司書補J、シャンフロにて奔走する   作:ゲガント

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明けましておめでとうございます。

今年はpixivの方でも小説投稿を始めようかと思っております。
無論、この小説の更新は続けていくつもりですのでご安心を。



それでは、どうぞ


アメコミ世界にて

『ギャラクシア・ヒーローズ:バースト』

通称『GH:B』

 

アメリカのポピュラーなコミック『ギャラクシア・レーベル』内に登場するヒーローとヴィラン達が御互いの誇りや矜持を懸けて雌雄を決する、というあらすじの1vs1型の格ゲーであり、世界中の多くのゲーマー達から人気を博した紛れも無い神ゲーの1つである。

 

操作するキャラクターは多種多様かつ原作再現度が高く、プレイヤー達は日々コロシアム型のバトルフィールドで自分の好きなキャラになって他プレイヤーと鎬を削り合っているのである。

 

 

 

 

 

「と、言うわけで、コイツが連れてきた俺のゲーム友達のジョシュアくんだ」

「ん、よろしくね」

 

そんな『ギャラクシア・ヒーローズ:バースト』内でプレイヤー達が集う広々とした待機場所(エントランス)の一角にて、久々にログインしたジョシュアは自身を呼び付けた慧に連れられてとあるグループの所へ案内されていた。

 

尤も、このゲームではプレイヤーのアバター自体は光によるのっぺりとしたホログラムのような霊体になっており、その状態でヒーローに入り込んで操作する…という設定(システム)になっている為、識別方法は頭上のプレイヤーネーム位なのだが。

 

「この人らが慧のチームメイト?」

「そ、「電脳戦隊(サイバーバタリオン)」の格ゲー部門「爆薬分隊(ニトロスクワッド)」のメンバー、「Nu2meg」と「ジュリー」と「ケン」だよ。つーか俺の記事とか見てるなら知ってるだろ?」

「実際に会うのはほぼ初めてだから。まぁ今ゲーム内だけども」

「メグとはリアルでも会った筈だけど」

「あぁ、そういえば一緒にご飯食べに来てたね」

「お、お久しぶりです」

「ん、どうも」

 

一応2度目の邂逅となった相手と挨拶を交わしつつ、ジョシュアは改めて前に立つ3人を見やる。

一度会ったことのあるNu2megは兎も角、残りの2人は若干ながら疑わしげな目線を寄越しており、特に「ジュリー」と呼ばれた方は若干怒りのオーラを滲ませていた。

まぁ怒りというか隣の同性のチームメンバーへの嫉妬と言った方が正しい。ん、慧は爆発すべき。

 

「……今の話は後で問い詰めるとして、私達を集めたのはまだいいけど、どうしてこの人を呼んだの?」

「次の国内大会のスパーリング相手として呼んだ」

「呼ばれた」

「俺の知っているプロゲーマーの中でジョシュアなんて名前の奴は居ない筈なんだが」

「そりゃそうでしょ、コイツアマチュアだし」

 

その一言に更に疑いの念を強める2人。

 

「疑問」

「ん、何?」

「慧が連れてきたっていうのなら確かに実力があるんだろうけど………そこまで強いの?」

「強いよ」

 

仲間からの問い掛けに慧は淀みなく答える。

 

「俺の知り合いには一分野に特化してる変態が結構居るんだけど、コイツの場合は「何でもありの殺し合い」においては俺の知ってる中で右に出るのは居ない。このゲーム(『GH:B』)で俺が勝ち越せてるのも、コレがあくまでも「格ゲー」だからだろうし」

「……Kがそこまで言うレベルなのか?」

「今コレでの勝率どんなんだったっけ」

「たしかギリギリ6対4で慧が勝ち越しだった筈。厳密には5.5対4.5位だけど」

「うーわマジ?そこまで勝率詰められてたっけ」

「僕の勝ち星が続いてたからね。最近別のゲームやっててギャラクシアヒーローズめっきりやってなかったからそのまま変動なし」

 

結構な頻度で勝ったり負けたりを繰り返しているからかいつものような態度で行われるやり取り。

しかしながらその内容はチームメイト達に衝撃を与えるには十分な物だったようで、表情は分からないながらも驚愕しているのは雰囲気から伺えた。

 

