白笛転生fromアビス   作:実力と発想が見合わない人

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遅れてすまない。
色々立て込んでてな・・・手が付かなかったんだ。


深淵の青春

◇古聖堂

 

 

祈手(アンブラハンズ)はすべて私です。」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

目の前に居る人物はサオリは混乱させていた。

確かに死んでいるのを確認した。下半身もなくなり生きていられるはずがない。ましてや元の状態に再生するなどキヴォトスの住民でもありえない。

 

 

「リーダー、あれってマダムの言ってた黎明卿じゃないの?」

 

 

「でも、死んでたはずじゃ・・・もしかして生き返って!?」

 

 

こいつがなぜ生きているのかは置いておこう。だがまずいな・・・アズサなら私だけでもなんとかなるが、新手・・・よりにもよって最もマダムが警戒していた人物、黎明卿(ボンドルド)となるとミサキとヒヨリだけで倒せるかどうか分からない。

せめてユスティナ生徒会が使えればいいが・・・今は姫が調律の更新をしていてうまく機能していない。

 

 

「二人とも、姫が来るまで耐えられるか?」

 

 

私は二人に問いかける。

 

 

「やるしかないでしょ。」

 

 

「えへへ、耐えるだけなら慣れっこですので・・・」

 

 

「わかった、任せるぞ。」

 

 

今は二人を信じよう。そのためにも私はアズサを早めに片付けないといけない。

私はボンドルドを二人に任せ、アズサへと攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

◇ヒヨリ視点

 

 

「任せるぞ。」

 

 

そう言うとリーダー(サオリ姉さん)はアズサちゃんの方へ行ってしまいました。

 

 

「ヒヨリ、狙撃位置について。ユスティナを使ってなるべく足止めするから。」

 

 

「は、はい!」

 

 

私は急いで狙撃ポイントへ移動しました。なにせ目の前にはマダムから聞いていた最も警戒しないといけない人物、黎明卿が居るのだ。さっきから怖くて仕方なかった。

ミサキさんも動きの鈍いユスティナを使って前線を張り始めました。これならいつかは狙撃のチャンスもあるでしょう。

 

 

「えへへ、私達よりも脆い体なんて・・・辛いですよね。」

 

「なら最後くらい一瞬で・・・」

 

 

「【明星に登る(ギャングウェイ)】」

 

 

黎明卿が自身の仮面を撫でると無数の光が放たれる。それは一瞬で周りのユスティナを貫き消滅させた。

 

 

「うそ・・・」

 

 

ミサキさんも驚いています。当然です、仮面からあんなビームみたいなのが飛び出すなんて普通は予想できませんよ。

このままだとミサキさんが危ない。けど、安易にスナイパーが位置を晒す訳にはいきません。申し訳ないですが、今はミサキさんには引き付けてもらいましょう。

 

 

「ユスティナ生徒会も興味深い・・・」

 

 

「はあっ!」

 

 

ミサキさんは拳銃を取り出し、黎明卿に向けて射撃をします。

ですが、そのほとんどはあの硬い尻尾に防がれ、拳銃も弾かれてしまいました。

わ、私が撃つしかないでしょうか?今ならきっと当たるはずです。

 

 

「もちろん、あなたも忘れてはいませんよ。」

 

 

引き金を引こうとした私に向け、黎明卿が顔を向けてきた。

まさか、最初から場所がバレてたんですか!?こ、こわい・・・怖い‼

 

 

「ヒヨリ!逃げて‼」

 

 

「・・・え?」

 

 

ミサキさんの声が聞こえると同時に、私の居る場所に無数の光が着弾しました。

瓦礫から放りだされた私は、地面に頭をぶつけて意識を失いました。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

◇ミサキ視点

 

 

目の前の仮面野郎(黎明卿)の光線によってヒヨリの居た場所が攻撃された。

まさかここまで強いなんて・・・耐えると言いながら5分も持たなかった。

今の私にできることは姫かリーダーの援護が来るまで時間を稼ぐことぐらいだ。

 

 

「ケホッ・・・この強さ、マダムが警戒するわけだ。」

 

 

どうやら私達をすぐに殺すつもりはないようだ。出なければとっくに私は死んでいる。

できることなら情報を聞き出したいと思っているが・・・

 

 

「おや?あのマダムがですか・・・道理で2つも巡航ミサイルを撃ち込むわけです。」

 

「おかげで貴重な体を破壊されてしまいましたよ。」

 

 

・・・こいつはなんて言った?体を破壊?やはりリーダーの言う通り、一度死んでいるのか?

