・・・・はい、ちょとだけ心を痛めながら今日も書いていきましょう。
ちなみにミツレちゃんは神秘に対して少し過敏です。理由はそのうち後書きで書きます。
今回は少し難産でした。もう少しで番外編も出るかもしれません。
◇D.U区内・病院
静かな病院の廊下の中を歩く。ようやく風紀委員の仕事が終わり、ミツレの様子を見に行くことが出来るようになった。
病室に着き、ノックしてから入るとそこにベッドで寝ているミツレと椅子に座る暗い表情の先生がいた。
「・・・まだ目は覚まさないのね。」
”・・・一度目は覚ましたんだけど、いきなり腕をナイフで切り始めて・・・それで医者から鎮静剤を打たれてまた寝ちゃったの・・・”
言われてみると腕には他よりも厚く包帯がまかれていた。
私はもう一つの椅子に座り先生に話しかける。
「先生、あの男の人について教えてもらえる?それとミツレに何があったのかも。」
最初は話すことを渋っていた先生もしつこく聞いているとついに話してくれた。
ミツレが過去につらい目にあってきたこと、あの男・・・ボンドルドに拾われたこと、そして先生に預けられ笑顔が増えたこと。私はボンドルドがどんな人かはわからないが自分を犠牲にしてまで娘を助けようとする人が悪い人には見えない。先生も悪人だとは思ってないらしいがどうしても警戒をしてしまうらしい。
ミツレが暴走した原因については結局わからなかったそうだ。ボンドルドなら何か知っているのではないかと聞いてみたが、なぜか連絡が取れないらしい。
今はとにかくミツレの回復と心のケアをする必要がある。やはり、大好きな人を自分の手で傷つけた事は幼い彼女の精神を壊すには十分すぎたようだ。
そう考えながら私は、あの時のようにミツレの手を握り彼女が目を覚ますのを待つことしか出来なかった。
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◇前線基地・医務室
「・・・・ここは?」
「旦那!気が付きましたか!」
私が目を覚ますとそこは医務室のベッドの上だった。ミツレの【カードリッジ】を外し、腹をぶち抜かれながらミツレを抱きしめた所までは覚えているが・・・そういえば。
「ミツレはどこですか?」
「今はD.U区内の病院です。リメイヨが運びきれなかったそうです。」
「そうですか・・・・」
優しいあの子のことだきっと私を傷つけた事を後悔している事だろう早めにメンタルケアにいきたい所だが・・・
「・・・旦那、傷はまだ塞がってませんよ。本当にぎりぎりだったんですから!【暁に至る天蓋】も貫通してて、前回の実験の神秘が残ってなかったらその体はお釈迦になってたっすよ!」
「仕方ありませんね・・・」
今は大人しくするしかないようだった。
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◇???
また暗い場所にいた。
私の周りを〈何か〉が取り囲み、私を掴み引きずり込もうと体を引っ張る。
怖い、苦しい、嫌だ、いやだイヤだイヤダ・・・
もう私を守る光は無い。
私が消した。
私が潰した。
私が壊した。
私が・・・殺した。
私の右手はべっとりと赤く濡れていて、それがずっと私を追い詰める。
何故か〈何か〉は右手だけは掴まずに私の眼前に見せる様に持ってくる。
お父さんは怒ってるだろう。先生は失望するだろう。委員長は拒絶するだろう。
怖い、こわい、コワい。みんなが離れる・・・いなくなる。
また私は、一人になるんだ、孤独になるんだ。
寒くて怖くて痛くて気持ち悪くて・・・何より寂しくて。
あの頃に・・・戻るのかな?・・・・
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目を開けると清潔感のある白い天井が見えた。
消毒液のにおいと機械の規則正しい音がその場を支配していた。
先生と委員長が私を見て嬉しそうな悲しそうな顔をする。
右手を見るとやはり赤く濡れている。その場にあるタオルで拭こうとしたが落ちない、何度も何度も、強く拭いても落ちない・・・どうしよう、これじゃみんな離れてしまう。
そうだ、汚れが落ちないならこんな腕・・・切り落としてしまおう。
少し痛いかもしれないけど、不便になるかもしれないけど、一人ぼっちなのよりずっとましだ。
そう思った私はそばにあった私の装備の中からナイフを取り出し腕に向かって振り下ろす。
しかしその手は委員長によって止められ、先生がナイフを取り上げる。
「・・・ッ、返して!」
何とか先生からナイフを取り返そうとするが委員長に抑えられる。
「・・・なんで腕を切ろうとしたの?」
「手が赤いの!手が赤くてこれじゃみんなが離れちゃう・・・一人になっちゃう!」
”・・・手?異常はないみたいだけど?”
離れちゃう、先生も委員長もお父さんも・・・お父さん?
「・・・お父さんはどこ!?謝らないと、みんなにも謝らないと!嫌われちゃう!」
ベッドを抜け出し部屋を出ようとするが、委員長によって止められる。
何とか振りほどこうとするが、うまく力が入らず抑えられる。
結局私は抵抗する元気もなくなり、またベッドに横になった。
お父さんとは連絡が取れないらしい・・・当然だ、私がおなかに穴をあけたんだ・・・あんな傷で無事なはずがない。私が・・・私が殺したんだ。
「・・・ぁ・・・あははっ!お父さんいなくなっちゃった‼死んじゃったんだ!私が殺したんだ!あははっ・・・あははははははは‼」
”・・・っ!落ち着いてミツレ!大丈夫だから!きっと生きてるから‼”
先生が抱きしめてくる。そこからはもう泣くしかなかった。委員長も一緒に抱きしめてくれた。
お父さんを傷つけた罪悪感に押しつぶされそうになる。だからこそ二人のやさしさがどうしようもなく痛くて・・・でもうれしくて。
そのうち私は疲れて寝てしまった。結局、みんなに迷惑をかけてばかりだな・・・私は・・・
今回はここまでですぅ~
心がイタイでごわす。けど続けるでごわす。
もう少しで本編に戻れそうです。その前に番外編書くかもだけど。
今日中に書き終わりましたら上げますわ。
それではまた次回で・・・