曇らせも休みます。下準備です。
細かいことは気にしてはいけません。
最後に挿絵を用意しました。
AI生成ってめちゃ便利やな
◇前線基地・工房
「ごめんなさい・・・」
前線基地の工房、ここでは様々な装備が開発される。
今回、私はミレニアムでシールドを壊したためここに来ていた。
「うーん・・・まさかここまで壊されるとは思わなかったなぁ。特殊複合装甲すら破壊されるとはなぁ・・・」
私の前にいるのはグードゥ、工房で様々な武器を開発している祈手だ。
今は壊れたシールドを見ている。
「ほとんど一瞬だった。盾がなかったら即死だった。」
あれは本当に危なかった。とっさに盾を構えたからよかったけど、構えてなかったらすぐさま気絶してただろう。
「新しいシールドはそっちに置いてる。好きなのを選ぶといいよ。」
様々な盾が並んでいる。大きな物、ミサイルの搭載されている物、変形する物、ガトリングのついてる物、とにかくたくさん。
その中でも、私の目についたものがある。
「・・・これは?」
特殊な形の盾だ・・・先端が細く後ろに行くにつれて大きくなっている。
他の盾よりも少し小さいが私にはちょうどいいくらいだ。
「あぁ、それは試作品のシールドだ。ほら、盾を持つと機動力が落ちるだろう?それを解消するために盾にスラスターをつけたんだ。これで高速移動ができるようになる!・・・はずだったけど、空気抵抗と高速移動時の気流の問題でそんな形になるし、短距離しか移動できないし、俺達だと小さすぎるから採用されなかったんだけど・・・ミツレならちょうどいいな。」
私はとりあえずその盾を持ってみることにした、サイズはちょうどよく体もそれなりに隠せる。
「ちょうどいい・・・これにする。」
「よしっ!じゃあ調節するからこっちに持ってきてくれ、きっとそのシールドも喜んでいるぞ。やっと出番が来たってな!」
盾を持ってグードゥについて行く途中、あるものを見つける。
「これは何?」
私が近づき眺めていると、グードゥは嬉しそうに・・・興奮気味に説明する。
「それかい!それはねぇ、とある掘削機の構造と火薬、そしてボウガンを見た時の俺のインスピレーションによって生まれた武器だ!卿からの評価はあまり良くなかったけど、俺としては最高の武器だと思う!何よりロマンがあるからな!」
グードゥは装置を腕に着け、構えをとる。装置の杭?のような部分が後ろに下がり、腕を突き出すと同時に爆発音とともに飛び出す。
「やはり素晴らしい・・・俺はこれをパイルバンカーと呼んでいる。余裕があるなら持っていくか?」
「うん!持っていく!」
「よぉし!それじゃあこれも一緒に調節しちゃおう!使い方もその時教えるよ。」
私は盾とパイルバンカーを持ってグードゥの後について行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇ゲヘナ自治区
今日は先生と共にゲヘナに来ていた。
なんでも不良たちが暴れているらしくそれらを鎮圧するお手伝いらしい。
正直、どいつも強くないからショットガンだけで事足りる・・・早く新しい装備を使ってみたくて仕方ない、そのためにいろいろ練習を重ねてきたのに・・・
しかし、この盾はかなり便利だ。頑丈さは前の盾に引けを取らない。何よりスラスターによる高速移動が便利だ。回避、接近、間合いを取る、高所への移動・・・様々な用途がある。
そう思っていると、一段と騒ぎが大きい所に来た・・・
「あっ!いたぞ!あいつです、あいつですよボス!」
ヘルメット団だろうか?いい加減飽きてきたな・・・
「おうおう!この前はよくも舐めた真似してくれたなぁ!」
正直、何度も倒しているから誰なのかはわからない。
「今回はただじゃ置かねぇ・・・ボスお願いします!」
すると、他のよりも大柄なヘルメット頭が出てきた。
「この前はうちの団員が世話になったなぁ・・・しっかりとお礼をさせてもらうよ。」
ヘルメット団のボスはガトリングガンを撃ちまくる。
これはちょうどいい。
私は、ショットガンを背中にマウントして腰のあたりからパイルバンカーを取り出す。
炸薬を確認し、思いっきり杭をチャージする。
左腕のシールドスラスターを全開にし敵の弾幕の中を突っ切る。
そして、懐に潜り込むと鳩尾のあたりに向けて右腕を突き出しトリガーを引く。
ドゴォン
凄まじい炸裂音と共に爆発的な衝撃が起こる。
構造上、使用者の腕への負荷を極限まで減らしているがそれでもこの反動・・・やはり素晴らしい・・・
ヘルメット団のボスは何も言わずに倒れて気絶してしまった。取り巻きが引きずりながら撤退したため私は追撃はしなかったが・・・誰かが来たようだ。
