東方宿儺譚    作:雅之幻想

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今回は少し長いです。
穢れについての説明があります。
辻褄を出来る限り合わせるためにかなり試行錯誤して詰め込みました。
詰め込みすぎて設定が変になってるかもしれませんが、そこは御愛敬。


9.穢れ

「その壺はどうしたのですか?」

 

「拾った。興味深かったのでな。」

 

「その壺の中身を知っての興味ですか?」

 

「知らん。単純に惹かれたから拾ったまでよ。」

 

「壺の中身を知りたいですか?」

 

「質問がやたら多いな。言いたいことがあるのなら聞いてやる。言ってみろ。」

 

 

質問の多さに宿儺は苛立ちを覚えていた。

 

 

「その壺の中身は、永遠の命を授ける蓬莱の薬です。」

 

「__そうか。あの薬か。」

 

「知っているのですか?」

 

「その薬の力を知っているだけだ。そうか。蓬莱の薬の薬と名付けたか。」

 

「その忌まわしき薬の力は知っている、と。」

 

「__永遠の命を授ける薬は、俺と八意が作り出したものだからな。」

_______________________

 

蓬莱の薬を作り初めた理由は、元々住んでいた地上で住み続けるためだった。

穢れを受け付けず、寿命をなくすための薬。それが蓬莱の薬に求めていた力だった。

しかし、月に移り住むほうが簡単だった。宿儺という穢れを操る力を持つ者と、八意という薬師の二人がいないと作ることのできない蓬莱の薬を作るよりも、月に移り住むほうが労力が掛からないと判断された。蓬莱の薬の試作品が出来た時には、既に月への移住は決定事項となっていた。

結局、試作品の性能を試すことはなく宿儺は封じられ、八意もそれを「蓬莱の薬」と名付けはしたが使うことはなかった。

 

しかし、事件は起こった。

 

嫦娥が蓬莱の薬の試作品を飲んだのだ。故意か誤飲かはハッキリしていないが、故意ではないかと言われている。ただ、問題点はそこではなかった。

蓬莱の薬の力である、穢れの逆流を起こさせる力だった点が問題となった。

 

ここで、穢れについて少し説明しよう。

穢れというのは、寿命をもたらすものである。

月人が穢れを忌み嫌うのは、寿命をもたらす性質が原因であり、それをシャットアウトするのが、宿儺の作り出した結界の役割である。穢れが貯まる原因は主に二種類あり、自分が生み出すパターンと、外から吸収するパターンである。

 

自分が生み出すパターン

穢れは生きとし生ける者が生み出し、生きていく上では呼吸と同じく最初から備わっている力だ。

これだけ聞くと、『我々が認知することができない機関によって穢れが生成されている』

と考える者も多いだろう。半分は正解だ。

確かに『穢れに()()()()機関』というのは(月人にも)存在するが、

『穢れを()()()()機関』というのは存在しない。

()()()()を穢れへと変え、人に歳を重ねさせる。

その()()()()というのは、『負の感情』である。

怒り・悲しみ・憎しみ・後悔・恨み・憎悪__

負の感情が穢れへと変換され、生物に寿命をもたらす。

ストレスを抱えた者に長生きのイメージが無いのは、穢れが溜まりに溜まっているからである。

逆に変換される前の負の感情を、正の感情で打ち消すことで寿命は延びる。

「人生楽しんだもん勝ち」というのは、この体現である。

そして、変換待ちの負の感情が漏れ出て集まると呪霊となる。

因みに、負の感情を力に変えて戦う呪術師は総じて寿命が非常に長い。

呪術師に長生きする者など殆どいないが、禪院直毘人や粟坂二良(あべこべ爺)などが

肉体の衰えを感じさせないのはこのためである。

また、羂索がいつまでも若々しい脳をしているのもこのためだ。

月の都の方は、娯楽が豊富であり、抱いたストレスもすぐに解消できる。

そういった生活を毎日続けているので、穢れが殆ど溜まらない。だから寿命がないのだ。

 

外から吸収するパターン

人の体に溜まった穢れは、人が死ぬと解き放たれ、外に出る。

この外に出た穢れは、生きる者によって無意識に皮膚呼吸の様に全身から吸収されていくか、

集まって呪霊になる等の末路を辿る。

命をかけた縛りの力が大きくなるのは、自身が溜めた穢れをも呪力にしているからとされている。

また、穢れが解き放たれるのを防ぐため、月の都で無用な殺生は行わないこととしている。




筆者は日本語弱者なので伝わり辛いと思いますが要は
・負の感情が寿命をもたらすよ
・呪術師は負の感情を使ってるから穢れが溜まりづらい
 →寿命が長いよ(でもほとんどは寿命の前に死ぬよ)
・死ぬと穢れが放出されるよ
・月の都では負の感情と穢れの放出を未然に防いでいるよ
ってことです。
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