司書補J、シャンフロにて奔走する   作:ゲガント

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最近になって遊戯王を初めました。
初動にうららやヴェーラーは張り倒したくなります。
あとアンケートもあるのでもしよろしければ回答お願いします。




それでは、どうぞ


穿ち砕き、進むは樹海の奥の奥

「《アクセル》、《光の種》敏捷強化」

「《スタートブースト》、《アサルトステップ》ッ!ジョシュア様、飛ばして欲しいのです!」

「了解、撃ち出すから乗って」

「承知なのです!」

「そぉい」

 

それぞれがスキルを点火し、『後悔』の先にオルトが乗った後ジョシュアは力のまま『後悔』を振りかぶってカタパルトの如くオルトを射出する。それと同時にスキルで強化された脚力で跳んだ事でその速度は殺人的な物へと至り、流れ星の如く目標へと迫った。

 

「《アンガジェマン》ッ!」

 

レイピアは光り輝き、軌跡を残しながら四ツ角カブトムシ……クアッドビートルのその強靭な角とぶつかり合う。

一見不利な突貫に見えたその一撃だが、火花を散らし競り勝ったのは太さも大きさも劣る筈レイピアの方で、クアッドビートルは衝撃で少し身体を仰け反らせる。

 

「いい一撃、《スカルシェイカー》」

 

そこに滑り込むのは鉄塊のようなハンマーを身体を捻って構えたジョシュア。仰け反った瞬間をピンポイントに狙うように放たれたスキルでのアッパーはクアッドビートルの顎に該当する部分へと直撃、更に大きく仰け反らせる事に成功する。

 

「……ん、少し効き目が薄い?」

 

しかし動きが鈍ったのは一瞬のみ、直ぐに怯みから立ち直ったクアッドビートルは背中の羽を展開して姿勢を修正し始める。

 

「させないのです!」

「もーいっかいっ!」

 

復帰を阻止せんと動くオルトを己を足場にして送り、ジョシュアはそれを追いかける。

 

「《ピュニスィオン》ッ!」

「《アクトブレイク》、《狂乱追跡(ブラッディポイント)》」

「うわっ!?それどうなってんの!?」

 

喰らいつくような2連の刺突と身体を痺れさせる位の打撃、そして独自で動いた背中の生体装備による連続突きはクアッドビートルのその硬そうな装甲の無い腹部へと命中、オルトの突き刺した部分からポリゴンが放出されたのも見えた。

観戦してたペンシルゴンから上がった驚きの声を無視しつつジョシュアは宙を舞うオルトを抱き寄せて回収する。

 

「やっぱり裏側は弱いよねッ!」

 

そのままの勢いで《旋風陣》で回し蹴りを叩き込んだと同時にその反動を利用して下がった瞬間、完全に復帰したクアッドビートルはその場で螺旋状に回転し敵を寄せ付けんとし始めた。

 

「わぁミサイルみたい、面白」

「あの状態での突進は食らいたくないのです……!」

 

野性的な勘で退避していたジョシュア達は感想を漏らしつつもまだまだ元気そうなモンスターに対し武器を構える。

あまり使用していなかった背中の生体装備もジャンジャン利用しようと意気込みつつ回転が止まるタイミングを計っていたが、あろうことがクアッドビートルはそのまま方向を制御しながら突っ込んで来た。

 

「器用にやるなぁ」

「どう対処するのです?流石にあれを真正面からは少々骨が折れるかと思うのです」

「ん、こうする」

 

その巨体を回転させて小さな敵を食い破らんとするカブトムシに対して選択したのは、小回りでどうにか出来ないほどのスレスレを通り抜ける回避だった。

《スライドムーブ》を起動し滑るように横を抜けていったジョシュア達の衣服の端を掠めたクアッドビートルはそのまま地面へとその立派な角を突き立て、大きく地面を抉り取り、爆発の如き衝撃を発生させる。

 

「この避け方の名前、確かグレイズだっけ……まぁいっか、続き続き!」

 

風圧が身体に襲いかかって来るのも無視してジョシュアは再びハンマーを両手で握り込むと、そのまま《ムーンジャンパー》で跳び地面から角を引き抜いている最中のクアッドビートルの背中目掛けてダイブする。

 

「《ハードクラッシャー》ッ!」

 

振り下ろされた『後悔』を直進以外の動作が遅いクアッドビートルには避ける術は無く、直撃した部位から僅かにヒビが入る音がした。

 

「オルト!」

「承知なのです!《フラッシュレイン》!」

 

即座に退いたジョシュアと入れ替わるように上空で離れていたオルトがスキルを振るいながら落下する。

空中に描かれた光は数十もの光の槍となってオルトと共に降り注ぎ、ジョシュアがヒビを入れた部分へと突き立てた。

 

「この隙を逃す訳にはいかないのです!《バレストラフォント》ォッ!!」

 

レイピアを突き立てる毎に欠片が飛び散るほどに広がった装甲のヒビ割れへ、オルトはマントを翻しながら目にも留まらぬ連撃を叩き込む。

 

「おりゃりゃりゃりゃりゃりゃあっ!!」

 

