自分は死にそうです。
それでは、どうぞ
VS 裏路地の屠畜業者
「ん、さっきの……たしかジャックだっけ。あの人と似てる………人間を解体するのも屠『畜』で良いのかな」
分厚い黒エプロンと血らしきもので汚れた作業着を身に纏った人間数人が肉の解体用の大きな糸鋸を構えて突っ込んで来た。
だがしかし先程接待した『ピエールのミートパイ』の2人とそう性質は変わらず、実力者との戦いには慣れていなかったようで逆に全員を解体するように致命の鋸で首や身体を切り刻んで勝利。
VS 鈎事務所の残党
「ん、やっぱり前の本の人達と似てる。残党って書いてあったし、所属先によってある程度格好が統一されてるのかな」
先日殺し合い、自身か身に纏うコアページの元にもなっている者が所属する組織である『鈎事務所』のフィクサーが集団となって襲いかかってきた。
先程の屠畜業者と比べても連携というものが感じられ、武器もちゃんと戦闘用の物を携えていた為少し手強くなっていたがそれでも残党と呼称されているレベル、恐らく前に戦った彼等が精鋭だったのかあっさりと殴り倒せてしまった
「ん〜……ふぅ。さてと、次はどれにしようかな」
軽く2冊分の戦闘記録をクリアしたジョシュアは戦闘エリアの隅に用意された机の前に立つとそのまま積まれた本の中から次なる接待の記録を選定し始める。
『炭鉱夫』、『ぽんぽん派』、『ユロージヴィ』等、様々な表紙と題名が目を引く中適当にピンと来た物を手に取った。
「街灯事務所……ん、これにしよ」
選んだのは暗い夜のような紺色の表紙にポツンと電気式の街灯が描かれた本だった。その街灯が照らす光の元には黒いファルシオンのような短めの直剣が突き刺さっており、それに寄り添うように何本かのラインが引かれた大剣と溶岩のような黄色と黒が渦巻いた警告色の棒……恐らく形状的にバットが横たわっていた。
「どうせだし、別のコアページも試してみようかな」
早速戦闘を始める、その前にジョシュアは自身のインベントリを覗く。何度か操作をしてアイテムを絞り込めば今まで自身が入手した本とページ達が並んで表示された。
「そういえばバトルページの方の装備はしてなかった。えーっと先ずは……」
「ん、これでよし」
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PN:ジョシュア
レベル:33
メイン職業:司書補
サブ職業:傭兵(片手剣使い)
体力 20 魔力 10
スタミナ 85
筋力 55 敏捷 65(100)
器用 35(55) 技量 35(55)
耐久力 1(131) 幸運 60
残りステータスPt.0
装備
左:無し 右:無し
頭:無し
胴:司書補の制服 (耐久力+70)
腰:司書補のベルト (耐久力+20)
脚:司書補の革靴 (耐久力+40)
アクセサリー:導路のミサンガ (俊敏+10)
コアページ:ピエール (敏捷+25 器用+20 技量+20)
短剣《リッパーナイフ》
スキル
・スピンスラッシュ → 満月刃
・ナックルラッシュ → ラダーブロー
・旋脚 → 旋風陣
・オプレッションキック Lv.MAX
・レペルカウンター → パリングプロテクト
・ループスラッシュ Lv.MAX
・パワースラッシュ Lv.MAX
・シュートヴェイン
・スライドムーブ
・アクトブレイク
・五艘跳び → 六艘跳び
・スパイラルエッジ
・アクセル Lv.MAX
・光の種 第弐段階
・オフロード Lv.MAX
・ムーンジャンパー
・スカルシェイカー
・エッジクライム
・ショットスタンプ → ハードクラッシャー
・舞空撃
・一閃 Lv.4
・ウィークマーカー Lv.6
・ウェポンライト New
・エンゲージロデオ New
・集点突 New
ページスキル
・即席調理
・残酷な支度 Lv.3
・万物調理
・渇いた下拵え
・滅多斬り Lv.3
・た耐える Lv.2
・先導指揮
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ジョシュアの装いは生物的な鈎鎌を伴った現代的なファーコートから所々赤い液体が飛び散った跡のある白いコックコートへと変化し、右の太腿に巻かれた革のホルダーには血に濡れながらも外見だけで鋭さが分かる包丁が納められていた。
それを抜き放って握り込むジョシュアはもう片方の手に致命の包丁を出現させる。
