了

あの後、様々な説明を受けたジョシュアはアンジェラと共に書斎となっている中央部分へと戻ってきていた。

 

「説明はこんな所かしらね」

「ん、ご丁寧にどうも」

 

ペコリと頭を下げるジョシュアだったが、ふとメニュー画面を開いてみれば既にログインしてから4時間が経過していると警告のような物が出ていた。

 

「……こんな時間だし、そろそろログアウトしないとかな」

「ログアウト……あぁ、開拓者はベッドで寝ないといけないんだったわね。休憩スペースなら向こうにあるわ、そこの寝具は自由に使いなさい」

「ん、わかった、おやすみ」

 

言葉に素直に従い、アンジェラに手を振りながら進んでいけば仮眠ができそうなスペースに辿り着く。そこにあるベッドの一つで横になり、リスポーンポイントを更新した後、ジョシュアはシャンフロの世界から姿を消すのであった。

 

 

 

 

 

 

「………で、貴女はいつまで観察してるつもり?」

「ふふ…なに、此の図書館に初めて招かれた2号計画(セカンドプラン)の産物が如何ほどな者かとね。黒犬に戯れつかれていたと聞いたがそれを成す技量と度量はあるようだ。この世界で神代と語られる時よりも随分前に滅んでしまったあの場所で生を受けても何食わぬ顔で刃を振るうだろうさ」

「彼女や私と違って外の世界を自由に出歩いてた貴女がそう言うって事は相当ね。初めに招く奴としては正解だったのかしら」

「少なくともあの女々しい墓守や我儘だらけの雌蛇よりかは頭の螺子が欠けている、あの方舟に乗っていた探求者の頭を務めていた者にも引けを取らないだろう。私と顔を合わせても嬉々として剣を取るだろうさ。お前の目的には何とも丁度良いだろう?」

「……えぇ、確かにそうね」

 

 

 

 

 

「ん……楽しかった」

 

シャンフロの世界から帰ってきたジョシュア…もとい紫亜はVRゴーグルを外しながらほぅ、と息を吐いた。頬を僅かに紅潮させており、とても満足そうである。

 

「初日からこれかぁ……明日からも楽しみ」

 

初日。そう、初日なのである。この男初日でありながら、サービス開始から1年撃破報告どころか情報すら満足に集まっていない最強種のユニークモンスターの一角から逃げ切り、誰にも見つけられていないユニークシナリオへと強制参加させられているのである。ゲーマー達が歯軋りしそうな要素だらけだが、当の本人はポワポワととても満足そうなオーラを発して表情を緩ませていた。

 

ピロンッ♪

「ん?」

 

寝そべっていたベッドにそのままボーッとしていた紫亜だったが、不意に自分の携帯から音が鳴る。ゴロゴロとベッドを転がって移動を横着しながら備え付けのテーブルの上にある携帯を手に取って見てみれば一件のメールが入っていた。

 

 

 

件名:調子どう?

from:天音永遠

to:上条紫亜

 

やぁやぁ紫亜ちゃん。シャンフロデビューはどうだったかな?キミの事だからもう貪食の大蛇突破してセカンディルにでも居るんだろうね。一応フレンド登録しておきたいから先に進むのは待ってて貰えるとお姉さん嬉しいんだけどなぁ?

 

 

 

「ん、先輩からだ」

 

 

 

件名:Re調子どう?

from:上条紫亜

to:天音永遠

 

とっても楽しかったけどリュカオーンに負けたのがちょっと悔しい。アイアンハンマーで頭ぶっ叩いても怯むだけでダメージ無かったし、ちゃんと装備整えてまた戦いたい。取り敢えず暫くはシャンフロメインでやるつもり。

 

待機の件はちゃんとした武器作ってレベリングしてから次の街行くつもりだけど…明明後日位にはエリアボスに挑むからその先で合流でいい?

 

 

 

件名:ReRe調子どう?

from:天音永遠

to:上条紫亜

 

オッケー、サードレマね。

 

 

というか初日から何やってんの?

 

 

 

件名:ReReRe調子どう?

from:上条紫亜

to:天音永遠

 

ん、沼荒野で素材集めしてたときに向こうから突っ込んで来たから僕は悪くない

 

 

件名:過負荷かな?

from:天音永遠

to:上条紫亜

 

少しオハナシしなきゃいけないようだけど……まぁいいや。

取り敢えずその話は周りに言い触らさないように、面倒なことになるからなるべくね?

 

 

 

「ん、了解っと」

 

そう返信してやり取りを締めくくったジョシュアはようやくベッドから起き上がって伸びをする。少しばかり凝り固まった体の関節から音が鳴るが気にせず準備していた水を飲み干して立ち上がると、そのままパソコンの置いてあるデスクに移動し電源を付けた。

 

「取り敢えず図書館の情報あるかな……」

 

ブラウザを開いて直行するのはシャンフロの攻略サイト。しかし、ゲーム内に存在するクランが運営するサイトの目次をざっと見てもそれらしい情報は無く、それっぽい物をクリックして読み込んでみても各街に存在する普通の図書館やそこの蔵書などがリストアップされているだけで自分が偶然辿り着いた『図書館』には全く当てはまらない。

 

「やっぱり僕しか見つけてないのかな」

 

今度はゲームの掲示板を見てみるが単語の検索等をしても得られた情報は攻略サイトのものと大差なく、強いて言うのであれば『ライブラリ』というクランの本拠地が図書館であるという事ぐらいである。

 

「………『Library Of Ruina』」

 

ふと思い返したユニークシナリオのタイトル。あまり聞き馴染みのない単語の意味はそう時間が経たない内に調べることが出来た。

 

「崩壊、廃墟、破滅……ねぇ」

 

あまりにも物騒な言葉が並ぶ画面とにらめっこしていても答えは出てこない。ふぅ、と息を吐いた紫亜が不意に時計を見れば、既に短針が真下より若干左側の方に位置していた。

 

「そろそろ晩御飯の時間かな、今日はなんだろ」




アンジェラの目的は原作Library Of Ruinaとは違います

後書きにシャンフロ劇場ミニや小ネタシリーズは

  • いる
  • いらない
  • セルマァ……
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