羂索に協力するということで天元、ひいては呪術界を裏切った。
呪術界で会得出来るものは全て会得している。
自身の術式の開拓は勿論のこと、結界術や反転術式、領域展開や彌虚葛籠も体得した。
結界術は元々の力を呪術へ応用したので、領域展開含め体得はさほど難しくはなかった。
圧倒的力は、人を引き付ける。
裏梅という、料理が得意な術師に出会った。人肉料理がうまい。
力に目をつけ、始末しようとした存在がいた。返り討ちにしたが、数人程厄介な者がいた。
後で知ったが羂索の差し金だったらしい。菅原・藤原・阿部の精鋭部隊を動かすとは思ってもいなかった。術式含め、羂索は人心掌握に長けているとつくづく思う。
「
藤原の精鋭部隊『
空に浮いているではないか。
「解」
宇守羅彈で飛ばされる中で、隊長の烏鷺とやらに解を放つ。
が、烏鷺は空間を布の様に掴み、解を反らした。
恐らく空間を面や紙のように捉え、歪める術式なのだろう。
有象無象もそこそこの強さだ。気に留める程ではないが。
解が防がれるとなれば、直接斬撃を打ち込んで仕留めるのが吉だろう。
「邪魔だ有象無象共」
解で邪魔な連中を切り落とし、烏鷺との距離を縮める。
「とはいえ「宇守羅彈!」は警戒しおっと。」
宇守羅彈を紙一重で躱した。宿儺は斬撃を放つため、上右手を振った。
烏鷺は術式を発動させ、なんとか解を反らすことに成功。しかし__
「外れだ。」
本命はタイミングをズラして振った”
天元の呪具保管庫から、裏切る際に”飛天”とともに持ってきたものだ。
宇守羅彈を放った後の斬撃に対応したのは見事だったが、その後の雷撃までは防げなかった様だ。烏鷺は気絶し、そのまま地面へ落ちていった。
「雷は見てから防げんか。」
残りの有象無象を
「
術式が使えない。神武解もだ。オマケに術式の消失により、呪力が上手く回せない。
残るは__
「マトモに槍を使うのは初めてだな。それにしても」
「皆の者!かかれ!」
「此奴も空を飛ぶのか。」
飛天を槍として使うことは殆なく、実践では初である。
にも関わらず、己が肉体のみで術師もいる涅漆鎮撫隊を無力化していく。
関節や内蔵を狙い、槍を振るう。
薙がれる一線が、線上にある存在を両断する。
ある程度隙ができたタイミングを見計らい、宿儺は天使へと狙いを定める。
宿儺は空を面として捉え、蹴って飛び上がった。
「あの烏鷺とやらの術式を見ていなければ、決着は長引いただろうな。」
御厨子があればもっと楽に勝てただろう、とも思っていた。
「なっ・・・!」
「ないものねだりは止めるか。」
「化け物め...!」
「もう何度も聞いたからな。その呼び方は聞き飽きた。」
そう言って宿儺は天使を叩き落とした。
流石精鋭部隊を率いているだけはある。タフだ。
「兵を引け。俺も面倒くさい戦いに付き合う程、優しくはない。」
「くっ・・・。退避だ!」
こうして涅漆鎮撫隊は撤退を選び、日月星進隊と同じ轍を踏むことはなかった。
「宿儺様。」
「何だ。裏梅。」
「新嘗祭への招待が来ています。」
「祭への招待だと?誰からだ?」
「わかりません。一応此方が招待状です。」
そう言って裏梅から受け取った招待状には、
『この前の襲撃の理由含めて諸々話があるから来てね。』
とあった。
「...ああ、羂索か。話があるのなら普通に会いに来れば良いものを。」
手紙の口調的に羂索だと確信した宿儺は、新嘗祭への招待を受けることにした。
__自分に五穀豊穣を祈られ、
次回で平安編を終える予定です。
雑把な戦闘で申し訳御座いません。