もうすぐで3章も終わりですな・・・アリスクの今後はどうしよーかなー?
そこまで決めてないから悩んでるんだよね・・・
後、前の話のアリスク視点で散々黎明卿って書いてたけど、ボンドルドはちゃんと自己紹介してたんだよね。
◇古聖堂
「【
静かな、しかしはっきりとした声が聞こえた。
それと同時に煙幕が切り裂かれるように吹き飛ばされた。
「何が・・・ッ!?」
「・・・・・・。」
煙幕の晴れた場所にはボンドルドが腕を曲げた姿勢で立っていた。
周りには焼き切られたような跡を持つユスティナ生徒会だったものが散らばっていた。
「何あれ・・・」
倒されたユスティナの変わりが次々とやってくる。
今の攻撃は受けたらダメだと本能的に感じた。前線にユスティナを絶やさず送り込み、足止めをしなければ次は自分達が同じようになるかもしれない。
「君たちは本当に素晴らしい。」
「この短時間でどのような戦術が有効かをしっかりと理解している。」
ボンドルドはこちらへと近づいてくる。あの肘から出ている光線の様な物、射程は短いがユスティナを抵抗なく切り裂いている。そのせいで奴の歩みを遅めても足止めはできていない。
「あぁ、健気で可愛らしい。」
目の前の敵を尻尾で薙ぎ払ったボンドルドはこちらに腕の機械を向けてきた。
パパパンッ!
機械に空いた3つの穴からは針の様な物が射出された。
針は距離を離しているにも関わらず、恐ろしいほどの精度で私の腹部に突き刺さった。
それを受けた私の体はすぐに異常が起こった。
「・・うっ!・・・お、おえぇぇ・・・」
「三層の負荷分のシェイカーです。」
「安心してください、あなた達には吐き気とめまいがするだけです。」
「しばらく動けないほど辛いですが・・・」
凄まじいめまいと頭痛、それと共に襲ってくる耐えがたい吐き気によりその場で胃の中身をぶちまける。
平衡感覚が無くなり、視界が回る。立っていることも出来ずにその場に倒れこむ。
「ひぇ・・・ミサキさん!しっかりしてください!」
私が倒れたことでヒヨリは助けようと近寄ってきてしまった。
そんなに声を出したら――――――
「【
声を出して自分の位置を晒してしまったヒヨリは無数の光に貫かれ、意識を失った。
私も・・・もう持たない。せめて姫だけでも。
「ひ・・・め・・・にげ・・・」
力を振り絞って体を動かし、声を振り絞る。
しかし、それは無駄に終わった。
「君たちもぜひ欲しい。」
声の方を向くと、首を掴まれた姫と片手で持ち上げるボンドルドがいた。
「・・・ッ!・・・」
姫も脱出しようとしていたが、どれだけもがいても拘束は解けなかった。
しばらくすると、意識を失い手足は力なくだらんと垂れ下がった。
「ご安心ください、これ以上の危害は加えませんよ。」
私が薄れる意識の中で最後に見たのは、背を向けてどこかへと言ってしまうボンドルドだった。
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◇サオリ視点
何かがおかしい。先ほどからミサキや姫との連絡が取れない。
もしかしたらボンドルド相手に苦戦を強いられているのかもしれない。
ここはアズサを片付けて早めに援護に向かわなければ。
「はぁ・・・はぁ・・・」
目の前には、消耗が激しいのか肩で息をするアズサ。
私も、まさかここまで持ちこたえるとは思わなかった。だがここまでだ。
「くっ・・・・・ッ!」
限界が来たのかアズサはその場に膝をついた。
「アズサ、なぜそこまで足掻く。そこに何の意味があると言うのだ?」
そうだ、すべては虚しい。今まで教えられてきたことだ。
この世に救いは無く、我々はただ指示に従っていればいいのだ。
「たとえ、たとえ虚しくても私は足掻くと決めた!」
「そこに何の意味がある!」
タタタン!
今にも倒れそうなアズサにさらに銃弾を食らわせる。
あいつももう限界だ、これで倒れるだろう。そしたらアリウスに連れ帰って、また
「もう終わりだ、諦めろ。」
アズサは銃弾を食らい、その衝撃で後ろへと―――倒れることは無かった。
「・・・・!?」
「ヒフ・・・ミ・・・?