急に得体の知れない恐怖に襲われる。目の前のこいつは本当に人間なのか?

 

 

「あなたは・・・本当にマダムの言ってる黎明卿?」

 

 

恐怖で声が震える。今までの何よりも恐ろしい、アリウスでもここまでの恐怖は感じたことは無いだろう。

 

 

「えぇ、私ですとも。定義にもよりますが。」

 

「精神や思想の事を言うのであれば私ですが・・・肉体の事を言うのであれば難しいですね。

 

 

意味が分からない。顔を覗き込まれた私は恐怖で支配され次の言葉が出てこなかった。

だが、それはすぐに終わりを迎えた。

 

 

「おやおや、ようやく来ましたか。」

 

 

ダダダダダダダダッ!

 

 

突然の銃撃に、黎明卿は私から離れた。聞き覚えのある銃声。

見渡すと、いつの間にか私の周りにユスティナが現れていた。

 

 

「姫・・・来てくれたんだ。」

 

 

スッ、ススッ、スーッ

 

 

姫は私を抱えてユスティナの後ろへと運んでくれた。ヒヨリも回収したらしくドローンで簡単な治療を受けていた。

ユスティナが使える。姫も加わった今なら勝機は十分にあるはずだ。

 

 

「なるほど、あれが【ロイヤル・ブラッド】・・・」

 

「素晴らしい・・・素晴らしい!」

 

 

包囲したユスティナが攻撃を開始する。

しかし、銃弾はあのコートに阻まれて有効打は与えられない様子だ・・・だが、(ミサイル)ヒヨリ(対物ライフル)なら有効打を出せるかもしれない。

 

 

「ヒヨリ、ここで仕留めるよ。」

 

 

「は、はい。」

 

 

私はミサイルランチャー(セイントプレデター)を構え、上空へ向けてミサイルを放つ。

ミサイルは途中で分裂し子弾が降り注ぐ。あたりを爆発が覆う。

 

 

「クラスター爆弾ですか・・・」

 

 

爆発を避ける黎明卿を狙ったヒヨリの対物ライフル(アイデンティティ)が轟音を鳴らす。

掠っただけで致命傷となる弾丸は彼へと吸い込まれるように飛んで行く。

 

 

「おっと・・・驚異的な破壊力ですね。いやはや羨ましい。」

 

 

弾丸が当たる直前に黎明卿は自身の銃を盾にして受け止めた。

仕留め損なったが、これで奴は銃を使えないだろう。

ユスティナ生徒会を展開させて、足止めを行う。

 

 

「次で仕留めるよ。姫、お願い。」

 

 

煙幕を展開し、絶え間なくユスティナを向かわせる。

だが、みんな恐怖で功を焦ったのだろう。もう少し慎重になるべきだった。

武器を壊し、仲間とユスティナが来たことで安心してしまった。

 

 

「もう少しヤンチャを見ていたいですが・・・これ以上体を消費するのはいけませんね。」

 

 

私たちはマダムが警戒する相手に油断してしまっていたのだ。

 

 

「【枢機へ還す光(スパラグモス)】」

 

 

やっぱりあいつは人間じゃない・・・怪物だった。

 

 




今回はここまでです。

思ったんだけど、アリスってレグって色々似てるよね。
ってことは覚醒したボ卿がアリスのどてっ腹をぶち抜いて「お腹の中も温かいですよ。」ってできるって事!?・・・絵面が最悪過ぎるんだよなぁ。でもいつか書きたいですよね。


ではまた次回・・・
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