「やっぱサイズからして致命の包丁の方が重い…けど攻撃力高そうなのはこっちかな」
様々な持ち方を試しながら武器の感触を確かめる。正直な所武器として作られた致命の包丁は兎も角短剣として使ったとしてもまだ短いリッパーナイフだが、手入れはかなり行き届いて居るようで空気を裂く感覚は振るう過程でも如実に現れていた。
「さて、と……そういえばオルトは?」
確認も終わりいざ次の接待に挑もうとする前、ふと相方の声が聞こえなかったジョシュアがキョロキョロと見回せば目的の子兎はすぐに見つかった。
「…………」
戦闘エリアの端、あまり目立たない本の山に囲まれながら黙々と本を読むオルト。口元にはパイブを咥えておりそこから煙が出てることも確認できる。
(そっとしておこう……)
あまりに真剣な表情をしていた為声を掛けるのも憚られたのか、ジョシュアはそのまま踵を返した。
「後でどんな内容だったか聞いてみようかな」
そうしてオルトに背を向けた後、徐ろに『街灯事務所』の本を掲げて記録を紐解き始める。ジョシュアの手を離れ宙に浮いた本は頁を散らばらせながらその形を光の破片へと変化させ、やがて消え去った時には数人の人影が舞い散る頁の向こう側に現れていた。
「ん、早速殺り合う」
事務所の制服にしてはラフな紺色や灰色のパーカーを身に纏う者達が各々機械仕掛けのようなハンマーやランス、無骨なバットを構えてコチラを警戒するように立つ。
向こう側の準備も既に済んでいるようでジョシュアの顔にも自然と笑みが浮かんでいた。腰のホルダーに収めたリッパーナイフとインベントリから取り出した致命の包丁を順手で持ちダランと腕を下げる。ユラリユラリと足を踏み出せばそれを合図に相手側も動き出し、ジョシュア目掛けて先陣を切った一人が武器を振るいながら跳びかかった。
「《パリングプロテクト》」
「■■■!?」
そしてその刃が届くことは無くそれよりも前に振るわれたリッパーナイフに弾かれる。武器のサイズ的に現実では叶わなそうな光景だがこの世界のシステムによる強制力はそれを可能とし、振り下ろしたハンマーを弾かれたフィクサーは顔を覆うモザイクの向こうで驚愕の表情を浮かべているような気がする。
「ん、《滅多斬り》」
長柄の武器の重心が簡単に戻せる筈もなく、致命的な隙を晒したフィクサーに対し、ジョシュアは容赦なく包丁による斬撃を浴びせて仕留めにかかる。
「■■」
「おっとっと」
しかし確実に命を奪う前に他のフィクサーが武器を振るってジョシュアと仲間の間に入り込んでくる。
流石に1ターンでは殺せないと判断していたジョシュアは難なくその不意打ちを避けて間合いを取った。
フィクサー達はそれを受けて直ぐに陣形のような物を組んでコチラの出方を伺い始めた辺り、今まで接待してきた相手よりも確実に実力が上がっているのが分かり、ジョシュアはより楽しげに笑い始めた。
「良いね、これから先の接待はこういうのよりも強くなるのかなぁ、楽しみだなぁ」
ニコニコと笑顔を浮かべるジョシュアは無邪気に包丁達を構える。
接待はまだ始まったばかりだった。
ピエールのコアページに付随しているページスキル
・即席調理
ピエールのコアページ専用スキル
短剣系スキルと併用することでのみ使用可能。
発動時の攻撃の威力を上昇+攻撃的中時に自身のHPの10%を回復
・万物調理
短剣系スキルと併用することでのみ使用可能
発動時に自身に防御を一定割合無視するバフを付与する
・残酷な支度
発動後、30秒間斬撃及び刺突攻撃時対象に《出血》を付与する
特殊デバフ 《出血》
出血付与状態での攻撃や出血付与効果のある武器、スキルを食らう事で付与される。
被攻撃時に被攻撃部分に傷が残るようになり、そこから一定時間継続的に赤黒いポリゴンが流れ出すようになる。
《出血》が付与された存在が激しい動作を行った際に一定割合のダメージが発生し、重ね掛けが可能。
イメージとしてはモンハンの裂傷状態に近い。
要約「敵を解体して調理してやるぅ!」
後書きにシャンフロ劇場ミニや小ネタシリーズは
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いる
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いらない
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セルマァ……