「嘘だろ?」

「日本のトップ相手に勝率4割以上……!?」

「ひっじょーに不本意ながら別のゲームとか諸々含めるとと俺側の勝率が3割位だからね、根本のスペックが俺よりもイカれてんだよ」

「ん、そんなんだったっけ?」

「FPSで凸砂で1VS5の状況から勝った化け物はだ~れだ?」

「それは僕だけども」

 

慧から言われて思い返すのは何時ぞやのグループ対戦型のFPSのイベントの野良試合で起こった出来事。

いつの間にか自分以外の味方全員が撃ち殺されていた状況で銃口をコチラに向けられた時の緊張感は今でも鮮明に覚えている。

そして、そこから銃弾を避けたりスナイパーライフルの銃床で弾いたりしながら相手を殲滅した時の高揚感は非常に良かった。

ジョシュアはその時の記憶を噛み締めながら返答した。

 

「人は頭ふっ飛ばせば死ぬんだから狙うのは当たり前でしょ?」

「そーだな、ヘッドショットは基本だな、そのやり方が「スナイパーライフルの銃口を相手の口に突っ込んで撃つ」っていう物じゃなければな!」

「零距離射撃なら命中率ほぼ100%だよ」

「零距離どころかマイナス突っ込んでんだよ。砂担ぐならスナイパーらしく狙撃しなよ、つーか「ほぼ」ってなんだよ「ほぼ」って」

「別のゲームで似たようなことやって回避されたことがあるから……」

「ごめん別の化け物の話まで出さないで貰える?」

「ん、理不尽」

 

因みにその化け物の1人は今でも連絡を取り合う友人のクソゲーハンターである。

口内に突っ込まれた銃口の射線を首を捻ることで脳から頬へと移され即死を回避され、そのまま反撃されて相討ちになった、とても良い思い出である。

 

「でも楽しみ、慧以外のプロの人と戦うなんてそう滅多にないし」

「そうなの?お前の人脈謎に広いから色んなとこで暴れてそうだって思ってたんだけど」

「一応親戚に一人居るよ?ただ海外在住だし忙しいみたいだからあんまりやる機会ない」

「そーいやお前アメリカのクォーターだったけか……まぁいいや。それで、誰からやろうか?」

「私に行かせて貰えるかしら?」

 

プライベートの話もそこそこに、早速練習試合を始めようとした所でいの一番に手を挙げたのは「Nu2meg」だった。

 

「ん、ナツメグさんから?もし使ってほしいキャラとかあれば要望に応えるけど」

「……大丈夫よ、そちらで自由に決めてもらって良いわ」

「ん、じゃあ準備してくるね」

 

そう言ってジョシュアはテレポートのように姿を消す。

それに続いて自身も試合スペースに行こうとした「Nu2meg」だったが、その前に慧に呼び止められる。

 

「メグ、アイツと戦う前に一つアドバイスがある」

 

 

 

 

 

 

(「加減はするな、小手調べなんてしてたら数秒後には終わると思って最初から全力で潰しに行け」…って、何とも物騒ね、アドバイスって呼んでいいのかしら?)

 

エントランスからキャラ選択空間へ転移した「Nu2meg」は、自身の持ちキャラであり『ユグドライア』を選びその中に自身のアバターを入り込ませる。

現実との体格の差異によって生じる違和感を慣れさせる為に植物と一体化した身体を動かしつつも、意識が向くのは目標であり想い人でもある人からの忠告だった。

 

(けど、もし慧の言う事が本当なら今の私じゃ……いや、戦う前からそんな事考えてちゃダメね)

 

そんな風に思考を巡らせつつ、ネガティブな考えを振り払っているとジョシュアとのマッチが成立したというアナウンスが入り、そのままアバターがスタジアムへと転送される。

円状のステージに降り立てば、向こうの選んだキャラクターも漸く知ることが出来た。

 

(……ティンクル・ピクシー?妙なキャラ使うのね)

 

「よろしくね」

「えぇ……悪いけど容赦するつもりは無いから」

「ん、そう来なくちゃ」

 

『ラウンド1、3……』

 

ファイトステージにカウントダウンが響き渡る。

 

挨拶もそこそこに、思考回路を戦闘モードへと切り替える。

 

『2……』

 

相対する未知の相手。

キャラ自体の人気はトップクラスだがキャラパワーは余り高い方ではなくクセの強い使用頻度的にマイナーに属する、あまり対戦経験のない《ティンクル・ピクシー》。

情報量という点においては不明な部分ばかりで不安にはなるものの、彼女自身自分がプロゲーマーだという自負と自信がある。

 

『1……』

(相手の初手を見切って、出来た隙に叩き潰すッ!)

