戦闘シーンって書くのが難しい話と、ククルシカって怖いけどかわいいよねって話。
『ホシノが失踪した』
先生たちはアビドス砂漠にあったとあるものを発見し、それを伝えるためにアビドス高校に帰ってきた際に対策委員会の皆から伝えられた。
え?何で失踪?このタイミングで!?色々すっ飛ばしてるし……。シロコが気付くことなかったのもあって皆呆然とした感じだし……
だが、ホシノはこの日突然失踪した。最後に手紙を残して。
『まずは、手紙でお別れの挨拶をすることになったこ
と、許してほしい。おじさんにはこういう、古いやり
方が性に合っててさ。
みんなには、ずっと話してないことがあって。
実は私、昔からずっとスカウトを受けてたんだ。
カイザーPMCの傭兵として働く、その代わりにアビド
スが背負っている借金の大半を肩代わりする……そう
いう話でね。
うへ、なかなかいい話だと思わない?おじさんこう見
えて、実は結構能力を買われててさ〜。
借金のことは、私がどうにかする。すぐに解決はでき
ないけど、まずはこれでそれなりに負担が減ると思
う。
ブラックマーケットでは生意気なことを言っちゃった
けど、あの言葉を私が守れなくてごめんね。
これで対策委員会も、少しは楽になるはず。
アビドス高校からもキヴォトスからも離れることにな
ったけど私のことは気にしないで。勝手なことをして
ごめんね。
でもこれは全部、私が責任を取るべきこと。
私は、アビドスの最後の生徒会だから。
だから、ここでお別れ。じゃあね。 』
1枚はホシノからの別れの言葉。
"ホシノからのモモ当ててのものだって"
先生から手渡された手紙。
『モモちゃんへ
まずは、ごめんなさい。
セツさんから聞いたよ。鍵のこと、モモちゃんの事。
おじさん最初はさ、モモちゃんのことを不気味に思っ
てた。いつも何考えてるのかわからなくて、黒服のス
パイ何じゃないか?ってさ。
本当は私と同じ立場のはずなのにね。
今回の件、あなたが私のことを思ってくれるのなら、
このことは何も言わずにいて欲しい。
そして、もし、私がアビドスのみんなと敵対すること
があれば……私を殺してほしい。きっとあなたなら実
行してくれる。アビドスのみんなは優しいからできな
いけど。
せっかくみんなのためにしたことで、またみんなを危
険に晒しちゃったらもったいないしね。
モモちゃんは賢い。それに、キヴォトスの外の人なの
に強いのは知ってる。だから、対策委員会のみんな
を、先生を手助けしてあげてほしい。私ができない
分……
自分の身の危険を顧みずに人助けができる、そんなあ
なたに。
なんて、強制はしないけどさ、あなたにもやるべきこ
とがあるみたいだし、応援してる。頑張ってね 』
「……」
僕が何も知らぬ間にも物語は進んでいる。何があったのか知らないけど、ホシノが、僕と重ねていることはわかった。
……セツ、一体何を話したんだ……鍵のこと……まさか、銀の鍵の事話したのか……!?それなら、まぁ、モモの今までの行動とか、記録されてるし、行動としては悪くないんだけど……。鍵について少なくともホシノ、もしかしたら先生にもバレてるとなると、先生はおせっかい焼きだから今後もっとこちらに関わってくるかもしれない。これ以上迷惑は……ってこれじゃ本当にホシノと同じじゃないか。僕はホシノとは違う。ホシノみたいに一人で強いわけじゃない。結局はセツを先生を頼っているだけ、助けてくれる人がいるからこそ私は動くことができるんだ。
手紙を読んでいる間のわずかな静かな時間。
「ホシノ先輩!!!」
セリカが叫ぶ。
「何なの!?あれだけ偉そうに話しておいて!!切羽詰まったら何でもしちゃうって、自分でもわかってたくせにっ!!」
「……助けないと。私が行く、対策委員会に迷惑がかかるし私一人で……」
「……待て」
シロコが発した言葉に低く、今までにない怒のこもった声でモモが返す。
「モモ?どうし──」
「ホシノがした行動。これを見てシロコはどう思った?一人で行く?巫山戯るなよ。自分一人の力なんてたかが知れてる。そんな愚直で愚鈍な考えは持つな、『人を助けたい時はまず周りを頼れ』これは私の教官……皆で言う先生から教わったことだ。誤るな。」
今思えばあの教官も馬鹿な男だった。ルゥアンには私と教官の二人で行っていた。しかし、船に乗れたのは私だけ、きっと、あの男のことだ、私か、あるいは誰かを守るために……自分が教えたことを守らず、自分の身を滅ぼす。私はそれを知っているからこそ教えを守るのだ。
