良い遺物は出始めましたがPSがそこまでなので……
それでは、どうぞ
「うぅ……顔が、顔が痛いのです……」
「大丈夫?音鳴るレベルのアイアンクローだったけど」
「し、仕方ないのです…ジョシュア様の案内をほっぽり出して本にのめり込んでしまったのはワタクシの落ち度……甘んじて受け入れるのです…!」
「まぁ無理はしないようにね」
呻くオルトを気遣うジョシュアの身に纏う服は《テイン》から《ルル》のコアページに変わっており、オルトの隠れる居場所はフードから首元の襟にあるモッフモフのファーの中へと代わっていた。
「そろそろ街中だから丸まっといて」
「承知なのです!」
ジョシュアが着込むジャンパーに身体を入れ込み、ファーの一部をしっかりと抱えるように握って身体を固定する。オルトの姿勢が安定したのを確認したジョシュアあそのまま路地裏から出て人混みに紛れてサードレマの街を歩き始めた。
「あ、アレが特技剪定所ってやつか」
不意に視界に入った建物の看板を見て足を止める。その頭の中では、図書館での出来事が再生されていた
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「ん、そういえばさっきレベルアップしてた。スキルは……ん、増えてる。そろそろ多くなってきた」
「そういえば貴方、スキルの剪定はしないのかしら。他の開拓者はスキルガーデナーで整理をするらしいのだけど」
「………スキルガーデナーって、何?」
「…………」
「…………」
「…………はぁ、こっち来なさい。一応私も出来るから」
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「まさかスキルの合成が出来るとは。もうちょっと攻略サイト読み込んどけばよかった」
(ワタクシの姉の1羽もスキルガーデナーをしているのです。少々金銭にがめつい所があるのですが……腕は確かなのです)
「ん、いつかオルトの兄弟に会ってみたい」
そんな会話を交わしながらジョシュアは改めて己のステータスを開いて見る。
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PN:ジョシュア
レベル:37
メイン職業:司書補
サブ職業:傭兵(片手剣使い)
体力 30 魔力 10
スタミナ 90
筋力 55(70) 敏捷 65(75)
器用 35(55) 技量 35
耐久力 1(161) 幸運 65
残りステータスPt.0
装備
左:無し 右:無し
頭:無し
胴:司書補の制服 (耐久力+70)
腰:司書補のベルト (耐久力+20)
脚:司書補の革靴 (耐久力+40)
アクセサリー:導路のミサンガ (俊敏+10)
コアページ:ルル (筋力+20 器用+20 耐久+30)
メイス 《ファイアーバット》
スキル
・満月刃
・ラダーブロー → 豪雨乱撃
・旋風陣
・パリングプロテクト
・シュートヴェイン → 空穿ち
・スライドムーブ → スケートフット
・六艘跳び → 八艘跳び
・スパイラルエッジ → ドリル・ピアッサー
・光の種 第弐段階
・ムーンジャンパー → スカイウォーカー
・スカルシェイカー
・エッジクライム
・舞空撃
・一閃 Lv.MAX
・ウェポンライト
・エンゲージロデオ
・集点突
・ベストステップ New
・ブラッドハーム New
・ワンショット・アーツ Lv.1 New
・無尽連斬 New
・崩々壊撃 New
・ニトロビート Lv.1 New
・スポットマーキング Lv.1 New
・インファイト Lv.1 New
ページスキル
・燃焼ファイアーバット
・心構え
・クイックステップ Lv.3
・残酷な支度
・滅多斬り Lv.3
・た耐える Lv.2
・先導指揮
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斬撃スキルを合成しスタミナの限り強力な斬撃を食らわせる《無尽連斬》、
打撃スキルを合成し一撃のスタン蓄積値と威力をより重くした《崩々壊撃》、
バフスキルを合成しHPが削れた状態でのみ筋力と俊敏を上昇させる《ニトロビート》、
デバフスキルを合成し弱点やそれに該当する部位へ攻撃する際に補正を加えて耐性を更に下げる《スポットマーキング》、
新たに覚えていたスキルを直ぐに合成し至近距離での戦闘行為に補正を加える《インファイト》、
等に加え新しく覚えた数々のスキルを眺めて満足そうにしながら街中を歩いていたジョシュアだったが、不意に足を止めてチラリと周囲を見た。
「………3人ぐらい?」
(ジョシュア様?)
「オルト、しっかり身体抱えといて。ストーカーがいるっぽいから急ぐ」
(!!、承知したのです!)