立て続けに連続斬撃スキルである《獣鏖無尽》で斬り裂けば、クアッドビートルも堪らず藻掻きのために翅を動かそうとし始めた。

 

「ユメ、今度は抑えてね……幻想潜灯」

 

そんな様子の兜虫の前方にて、地面に降り立って移動していたジョシュアは手元の『後悔』をギフトに変換し新たに『盲目』を呼び出した。昨日のように体全体が書き換わる事は無く、ただ1本の槍として現れたそれを逆手持ちで担ぎ上げると逆の手を真っ直ぐクアッドビートルの頭部に向ける。

 

「トドメ行くよ!《シュートヴェイン》ッ!」

 

オルトを振り払おうと意識を向けていたクアッドビートルに、エフェクトを伴った投擲が迫る。気付いた頃には既に回避出来ない眼前まで到達しており、『盲目』は硬い筈の頭部装甲を割り砕いて突き刺さった。

思い掛けない大ダメージを受けて怯んだ隙を見逃さず、投擲後の姿勢から《六艘跳び》で木々を跳ね回りながら迫ったジョシュアは頭部の角を足場に立ち生体装備を絡ませて身体を固定、両手で『盲目』をしっかりと握り込んだ。

 

「……1つ気になった事がある」

 

ギョロリと虫らしい無機質な目と視線が合い、ジョシュアはニコリと天使のように笑って、

 

「《スパイラルエッジ》の発動条件って、刃物での突きなら良いんだよね?」

 

そのまま突き刺さった槍を螺旋のようなエフェクトと共に更に深くへと押し込んだ。

 

「       !!」

 

声にならない悲鳴が声帯の無い筈のクアッドビートルから出て来たような感覚がしたが、それでも構わずジョシュアは振り回されながら『盲目』を引き抜き、その能力を解き放つ。

 

「破裂しろ」

 

引き抜いた跡に残った(生成された)ぼんやり光る蛍光灯はその言葉に呼応するようにヒビ割れ、衝撃波を放ちながら弾け飛ぶ。

頭部の内側に衝撃波を直接叩き込まれて生きていられる生物など早々居るわけもなく、クアッドビートルは一瞬ビクリと身体を震わせた後アイテムを残しポリゴンとなって消滅していった。

 

 

 

 

「討伐完了、ユメの方が何倍も強かった」

「ジョシュア様、普通のモンスターと幻想体を比較しちゃダメだと思うのです」

 

そんな風に言葉を交わしながらジョシュアがEGO達を頁にしまい込みながら戦いの余韻に浸っていると、ずっと観戦していたペンシルゴンが緩やかに拍手を送りながら歩み寄って来た。

 

「いやぁ、予想以上だね。対人戦は兎も角対モンスターはどうかと思ってたけど杞憂だった様で何より!」

「パワーはあっても動きがトロかったし、オルトのダメージソースが馬鹿にならない位高いから」

「だとしてもだよ、立ち回りが手慣れ過ぎじゃない?他のゲームの応用?」

「戦う時ははほぼフィーリングでやってる。間合いとか攻撃タイミングとかは勘で分かるし、どうやったら相手をぶちのめせるか位しか考えてない」

「思ったより思考回路が獣寄りだったな……いや、私のプレイスタイルとは真逆だけど難題に対して雑に使うカードとしては最適解…?」

 

想像していたよりもずっと本能的だった後輩に頬を引きつらせながらも、その有用性の高さは間違いない物だと先程の戦闘で確認したペンシルゴンはジョシュアと組んだ際の運用方法に思考を巡らせる。

その間にドロップアイテムを回収し終えたジョシュアは司書補のコート姿に戻ったオルトを再びフードの中に収めてペンシルゴンの方へと振り返る。

 

「取り敢えず目的地はどこ、というかそもそも何で呼んだの?」

「まぁ先ずは着いてきて。詳しい説明はそこでするけど、今言えるのは1つ

 

 

 

『墓守のウェザエモン』に挑むのに必要なクエストを受ける為にせっちゃん……『遠き日のセツナ』に会わせてあげる」




スキル解説
《アンガジェマン》
センク協会フィクサー(5課以上)の本から入手出来るページスキル
攻撃時、相手の武器及び攻撃部位に衝突させた際に補正が入る。
つまるところ鍔迫り合い等の際に優位に立てる

《ピュニスィオン》
センク協会フィクサーの本から入手出来るページスキル
2連撃を繰り出すスキルで、一撃目をヒットさせれば必ず二撃目がクリティカルになり威力補正が入る

《パレストラフォント》
センク協会フィクサー(4課以上)の本から入手出来るページスキル
少し溜めた後、残像を残す勢いの連続突きを繰り出すスキル。通常スキルである《フラッシュレイン》は『攻撃の際に光の刃を生み出して射出する』のに対してコチラは『1本のレイピアを超高速で振るう』という物になっており、細かい位置調整が可能になっている。
実は使用時パーティーメンバーに敏捷強化のバフが入る。

後書きにシャンフロ劇場ミニや小ネタシリーズは

  • いる
  • いらない
  • セルマァ……
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