「そ、そうですよ!皆さん足並みをそろえて……」
ドガァァァン───
「何!?」
「爆発音!?」
「近いです!場所は……そ、そんな。12時の方向18km地点と8時の方向12km地点……!?それに、4時の方向7km地点でカイザーPMCの兵が進行中です!数百の兵がそれぞれこちらに向かって進行しています!」
「カイザーPMC!?何でこのタイミングで……」
「小鳥遊ホシノというアビドスの盾が消えたことが原因の一つだろう……」
「お、応戦しないとです!!何はともあれ、アビドスが攻撃されているのを見過ごすわけには……」
「考えてる時間が惜しい、今すぐに行こう」
「で、ですが、仮に撃退するとしてもどれか一方向で精一杯です!」
「……そうだね。撃退は難しい。私たちに今できる最善は『被害を防ぐこと』市民の安全を最優先で考えることじゃないかな?」
"……いや、撃退は難しいけど出来ないわけじゃない、距離の一番近い、4時の方向、次に8時の方向、そして12時の方向から向かうそうすればアビドス高校に着く前にカイザー兵を倒して次の箇所に向かえる。助けた市民の皆はアビドスに避難させるように!"
「「「「はい!」」」」
そうして、アビドス対策委員会は学校を出る、が。
「いたぞ!対策委員会の奴らだ!」
「斥候がもうこんなところまで……」
「既に学校の周囲に何人かの兵を発見しました!」
こうなることは、わかっていたが、早すぎる。兵力はやはり多くなり、戦力もホシノという柱の一つを失っている。……いや、厳しいって。どうしてそんな鬼畜なの?3箇所攻めだし、市民は阿鼻叫喚、ホシノいないし、皆混乱。現状を見るたびに冷水をぶっかけられた気分でさっきまで起こってたのが冷めたんだけど。冷静になるとどんなクソゲー晒されてるんだって気分なる…。
「まずいな……先生。まずはアビドスの安全を確保しないことには救うべき市民も救えない。どうする?」
すこし考えた後に先生は言う。
"……ひどまず付近の兵士を倒した後に、救助した市民の中から比較的健康な者にここを防衛して貰う……しかない。その防衛の補助をアヤネ……それにセツにお願いしたい"
「ッ!はい!」
「わかった。私が戦場にはでられないから……こういった指揮の能力も劣る分今まで活躍できなかったけれどしっかりとこなしてみせるよ」
学校周辺のカイザー兵は何とかできた。だが、3箇所のカイザー兵達はなおもこちらに向かっている。
「ん、見つけた。あの大群……」
街を荒らしながら進行している分、進行が遅い。先生の言ったとおりに運べれば……
「こちらチャーリー『コート』、対策委員会と先生と思しき人物を発見、直ちに対処する。……やはり、ここから来るか。アビドス高校に最も近づいていることに加えて兵力も少ない……ここから狙うのはわかっている。いくら生徒が強いと言ってもこちらも雇われの傭兵の身でね……ブラックマーケットではそこそこ名のしれたものなのだが……」
4時の方向の市街地にて一人の機械の男と対峙する。カイザーの兵はあらかた倒したが、このコートを着た人物は周りのカイザー兵違った雰囲気を醸し出している。
「ん、今すぐに消えてもらう」
「おやおや、そう生き急がないことだ。狂犬は狙われやすいぞ?」
シロコは『コート』にアサルトライフルを撃つ。しかし、男は何かを建物に撃つ。
「フックショット!!」
「ハハッ、正解だよ。軍服の嬢ちゃん」
まるでスパイダーマンのように建物をフッショットで移動する『コート』。
「ちょこまかと……えーい、ならばこれでどうですか〜☆」
ならば弾幕で、と言わんばかりにノノミはミニガンを乱射する。
だが。
「させんよ!」
声のした方向からライフル弾が飛んでくる。
「狙撃!?」
「ハハハ、いつから私一人だと思っていた?雑魚狩りに勤しんでいたようだが、アビドスの柱を失った今、貴様らの連携力などたかが知れている。私たちの連携に耐えられるかな?」
「ああもう!うざったいわね!!あいつ一人でもすばしっこくて嫌なのに、どこからか狙ってくるスナイパーまで……」
「……!!いや、2人だけじゃない!3人だ!!」
モモは先生の背後から忍び寄ってきた人物に飛び蹴りを仕掛ける。
「ぐぁっ…っと久々にいいのを食らったよ……あのアビドスのクソッタレに食らったのには負けるケドね」
そう言いながら後方へ消える小柄な機械の男。
"ごめん!モモ!ありがとう!"
