もしかしたら前の話とこの話を合体させるかもしれません。
蓬莱の薬の力は、自身の意識を魂へ移転するというもの。
その副作用こそが『穢れの逆流』だった。
この力は、本来体に溜まる一方のはずの穢れを、死んでもいないのに外に放出するという代物だ。
蓬莱人が「生きても死んでもいない状態」と言われるのは、この特性があるからである。
「貴方がその忌むべき薬を作り出したことは分かりました。」
「この薬は、俺の力を使わずに作られているがな。八意め、俺の力を使わずに作り出す方法を見つけたか。」
懐かしそうな目で、持っている壺を見つめる宿儺。
しかしこれで完全に、八意を探す手がかりが消えた。
「私は壺をこの霊力ある神の火で焼かなければならない。これは帝からの勅命である。」
「?」
「その薬をこの山に持ってきた者が私に言った言葉です。」
渡りに船だ。八意を探す手がかりは帝にある。
「__向かうは都か。」
「今は京都という場所が都のようですよ。あちらの方角です。」
そう言って咲耶姫は京都の方に指を指す。
「助かる。だが何故俺に協力する?」
「その薬を処分してほしいのです。壺諸共。」
「そんなに嫌か?この薬が。」
「もう見たくも触れたくもないほどには。」
「一応俺がそれの試作品を作ったんだがな。」
「でもこれは違うのでしょう?なら良いではないですか。」
皮肉混じりに言うが、咲耶姫の情報に宿儺は感謝していた。
宿儺なしでどうやって不老不死の薬__もとい蓬莱の薬を作り出したのか聞き出す為にも、
八意を見つけなければならない。
少しの談笑の後、宿儺は山を下りた。
「帝に会うためにはそれなりの身分が必要なのか。側近すら滅多に顔を見ることは無い...と。」
と、立ち寄った村で聞いた。ここは岐阜県、現在で言う高山市に当たる場所である。
偶然にも修行に来ていた京都の僧に帝の話を聞くことができ、その結果が
ひとまず、より詳しく話を聞くため、その修行僧と共にこの村に滞在することにした。
その男は話好きで、かれこれ二時間は話している。
「__さて、長々と話してしまって悪かったね。こんな山奥で同業者と出会うなんて早々無いことだから、つい話しこんでしまった。」
「同業者だと?」
「おや?それだけの呪力量を持っているのに、呪術師でないと?私の目は誤魔化せないよ。」
途端、僧の目の色が変わった。それに加え、場の空気も変わった。
宿儺はいつでも戦闘できるよう、全身に力を巡らせた。
しかしその空気の緊張はすぐに解かれた。
「やっぱり君、コッチ側だよね。それともそれを自覚してないのかな?」
そう言って僧は立ち上がった。
「ついてきてほしい。」
そう言われ宿儺は訝しみながら僧についていった。
__この僧の正体が羂索だとも知らずに。
更新が遅くてスミマセン。筆のノリが悪くて・・・え、面白くなくなってきた?
次まで、次までお待ち下さい!次になれば、平安時代編が本格的にスタートするはずです!