 

自らが得意とする、相手の攻撃を誘いカウンターで叩く『待ち』の戦法。

自らの土俵へと誘い込む為に、いつもの様に構えた。

 

『Fight!!』

 

「あっは♪」

 

だがしかし、今前に立つプレイヤー(ジョシュア)に対しては悪手が過ぎた。

 

「ッ!?!?」

 

一見、小細工も無しに真正面から突っ込んでくる妖精。

 

しかしながらただの突貫のように思えたそれを撃ち落とさんと植物と一体化した豪腕で叩き潰そうと振るうが、当たるどころか手応えというものが一切返ってこない。

どうやら空中で一瞬急停止し、タイミングをズラしたようだ。

 

「ばぁ♪」

「ッ、あっぐ!?」

 

咄嗟に進路を塞ぐように仕掛けた蔦の槍は宙を踏んで駆ける妖精を阻むには些か力不足だったようで、スルリと蛇のように突破されて肉薄される。

間髪入れず振るわれる杖は咄嗟に頭を庇った腕に直撃し、ユグトライアの身体を浮かせてステージの端まで弾き飛ばした。

 

「うん、凄いね、ちゃんと防がれちゃったや。それじゃあ………」

「ッ!!??」

 

不意を突かれた割には減少を抑えられたHPに意識を向けながら直ぐ様体勢を立て直して顔を上げれば、相手もコチラに顔を向けたようで目線が合わさる。

それと同時に、彼女の背骨が丸ごと同じサイズの氷へと入れ替わったような悪寒が走る感覚に襲われた。

 

 

「たのしもうね!」

 

 

相対する妖精は、とても無邪気で美しく、そしてとても悍ましく微笑んでいた。

 




シャンフロ劇場 ミニ

〜正月〜

「ん、新年明けましておめでとう」
「今年もよろしくお願いします!」
「はいあけおめ〜、新年早々ジョシュアくんと茜ちゃんは息ぴったりで微笑ましいね〜」
「見ろよカッツォ、ペンシルゴンが出歯亀してっぞ」
「そーだね〜、あれはもう親戚のオバサンだね〜」
「はいそこ2人餅つきの餅役希望ねー?杵はカレドヴルッフでいい?」

「取り敢えずサンラクくん」
「なんだその手は」
「お年玉」
「やらねーよ!」
「えー、ケチ。じゃあ……」
「いやあげないよ?」
「稼いでる癖に〜!」
「そーっちだって結構稼いでるんじゃなーいのー!?」
「〜♪…あ、茜ちゃんはどうだった?お年玉貰えた?」
「親戚の人から沢山貰いました!」
「おー、それは良かったねー……で、ジョシュアくんはさっきから何やってんの?」
「ん」

ピッ

「取り敢えず1人2万ずつでいい?」
↑投資家やって稼ぎまくって多分この中だと一番金持ってる人(身内への貢ぎ癖あり)

「待って待って、流石に同年代から貰うのは情けなくなるから止めてくれ」
↑日本トップのプロゲーマーで3番目位稼いでる人

「流石に後輩から集りたくないから大丈夫、だからその電子マネーのギフト画面を閉じようか」
↑日本のトップモデルで2番目ぐらいに稼いでる人

「ん、じゃあサンラクと茜に回して4万ずつ、これで新しいゲームとか周辺機器とか買ってね」
「ヒャッホウ!臨時収入!」←リアル高校生
「やったー!」←リアル中学生

「今年も良い1年になりそうで何よりでござる」
「なのです!」
「ですわ〜!」
↑ジョシュアから貰った人参を貪る兎達

後書きにシャンフロ劇場ミニや小ネタシリーズは

  • いる
  • いらない
  • セルマァ……
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