「大丈夫だ。だが、あの小柄なアイツ……『チビ』と呼ぶがアイツの発言から以前ホシノにのされた悪党の一人なんだろう」
「なっ!?チビって言うなよ!?俺は──」
「タイツ、そう気を荒げるな。言葉を荒げた所でお前の身長は高くならないぞ?」
「んがぁ!?コートお前まで!?」
敵を前に談笑する余裕すら見せている。
「先生、どう切り崩す?」
"……そう、だね……"
スーツの男は難しい。なかなか当てられない縦横無尽な動きにスナイパーに打たれ続けるだけになる。
かと言って、スナイパーの男も撃ったあと、すぐに移動してしまうせいで厳しい。
となると、やはり穴はあの暗殺者。近づいてきたところをカウンターで仕留めるのが最善。ならば私が……。
"(私が囮になる。さっきの暗殺者の男が次に攻撃してきた時にモモが動きを止める、または捕まえてほしい。その後は───)"
「……了解した」
「……先生の身がすこし危険だけど、先生が決めたのなら私たちは従う」
"よし、やろう"
「ハハハ、何やら作戦会議だったようだが、果たして通用するのかな?噂に聞くシャーレの先生の実力。見させてもらおう」
コートは縦横無尽にビルの間を飛びながらも的確に対策委員会にサブマシンガンの弾を当ててくる。
こちらも、ノノミが応戦し、ミニガンを撃つ。しかし、コートの端をかすめるだけだった。
「くっ」
「おっと、今のは危なかったよ。やってくれるじゃないか?高いんだぞ?このコートは」
「着実にこちらの体力が消耗していきます……」
"……今は耐えるんだ……"
やがて……
「大将の首!貰っ─「そこだっ!!!」ぐぇっ」
再び先生の命を狙いに来たチビの暗殺者の首を掴み、持っていたナイフをはたいて落とさせる。そして地面に叩き伏せて気絶させる。
「片付いた!」
「馬鹿が、最後まで手を抜くなとあれほど言ったのだが……仕方ない」
コートはフッショットでこちらに接近。腰からナイフを取り出しモモに刃を向ける。
「ぐぅ!!」
モモは咄嗟に暗殺者の持っていたナイフで弾こうとするが、慣性も乗っていて、力はコートのほうが上回っていた。
"モモ!!"
10数メートルほど飛ばされたモモは建物の奥まで飛ばされ、建物内にぶつかる。
「まずは1人、これからすこしずつ削っていくとしよう」
コートはまたフックショットで飛び回るが一つ変わったのは中距離でのサブマシンガンだけではなく、フックショットを用いた近接も加わる。
「果たして、私の攻撃を耐えつつ、狙撃手をかいくぐることができるか?」
仲間を一人戦闘不能にされてもコートの余裕は崩れない。先生たちは次の好機を待つ。ただそれだけが先生たちにできることなのだ。
──────────────────────
『グノーシアダイアログ』
『ロリコンと無邪気な少女』
LOOP10
乗員11人
グノーシア2人
エンジニア、ドクター、守護天使、AC主義者あり。
今回は、普通の乗員だ。LOOP9ではSQに振り回されるだけで終わったが、今回こそは勝利を目指そう。
……それはそうと……。
見渡す限りの花畑の中で少女、ククルシカが花を摘んでいる。少女は時々こちらを見上げ、ただ微笑む。喋ることのできない彼女だが、言葉はなくとも、その気持ちは伝わってくる。
「物言わぬ少女の名は、ククルシカ。ククルシカの声を聞いた者は、誰もいない。だが、声を出さないことは、ククルシカの美点ですらある。古の賢人は言った。喋らない女こそ最高の女だ、と。更には、ククルシカの豊かな表情や繊細な動き──それらは言葉以上に雄弁だ。然り、ククルシカは少女として完成しているのだ。だが少女とは、やがて消えゆく儚い奇跡。私のような中年男には……フフ、いささか眩しすぎるな」
「どうした、モモ?このジョナスを哀れんでくれるのか?」
……この中年め、堂々とロリコン発言してそれを共感しろは無理があるだろ……。
モモはジト目でジョナスを見る。
「フフ、そうも見つめられては照れるじゃないか。それよりモモ。姫君がお呼びのようだが?」
近寄ってくる笑顔のククルシカ。その手には、花で作られた冠がある。
もっと近くに来て、と身振りで伝えてくる。花冠を頭に載せてくれるらしい。
「……はぁ、わかったよ」
モモは中腰になり、花冠を頭に被せられる体勢になる。
が、それは叶わなかった。