アズサの後ろから誰かが支えている。
見たことがある、確か報告にあった「阿慈谷ヒフミ」とか言うトリニティ生徒だ。
アズサが大切とする友人らしい。ならばちょうどいい、ここであいつの友人を消せば嫌でも諦めるだろう。
「ヒフミ、ダメだどうしてこんな所に・・・」
そうだな、こんなところに来なければ無事でいられたかもしれないというのに・・・
さらに増援が来たようだがユスティナ生徒会がある限りどうとでもなる。
「私の本当の姿をお見せします!」
そう言うと紙袋を取り出し顔にかぶったヒフミ。
アズサを含めたその場にいる全員が驚いた。すると後方からさらに増援が来たようだ。
同時に私の後ろからも誰かの気配がした。ようやくミサキたちが来たのだろう。
そう思い振り返ると――――
「こんにちは、先生。お久しぶりですね。」
”今度は何をしに来たんだ?・・・
そこにはミサキたちと戦っているはずのボンドルドが何事もなかったように立っていた。
今回はここまでです。
久しぶりにちょっとだけおまけしちゃうよ。
時系列は先生に預ける前になります。
おまけーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇前線基地・ボンドルド自室
「なるほど、このような物もあるのですね。」
草木も寝静まる真夜中にボンドルドは自室で資料を読み漁っていた。
夜の前線基地は昼間でも比較的静かだが、夜はまた違った不気味さがある。
「今度見に行きたいものですね・・・おや?」
コンコンコン、と扉がノックされる。こんな夜中に珍しい。
ボンドルドが扉を開けると、そこには一人の少女がいた。
「こんな夜中にどうしたんですか?ミツレ。」
自身の愛娘の頭を撫でながらボンドルドは廊下を見渡す。
一人で来たのか辺りには誰も居なかった。
「もう寝る時間ですよ。何か異常でもありましたか?」
ミツレは昔の事情で突然、体に不調が出ることがある。
この前もそれで一部屋吹き飛びましたからね。
「えっと・・・その、怖い夢を見ちゃって・・・」
昔の出来事が夢に出てきたのでしょう。
どうしたものか・・・
「それで・・・寝るまで傍にいてほしいの。」
「おや。」
あまり欲を口にしないこの子が珍しい。
そうですよね、この子もまだまだ子供です。
特に急ぐ事もないのでわがままを聞いてあげましょう。
「いいですよ。さぁ、こちらへ。」
ミツレをベッドへと向かわせ、自分は資料や道具を片付ける。
そしてベッドの近くの椅子に腰かけ布団に入ったミツレの手を握る。
「えへへ、これ久しぶりだね。」
「ええ、そうですね。」
ミツレの小さな手。まだ、今よりも不安定な時はいつもこうしてましたね。
この子にはあまりにも背負っている物が多すぎる。いつかその重荷をなくすことが出来ればいいんですけど・・・
「おやすみ、お父さん。」
「えぇ、おやすみなさい。ミツレ。」
しばらくすると規則的に静かな寝息が聞こえ始める。
もう寝たようだ。表情も穏やかでうなされている様子はなかった。
「さてと、次は・・・おや?」
しばらくして部屋を出るために立ち上がろうとしたが、ミツレはつないだ手を離そうとしなかった。強くしっかりと握られているため、起こさずに話すことは出来ないと判断した。
しばらくは・・・いや、起きるまではこうなるだろう。
久しぶりの何もない時間。俗に言う”ヒマ”と言うやつだ。
今まではいつも何かしらの研究や仕事をしていたためこんな時間はあまりなかったのだ。
「はぁ、うまくやれているかな?私。」
久しぶりに【私】を意識した。転生する前の人格。長い間ボンドルドを演じてきたことで正直【私】はボンドルドに飲まれかけている。いや、邪魔な
恐らくいつかはボンドルドの一部として消えるのだろう。だが、もはやそれが怖いとは思わない。
すでに賽は投げられた。今は精一杯私にできることをやるしかないのだ。
だが、今は疲れた・・・少しだけ休んでも問題ないだろう。
久しぶりの安息だ、ゆっくりと休もう・・・
「えぇ、おやすみなさい。」
「どうぞ、ごゆっくり・・・」
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おやすみなさい・・・そしてさようなら、■■さん。
それではまた次回・・・