即座にステータス画面を閉じたジョシュアはその場から逃げるように走り出し、適当な人の気配の無い路地裏に入る。
「《八艘跳び》」
人々の視界から逃れた瞬間に一定回数跳躍力を上昇させるスキルを発動、地面から跳びとそのままピョンピョンと跳ねるように壁を蹴って数秒もしないうちに屋根まで駆け登る。
「ちっ、どこ行きやがった!?」
「まだ路地の先のどっかに隠れてんだろ!探して叩くぞ!」
屋根の上からひょっこりと覗き込めば、少し見覚えのあるような気がするプレイヤー達が路地裏の奥へと走って行くのが見えた。
「ん、先輩と同じエンブレム。この間の報復かな」
「ジョシュア様、どうなさるのです?」
「んー、相手しても良いんだけど……まぁまたつまんない事になってもアレだしさっさと遺跡行こうか」
「というわけで到着」
「なのです!」
地上を探し回るプレイヤー達に見つからないよう屋根の上を数々の跳躍スキルを駆使して駆けていったジョシュアは一直線に街の出口を目指し、十分後には目的地である『神代の鐡遺跡』の内部を歩いていた。
今までのエリアとは違い、SFチックな雰囲気を漂わせながらも荒廃し自然に侵食されている部分も併せ持っており、中々印象的なエリアとなっている。
ジョシュアはどういう原理かは分からないが宙を漂う鉄の板を観察しながら周囲を見回した後、徐ろにインベントリから地図を取り出した。
「えーっと……まずは此処からスタートかな」
「随分と複雑なのですね」
「偶然見つけたって言ってたけど、結構探索厨なとこあるのかな先輩って」
手始めに取り掛かったのはペンシルゴンから教えられたレベリング場所の探索だった。
渡された地図に従い、地下二階から真ん中に穴の空いたプレートの左側を通って亀裂を飛び越し、四方が欠けたプレートに乗って地下二階と三階の隙間へと移動しそこから先へ……と非常に面倒な道のりに従い、途中襲いかかってきた無機物のエネミーを『後悔』や『崇高な誓い』で撃ち落としたり叩き落としたりしていればやがて大きく抉れたような穴に辿り着いた。
「ふぅむ、暗くて見えないのです」
「ほいっと」
揃って覗き込むものの底は見えず、石を投げ入れて見ると直ぐにカン、コンと音を立てながらどんどん遠くへと離れていく様子が伺える。ジョシュアは少しばかり考えてから傍らのオルトを抱え込み、
「まぁ先輩の死亡トラップとかじゃ無いでしょ」
「ふおぉぉぉ!?」
何の躊躇いもなく穴の中に飛び込んだ。
幸い滑り台状になっていたのか落下ダメージが発生することも無くまるでスライダーのようにスピードを付けて下り始める。
最初は突然の出来事に驚きの声を上げていたオルトも途中から「ヒャッホー!」と楽しそうな悲鳴を上げ始めてから十数秒ほど、段々と速度が落ちてきてやがて終点らしき光が見えて来た。
「着地……おお」
ズザザザと足でブレーキをかけながらスピードを落とし、付いた土埃を払いながら立ち上がった1人と1羽を出迎えたのは淡く光る幻想的な地底湖だった。
一切の光が入らない筈の地下深くの筈なのだか、湖自体が発光し、視界不良等は一切無い。
「大変綺麗なのです!」
「ん、ここが目的地の涙光の地底湖。早速釣ってみよ」
地底湖に劣らない位に目を輝かせるオルト。それをまるっとスルーし、ジョシュアは釣竿と取り出して水面にルアー付きの仕掛けを投げ入れる。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
しばし無言になるジョシュアとオルト。
「そういえばオルト、兄弟が居るとか言ってたよね。何羽位居るの?」
「ええっと、ワタクシ含め26なのです!」
「……まぁ、うさぎだしおかしな話でもないか。皆何処にいるの?」
「基本的に全員ワタクシ達の故郷であるラビッツ、その中心にある兎御殿で暮らしているのです。中にはワタクシのように別の場所で活動してる者もおりますが、お父様から継いでラビッツを統治するエードワードお兄様を始めとした我等兄弟は各々の特技を生かして生活しているのです!」
「さっき言ってた特技剪定士のお姉さんとか?」
「そうなのです!」
むふん!と胸を張るオルト。自身の家族を誇りに思っているのか激しく主張する姿に己も弟を持つ身として微笑ましく感じたジョシュアは片手で優しく
「あ、それと……」
「ん、ちょっと待って」
更に話題を重ねようとしたその時、ジョシュアの持っていた釣竿に振動が伝わってくる。
「魚が掛かった」
「むむっ!であれば戦闘準備なのです!」
「んー……いや、ちょっと待って」
張り切って得物である二丁拳銃を取り出すオルトだったが、釣竿を持つジョシュアは違和感を感じているのか微妙そうな顔をしながら掛かった獲物を釣り上げた。
糸に引かれ、水面から水飛沫を上げて出て来たのはそこそこの大きさのある魚だった。
「ん、ライブスタイドサーモン………デカいけど、モンスターじゃないね」
「およよ、残念なのです……」
「まぁそのうちかかるだろうし気長にやろ」
活きの良い鮭を一先ずインベントリに直したジョシュアは再び湖に糸を垂らす。
目当ての獲物がかかるまで、もう少しかかりそうだ。
裏設定
紫亜くんの苦手なこと
・空腹
→身体能力等のスペックは人類最高峰なのだが、その代償として燃費がゴミ。普通の人の10倍以上食えるけどそれ以上に消費も速い。本気を出せば移動等もバイクなんて使わず直線で屋根の上走ったほうが速く着く、だけどそんな事したら途中で空腹でブッ倒れる。
だから普通に乗り物使うし鞄の中には大量のカロリーメイトやおにぎり等の軽食が詰め込まれている。
・絵を描く事
→絵心が無い。ホントに無い。無いどころか本人ですら笑い事に出来ない位にマイナス方向に振り切ってる。
どのくらい酷いかと言うと、途中まではまともなのに完成品見ると何処からともなく旧支配者のキャロルが聞こえてくるレベル。
後書きにシャンフロ劇場ミニや小ネタシリーズは
-
いる
-
いらない
-
セルマァ……