『グノーシア汚染につきまして、緊急の対策会議が行われます。乗員の方は全員、メインコンソール室に集合して下さい』
LeViのアナウンスとともに展望ラウンジの花畑のイメージ投影が強制終了される。
「ふむ、何とも不粋なことだが……。事態は切迫しているようだな。仕方あるまい」
ジョナスはそう言って、メインコンソール室へと向かう。
「……行こう、ククルシカ。……そう拗ねるな。グノーシアが排除されたのならまた遊べるだろう?」
拗ねるククルシカをなだめるモモ。ククルシカもその言葉を聞いて花開くような笑顔を浮かべた後にモモの後ろを歩きながらメインコンソール室についてくる。
メインコンソール室に全員が集まった。だが、この会議には1つの問題があった。
「で、話し合いなんだよな……。無口な奴が不利にならんか、ソレ?」
しげみちは喋ることができないククルシカを心配しているが、ククルシカが、身振りで全員の目を引きつける。そして、しげみちを安心させるように微笑んだ。
「はは、問題ねーみたいだな。ぼちぼち始めっか」
シピは安心したようで、会議の始まりを告げる。
この日にはエンジニアにセツとラキオが出た。
会議としてはセツに協力的だった人物はステラ。ラキオはジョナス。といった感じで、殆どが中立的だった。
まぁ、この場合、出てくるのはほとんどの確率でAC主義者だから気にしないというのもあるが……
そして会議の結果。コメットがコールドスリープする事となった。
『コメットがコールドスリープしました』
コメットのコールドスリープを見届けたあと。
「眠るべき者は眠ったな。さて……私はここに残らせてもらおう。なに、野暮用があってね」
「……(キモッ)」
ジョナスのニヤついた顔を見てボソッと漏らす。
幸い、ジョナスは気づかず、コールドスリープしたコメットをニヤけながら眺めていた。
そして夜。
……まだ、コールドスリープ室にいるのかな?
ちょっとした好奇心で、ジョナスのいるコールドスリープへと向かうモモ。時間帯的にはもうすぐ空間転移の時間なので、居ないだろう半ば思っていた、が。
「おぉ……」
ジョナスの感嘆の声が聞こえる。
「嗚呼、冷たくも美しい、凍れる彫像……。それに引き換え、この私の肉体の不様さよ。フフ、笑えんな。フフフフ……」
部屋の明かりも消してブツブツと異色の悪い言葉を並べるジョナスを見てモモは「キモッ」とまるでガムを吐き捨てるように言って去った。
2日目
『しげみちが消滅しました』
「では、本日の議論を始めよう。第一の議題は私から提出させて貰うが、異存はあるまい?さて――諸君。こうは思わないかな?昨日眠ったコメットは、真にグノーシアだったのか。自分達の決断は、正しかったのだろうか、と」
「んー、まあ思うケド。分かんないからしょうがないんじゃNE?」
「フン……それが分かれば苦労はないさ」
「コールドスリープしたのがグノーシアかどうかって?そりゃ分かったらありがたいよな」
「フフ……分かるのさ。私には、ね。何故なら私は――ジョナス。この船のドクターなのだから」
ドクター。どこぞのタワーディフェンスゲームの主人公ではなく、ここでは、人狼ゲームで言う『霊媒師』のようなもので、コールドスリープした人物を夜に検査し、グノーシアかそうでないかを判別できるのである。
「……誰もでないか……それもそのはず、調査結果を報告しよう。昨日眠ったコメットは、グノーシアだった。これが、私が現在提供しうる情報の全てだ。有効に活用されることを期待させて貰おうか」
「ドクター…ねぇ。LeViこの船にドクター権限の申請なんかあったっけ?もしかしたらジョナスが嘘をついている可能性もあるンだから一応聞くけど」
『はい、この船にはエンジニア、ドクターの申請、守護天使の確認ができています』
「ほう……ならこれでジョナスがドクターで確定……とはならないね。ザンネンだね?初日でコールドスリープしたコメットが真のドクターの可能性があるよ!ハハッ」
「……」
ラキオの煽りがジョナスに突き刺さる。ジョナスからしてもラキオはウザったいらしい。
「それじゃ、調査結果を報告するよ。ジョナスはグノーシアじゃなかった。やれやれだ……どう見てもジョナスは不審者だろう?まぁいい、次、君の番だよ?マガイモノのエンジニアさん?」
