東方宿儺譚    作:雅之幻想

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pixivでも連載を始めました。
生まれてしまっている・・・!承認欲求モンスター・・・!


13.場所取り

京都から少し外れた山奥にある、何の変哲もない小さな寺に

頭に縫い目のある男が入っていった。

 

 

「天元様、只今戻りました。」

 

「なんだ、羂索か。」

 

「半裸で人を出迎えるのはどうかと思うよ。私で良かったね。」

 

 

一瞬でタメ口に戻った羂索。最初だけ敬語だったのは、万一の為である。

天元を上に置く体制を取った呪術界。その呪術界が外部者にナメられるのは困る。

尤も、危険が去っても天元に対して敬語を使うのが普通の呪術師だ。

長い付き合いである羂索だからこそ、こうして直接天元と会えるし、タメ口も利ける。

 

 

「それで、視察の方は?」

 

「大収穫だったよ。後の呪術界に大きな影響を与えるほど。」

 

「当然だろう。今後とも使われる大結界の一つ、その結界中心地の視察に行ったはずだからな。」

 

「それもあるけど...それ以上に貴重な逸材を見つけたんだ。」

 

「逸材か。お前が言うならそうなんだろう。」

 

 

羂索は天元に次ぐ結界術を持った存在であり、それ故に天元は羂索を高く評価している。

また、羂索はかなり評価が辛口だ。人を細かく評価し、そのお眼鏡に叶った者はいない。

そんな羂索が、開口一番に逸材と評するのだ。相当な実力者なんだろう。

 

 

「で、その逸材はいつ来るんだ?」

 

「あと3ヶ月後くらいに。」

 

「そんなにかかるのか。」

 

「今はまだ()()()()()()()()んでね。」

 

「?」

 

 

〜数週間前〜

 

 

「ここの場所取りをしておくべきだろう?結界を張る。」

 

「どんな結界なんだい?」

 

「俺自身を核とした結界だ。即身仏に近い。」

 

「君はどうする気だい?」

 

「俺はこの肉体を抜け出して、新しく肉体の依代を探す。」

 

「君の力に耐える依代がそう簡単に見つかるかな。」

 

「力は抑える。心配するな。」

 

 

十種神宝は人間の脳では運用が難しいだろうから、抑えよう。

逆に御厨子はシンプルな術式だから、人の脳でも扱えるだろう。

人に宿った場合の神格はどうなる?あれは神の頭脳あってこその代物だ。抑えておこう。

 

 

「折角の機会だ。どうせならゼロから始めたいものだ。」

 

「と言うと?」

 

「赤子にでも宿ろう。忌み子として生まれるのもアリか。」

 

呪術師(私たち)が君を保護しやすくするためかい?」

 

「解は教えん。好きに解釈しろ。」

 

「じゃあそういうことにしておこう。」

 

 

宿儺は胡座をかいた。そして__

 

 

「じゃあな羂索。また会おう。」

 

「いくらでも待つから、君は良い依代を見つけなよ。」

 

 

そう言って、宿儺は動かなくなった。後に残ったのは、宿儺が入っていた器だけ。

羂索はそれを背にし、洞窟を出た。

 

「確かに結界が張られているね。」

 

「それじゃあ私も、約束に報いるとしよう。」




アイデアが枯渇してきました。
そこを乗り越えてこその小説家か。
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