感想、ご意見、こんなの書いてほしい、ってのがあったらどんどん書いてください(乞食)
ご意見やリクエストは活動報告で受けます。
挿絵は余裕があったら用意します・・・書いてくれてもいいんですよ。
◇ゲマトリア会議室
二人の異形が言い争っている。
「何度も言いますが、マダムあなたのやり方はいいとは言えません。」
「いいえ、あなたの方こそ考えを改めるべきです。」
お互いに意見をぶつける、といえば聞こえがいいがこれでは只の口喧嘩、大の大人が長時間することではない。
きっかけはボンドルドがカタコンベからベアトリーチェの支配するアリウス分校に侵入し、その時に見た教育を激しく批判したためだ・・・正直この会議もほとんどあの二人以外は、くる必要もなかったが。
「子供たちに、世の中の素晴らしさを隠しさらには憎しみを持たせることは、子供たちのよりよい未来とは程遠いと言うことですよ。」
「子供とは、大人から搾取される存在なのです。力ある者が力なき者から奪い取るなど世の常ではありませんか。」
「ですから、我々のような力ある者が未来のある子供を守り、独り立ちできるように愛を持って育てていかなければならないのです・・・喜びを知らぬ者から祈りは生まれません、それと同じように祈りがなければ望んだ結果は得られませんよ。」
「いちいち気に触るようなことばかり言う・・・」
ベアトリーチェが扇をボンドルドに向けると、無数の赤い光が周りに浮かぶ。
対してボンドルドは腕の機械を作動させ光の剣のようなものを肘の方に伸ばす。
両者ともに一歩も引かず、まさに一触即発の状況・・・
「二人ともおやめください、ここで暴れられるとこの場所も我々もただではすみません。どうか気を静めていただきませんか?」
黒服が仲裁に入り両者とも自身の展開している武器を収めた。
なんとかこの場での争いは避けられたが、根本的な解決には至っておらず、依然として二人の間には今にも攻撃しそうな空気が流れている。
「仕方ありません、今回はここで会議を終わらせるとしましょう。」
黒服がそう言うと、まだ納得のいっていない二人が突っかかる。
面倒くさくなった黒服は指を鳴らすと、両者とも元の場所へと転移させた。
残ったマエストロとゴルゴンダが声をかける。
「まさか、3時間にもわたる口論を聞かされるとは思わなかったな。」
「ここまで意見が食い違いなおかつ両者ともに一歩も引かないからな。」
「そういうこったぁ」
「だが、ベアトリーチェはともかくボンドルドの方からはいくつか興味深いものが聞けたな。」
「私も少し聞きたいことができてしまいました。今度、ぜひとも話がしたいものだ。」
「そういうこったぁ!」
マエストロがカタカタと嬉しそうに体を震わせ、デカルコマニーも嬉しそうに相槌を打つ。
そんな中、あの状況を何とかする方法を考え結局何も浮かばない黒服が大きくため息を吐いた。
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◇ゲーム開発部、部室
私たちは何とか無事に【廃墟】から戻ることができた。
謎の少女・・・アリスと共に。
ちなみにミツレは、ずっと湧き続けるオートマタを相手にしていたからか何とか正気を保っていた。
その後、部室に戻った私たちはゲーム開発部の部長、ユズと合流してアリスに言葉を教えるためにゲームをさせていた。
ミツレはこのことに対して「まともじゃない。」と珍しく呆れたような顔をしていた。
そして、私たちが今日の分の仕事を片付けて戻ってくる頃には・・・
「パンパカパーン、先生とミツレが仲間になりました。」
こんな具合になっていた・・・ちなみにミツレにどうやって言葉を覚えたか聞いたところ、ボンドルドの部下に聞いたり、本を読むことで身に着けたらしい、特にグェイラという世話役から学ぶことが多かったらしい。
そして、アリスの学生証ができたため、今からアリスの武器を用意することとなった。
モモイの案内でエンジニア部に来ていたが。
「こんなに複雑な機構をどうやってスムーズに動かしているんだ・・・」
「見た目は普通の銃なのにこんな威力を出すことができるなんて。」
エンジニア部の彼女たちにとって、彼女は技術の詰まった宝箱のようだった・・・
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それからアリスの武器を手に入れ質問攻めにあうミツレを連れてゲーム開発部の部室に戻っていると先ほど連絡先を交換したウタハから少し話がしたいと連絡が来た。
”ごめん皆、ちょっと先に行ってて。”
私は来た道を戻りエンジニア部の部室へと向かった。
はい、皆さんお待ちかね?追加ストーリーの続きです。
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◇シャーレ医務室
私が医務室でミツレの様子を見ていると、扉が開かれ全身真っ黒の男・・・ボンドルドともう一人似たような姿の大人が入ってきた。
「様子はどうですか、先生。」
”今はまだ寝てるよ、時々うなされているけどね。これはどういうことか納得のできる説明をしてもらうよ”
「そうですか・・・グェイラ、ミツレを見ていてください。先生どこか別の部屋にしましょう・・・ここで話すわけにはいきません。」
私とボンドルドはシャーレの応接室に移動した。
”それであれはどういうこと?あの子に何があったの?”