「……はぁ、続けて私も情報を公開します。モモは、少なくともグノーシアじゃない」
もし、ジョナスが本物のドクターならもう役割は果たした。(1人目のグノーシアを見つけたから)
結局この日は、ジナがコールドスリープした。
『ジナがコールドスリープしました』
3日目。
『ラキオが消滅しました』
「まさか、エンジニアの一人が消滅するとは……!グノーシアも賭けに出たか!」
ジョナスはラキオが消えたことに驚いていた。他の皆も同様。セツでさえも驚いていた。
「私の調査は、既に終わっているのさ……して、残されたエンジニアの片割れセツよ。君の報告を聞かせてほしい」
「あ、ああ。……情報を、公開します。ラキオは、少なくともグノーシアじゃない。消えてしまったから皆もわかっているとは思うけど一応……ね」
「報告ありがたい……が、やはり……疑うべきは、セツ。いかな私といえど、この論理的帰結にはメランコリイを覚えるよ」
「そう、私が邪魔なんだね」
「いや、残されたセツが本物の可能性もある。だから今日はまだ、様子見でいいんじゃないか?ジョナスが本物なら一人凍らせているはず」
「ええ、わたしも○○様をそれほど疑ってはいません」
ステラも同意してくれるが、他は反応無し。なるべく敵だとしてもセツは庇うようにしている。せつ自身の特記事項を達成するのを助けるためである。しかし、今回は……。
「ここまで……かな。退場するね。また会いましょう」
「……すまん」
『セツがコールドスリープしました』
結果は変わらず。残ったエンジニアのセツがコールドスリープする事となった。
明日からはエンジニアからの情報もなしに会議をするしかない……か。
ここからはかわいげが物を言う場となるが、モモのかわいげは僅か4。とてもじゃないが生き残れない。
……どうしたべきか……
モモはこのループで勝てるのか不安になりながらも眠りについた。
4日目。
『SQが消滅しました』
『しげみちが消滅しました』
5日目。
『シピが消滅しました』
あれよあれよと4人になってしまった。
会議では、しげみちが、ククルシカに感情吊りされ、もし二人残っていたならば敗北となるが……
メインコンソール室に着くと、ククルシカが待っていた。その瞳は薄く開かれていて。幼いながらも妖艶なそして嗜虐的な笑みを浮かべている。
不意に、ククルシカはモモの手を取り、どこかへと連れて行く。
「!?ククルシカ!まだ会議があるだろう!?」
ククルシカは振り向かず、とある場所へ着く。
「ここは……展望ラウンジ……」
ついた途端に、ククルシカはモニターで設定した花畑の風景を投影し、花飾りを作り始める。
「……そういうことか」
モモは察した。敗北したのだと。そうしてククルシカが花冠を作っているさなか、もう一人の訪問者がやってくる。
「――記録。
活動人数の減少により、グノーシア側の優位が確立せり然り、時の果実は熟し、今にも落ちんとす……我らグノーシアが勝利を収めた今、乗員にはどうすることもできまい……」
「ジョナスと、ククルシカだったか……ステラはどうした?もう消したのか?」
「ああ、つい先程。これから君を消す予定だったのだが、既に先約があったようだ。フフ、麗しの姫君に見送られる君に少し妬けてしまうな」
「(キモッ)」
「む、流石に聞こえるぞ……なけなしの虚勢と言うやつか……さすがに少し傷つく……」
やがて、ククルシカはシロツメグサの花冠を持ってくる。モモの頭に乗せることができたことを喜んでいるようで、今度こそ満開の笑顔となり、モモを消滅させた。
『あなたはコールドスリープしました』
『LOOP7 5日目 敗北 消滅
グノーシア ジョナス ククルシカ
エンジニア セツ
ドクター コメット
守護天使 シピ
AC主義者 ラキオ 』
なんだかんだの三連敗はモモの精神を大きく削った。
それはそれとして、ラキオが遠慮なくジョナスを叩いたことにモモも驚いていた。
ラキオのそういう誰にでも突っかかるとこ好きよ。小型犬みたいで。(ラキオが夕里子に突っかかって秒で凍らされるのを思い返しながら)
次回『決着、ブラックマーケットのヒットマン』
『グノーシアダイアログ』
『ンアー!セツの殺意が高すぎます!』
パヴァーヌ編を書くか書かないか
-
書く
-
書かない