早くボンドルドを出すんだよぉ!
今回も頑張ります!
◇トリニティ市街地
どのくらい時間がたったのだろうか・・・すでにアリウススクワッドはいなくなっていた。
私は冷たくなったミツレを抱え、歩き始める。
何を間違えたのだろう・・・私が油断して爆弾を避けなかったから?あの時、無理してでも先生達と一緒に脱出していたら?私がもっと早くアリウススクワッドを倒していたら?先生ならもっといい判断が出来た?もしもの話が頭をめぐる、今の私は後悔をするしかなかった。
”ヒナ!ミツレ・・・?”
「・・・ぁ・・・せんせい・・・」
長時間大声で叫んだからか、掠れた様な声が出る。
先生の心配するような声と表情。腕の中にある少女の力ない重みが私の心を後悔で満たす。
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
必ず連れ帰るって言ったのに、守るって言ったのに守れなかった、結局何もできなかった。
どんなに強くても守れなければ意味が無い、思えば私は今まで守って来た事はあっただろうか?
いつも被害が出てから問題児を制圧するだけ・・・未然に防いだことなんてほとんどない。
”ヒナ?・・・ッ!、ミツレ!?返事をしてッ‼”
先生も気が付いたようだ・・・先生がミツレを揺さぶるが返事は無い。
セナが近づき手当をしようとするが彼女に触れた途端に顔が青ざめ、動きが止まる。
当たり前だ・・・本来、死と言う概念が程遠いキヴォトスにおいて死体など誰も見た事は無い。
ましてや、ヘイローが壊れた時の治療法なんてあるはずがない。
「と、とりあえず、彼女を運びましょう・・・担架を・・・」
セナはミツレを救急車に乗せる。
”ヒナ・・・行こう。何があったか教えてくれる?”
先生が私に声をかける。やっぱり大人はすごいな、先生も辛いはずなのにもう立て直している。
私は言われるがままに、救急車に乗りその場を後にした。
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◇トリニティ病院
”そっか・・・話してくれてありがとう、ヒナ。”
私はあの時あったことをすべて話した。アリウススクワッドとの戦い。その中で使われた爆弾の事。そして、私を庇いミツレのヘイローが砕けた事も。
セナもトリニティの生徒も険しい表情で話を聞いていた。
”ヘイローを破壊するなんて・・・そんなの、放っておけないね。”
ベッドに安置されているミツレの頭を撫で、先生は立ち上がり部屋を出ようとした。
その時・・・
「おや?先生ですか。ちょうどいい、こちらにミツレがいると思うのですが・・・どちらでしょう?」
以前、先生が話してくれた仮面の男・・・ボンドルドが扉から姿を現す。
”ボンドルド・・・ごめんなさい。ミツレを・・・”
「?・・・どうかされたのですか?」
彼は先生の謝罪が何かを分からない様子だった。
そのままボンドルドはミツレへ近づく。その手には黒い箱のような物があり、それをミツレの胸のあたりに置いた。
「安心してください、ミツレは戻ってきますよ。」
「さぁ、起きてください・・・みんな待ってますよ。」
ボンドルドが白笛を鳴らす。
すると置かれた箱から紫色の光がミツレの頭上へ集まり形を作る。
そして大きく光り輝いた。光が収まるとそこにはヘイローがあり、しばらくして消えた。
「これで大丈夫です・・・間に合ってよかった。」
”・・・ボンドルド、お前は何を・・・”
目の前で起きたことに理解が追い付かない。
砕けたはずのヘイローがまた現れた。それは死者蘇生にも等しいことだ。
他のみんなも信じられないといった様子だ。
「・・・ぅん・・・ぁ・・・」
ミツレから声が聞こえる。先ほどまで青白かった肌が色を取り戻し、止まっていた呼吸が始まり、心臓が鼓動を開始する。
失われたはずの
「ミツレが起きるまで待っていたいですが・・・だいぶ予定がズレました。私はこれで失礼します。」
ボンドルドは扉の方へと歩き始める。
しかし、ヒナとセナが道をふさぐ。
「・・・あなたには少し話を聞かなければいけません。」
「悪いけど、ミツレが目を覚ますまでここを通す事は出来ない。」
しかし、ボンドルドはゆっくりと歩みを進める。
「私としてもここで戦闘はしたくありません。あの子にも被害が出るので・・・」
そう言うとボンドルドは急に方向を変えて窓へと走る。
窓とは反対の扉へと意識を向けていたため反応が遅れる。
「それでは先生、娘をお願いしますね・・・」
ボンドルドはそのまま窓から飛び降りた。
追いかけようと部屋を出ようとした時・・・
「先生?委員長?」
もう聞くことが出来ないと思った声が聞こえる。視線を向けた先、ベッドの上でミツレは目を覚ましていた。
「あ・・・あぁ・・・ミツレ!」
ヒナが駆け寄り抱きしめる。それをミツレは嬉しそうに抱き返した。
「ごめんなさい!・・・私がもっと注意してたら、こんな事には・・・」
ヒナは泣きながら謝罪を続け、ミツレは少し困惑していた。
私は近づき二人を抱きしめる。
セナは検査の準備と部屋を出て行った。
私たちはセナが戻ってくるまで静かに抱き合っていた。
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◇廃墟・アリウス拠点
ヒナとの戦闘の後、サオリ達は拠点で少ない補給を受けていた。
「まさか空崎ヒナを仕留め損なうとは・・・」
「私達も目を離してたからね・・・煙幕を利用されたね。」
「あんな小さな子が死んじゃうなんて・・・やっぱり辛いですね・・・」
アリウススクワッドは、先の戦闘で目的が達成できなかったため予定変更を余儀なくされていた。
シャーレの少女と空崎ヒナとの戦闘、さらにはアリウスを裏切った白洲アズサとの戦闘・・・
「しかし、【戦術兵器】の起動は確認した。次の行動に移るぞ。」
建物の外から聞こえてくる音。叫び声のような雄たけびのような声。
不気味で恐怖心を煽る音を聞きながらトリニティへの進撃の準備をしている時、サオリは異変に気付く。
「私たちがここを空けていたのはどれくらいだ?」
「3時間くらいですかね・・・」
ヒヨリが答える。しかし次の言葉は出てこなかった。
ドカーン!
建物の至る所で爆発が起こる。真っ先にヒヨリが狙われる。
トラップと爆発によりなすすべなく意識を刈り取られる。
さらに銃撃が飛んでくる。遮蔽物を使った一撃離脱を行うアズサ。
しかし、サオリはすぐに冷静さを取り戻す。
「逃がすか!」
「リーダー、追いかけたら思う壺だよ・・・仕方ないか。」
サオリはアズサを追いかける。しばらくすると銃声が鳴り始める。
「追いついたかな・・・じゃあ、私達も行こうか。」
ミサキとアツコはサオリに加勢するために後を追った。
今回はここまでです。
SAN値が足りません・・・啓蒙もたまってきて発狂しやすくなったのよ。
たぶんそろそろ精神がおかしくなる。(作者の)
Q;どうやってヘイローを直したの?
A;修復のためにミツレと同じものを用意しただけですよ。
次回以降、少しだけ閑話が続くけぇ。
ちょっとだけやりたい番外編があるのよ・・・
それではまた次回・・・