「おや、ずいぶんとあの子も好かれたようですね。てっきりもっと警戒するものと思ってましたが・・・」
”当然だ、ミツレは私の生徒だ。たとえお前が父親でもあの子が私を先生と呼んでくれるのなら、私はあの子を見放すことはしない。”
「素晴らしい、やはり貴方になら可能性がありますね・・・」
”何の話だ・・・”
「いえ、関係の無い事です。それより話を戻しましょう。あの子の今の状態ですが、とても不安定なのです。」
「ミツレは諸事情で私が昔にとある組織を壊滅させたとき、その組織の研究所にいたのです。その頃はさらにひどく、こちらを常に警戒していてまともに食事も睡眠もしませんでした。」
「さらには定期的に発狂、自傷行為、極度の鬱状態、さらには暴れだし無差別に周りを攻撃した時もあります。我々も必死でケアをしたため何とか損失を出さずにここまで精神を安定させることができました。」
「これから話すことは、決して気分のいい話ではありません・・・お聞きになりますか?」
”私は少しでもミツレの力になりたい。そのためにはあの子に何があったかを知る必要があると思っている。”
「いいでしょう、しかしここからは本当に心して聞いてください。」
「まず、勘違いしないでほしいのですが・・・あの子は純粋な人間ではありません。」
”どういうこと?”
「先ほど言った通り、研究所で見つけました。そこでは、様々な実験が行われておりその中には人を非検体とした・・・いわば人体実験のようなものもありました。」
”まさかその実験で体を改造されたということ?”
「いえ、あの子は改造されたのではありません・・・製造されたのです。」
理解が追い付かない、つまりは・・・
「あの子は人造人間・・・ホムンクルスと呼ばれるものです。」
「さらに記録によると様々な投薬、手術により身体能力を引き上げられ戦闘員としても使われていました。私たちが組織のほかの研究所を攻撃した時も同じような見た目の戦闘員を何人も相手にしました。」
「ですが戦闘能力が高くとも、まだ幼い子供・・・相手になりませんでしたがね。」
”お前はその子たちをどうしたんだ・・・”
「彼女たちは、装置のようなものをつけられ無理やり動かされていました。研究員を捕らえるためにも手加減なんてできませんよ。」
”そうか・・・”
「ミツレについてですが、あの子は特に身体能力が高かったためか様々な実験をされていました。さらに他の実験体とも戦闘をさせられていたようです。」
「さらには容姿が整っていた彼女を研究員が夜中に・・・”もうやめて‼”・・・これがあの子に起こった全てです。」
「今回あなたに預けたのも、あの子が少しでも悪夢を忘れることができたらいいと思ったからですよ。」
「人とのつながり、輝かしい思い出をあの子に作ってあげてください・・・私にはそれができないので。」
そういうとボンドルドは立ち上がり扉へと向かう。
「あの子も目覚めたようです、私たちはここで帰るとします。ミツレには少し薬を出しておきます。あとはお願いします、期待してますよ先生。」
彼はそう言うと扉から出て行った。
私はまだ情報があふれ整理のつかない頭で、ひとまずミツレを一人にしてはいけないと思い、同じように部屋を後にした。
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これ、書いてる時もめちゃめちゃ心痛かった。でも・・・でも、みんなが望むから・・・
このあと、ミツレちゃんは無事復帰しました。
それでは皆さんまた次回出会いましょう。
秘密は甘いものだ。だからこそ、恐ろしい死が必要なのさ・・・愚かな好奇を、忘れるようなね。
秘密とは時に己を滅ぼすものとなる、それでも暴くというならばそれ相応の準備と覚悟を持つべきだ。不変は安全だが変化は必ず訪れる・・・そのときはきっと多くの犠牲が出るだろう。だからこそ我々は備えるべきだ、生き残るためにもな。