「ヘルメット団が暴れてるって聞いたんだけど・・・何か知らないかしら?」
大きな翼、特徴的なヘイロー、威圧的な角、そして何より「風紀」と書かれた腕章・・・キヴォトス最強の一角であり要注意人物、空崎ヒナだ。
「それならさっき倒した・・・何か問題でも?」
全身のが震える。今ここで攻撃しろと本能が叫ぶ。
知らない声が命令してくる・・・あいつを倒せ、と・・・
「そう、ならいいわ。ありがとう・・・」
私は、装填の終わったショットガンを抜き相手の地面に向け撃つ。
特殊な弾を装填していたため地面に当たり爆発する。
爆炎に紛れ接近し、通常の弾をありったけ撃ち込む。
しかしさすがは最強格。こちらの奇襲も物ともせず冷静に対処してくる。
弾は避けられ逆にその大きなマシンガンを撃ちこんでくる。
シールドで防ぎながら後退し煙幕を展開する。
そして最大までスラスターを吹かして急接近、パイルバンカーを構えるが・・・
「見えているわ。」
いつの間にか後ろに回り込まれ銃による殴打を食らう。盾も受け身も間に合わず、打撃が諸に当たり姿勢を崩した私は勢いよく壁に衝突する。
頭がくらくらする。体中が悲鳴を上げる。しかしまだやれるはずだ。勝たなければまたひどい目に合う・・・〈みんな〉みたいになってしまう。役に立たないと、勝てないと使い潰される。いやだいやだいやだ!・・・戦わないと・・・!
「あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”‼」
「・・・っ!その傷でまだ来るの?!」
傷なんて知ったことではない。ここで動かないと、価値を示さないと本当に終わりだ・・・あの人たちに捨てられる・・・?あの人たち?先生?お父さん?グェイラ?・・・わかんないわからない、お父さんは先生はそんなことしない・・・けど戦わないといけなくて・・・なんで?なんのために戦うの?なんで挑んだの?・・・あれ?私ってなんだっけ?みんなって・・・
目の前が真っ暗になる。何も聞こえない、何も見えない・・・何も感じない・・・
「ちょっと!・・・まずい、セナに連絡を・・・」
薄れていく意識の中で、私は伸ばした手に確かな温かさを感じた・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇ゲヘナ・救急医学部室
「脈は安定しましたが、意識は戻っていません。」
私は、目の前の少女に目を移す。いきなり襲い掛かってきたその子は私よりも小さく弱弱しい・・・しかし、報告では一撃でヘルメット団のボスを仕留めそのほかにも戦闘をこなしていたそうだ。何より対峙してわかるその膂力、体幹、判断力・・・まるで戦うために生まれたような人生を歩まないとあの年ではありえない戦闘力。
しかし、いきなり倒れた時はびっくりした・・・強く叩いたがあそこまで怪我をするとは思わなかった。
「治療は終わりましたので私は次のしたi・・・負傷者の元へ行きます。何かあればお呼びください。」
セナは治療が終わると行ってしまった。忙しいのは私と一緒か・・・
女の子に目を移す。きれいな髪、シミ一つない肌、整った顔・・・同性の私ですら目を引かれる可愛らしさ。しかし、その身に着けるコートには大量の薬品の入ったケースがあり、この子を警戒しないといけない原因となる。
「・・・・ぁ・・・ぉとお・・さん・・・」
少女は涙を流しながら手を伸ばしている・・・どうしたらいいのかわからずとりあえず手を握ってみることにした。私よりも小さな手はお世辞にも温かいとは言えない。
手を握った瞬間、少女の表情は穏やかになり静かに寝息を立て始める。
一向に起きる気配がないため、他の人に任せてその場を後にしようとしたが少女が握った手を離さないため、私はまだ病室に残ることにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらくして少女は目を覚まし、まず私に攻撃したことの謝罪をしてきた。
そして、彼女の名前がミツレだということ、シャーレからの応援で来たということを聞かされた。
途中の戦闘で先生とはぐれたところ私と出会ったらしく、本人もなぜ攻撃したかはわからないらしい。
体調が回復したため、一緒に先生の元に行くこととなったが、なぜか手をつないできた。
しかし、ミツレはとてもうれしそうで離す気にはなれなかった。
先生に合流した後もなかなか離さず、シャーレに帰る時も名残惜しそうにこちらを見ていた。
本当に可愛い子だ・・・シャーレに行けば会えるのだろうか?
そう思いながら私はチナツにシャーレの当番の応募の仕方を聞きに行くのだった。