「本当にお前は行かんのか?」
「刺激したくないからね〜。私が連れてきたって事、霊夢には言わないでね。」
ヒラヒラと手を振り、萃香は行ってしまった。
瓢箪をぶん回しながら歩く萃香。普通に危ない。
「それはさておき。」
いよいよ博麗霊夢との対面だ。あの巫女からどれだけ成長したのか。力の性質は変わったのか。
「今に判る。」
そう言って、宿儺は階段を登り始めた。不思議なことに、空を飛んで行く気にはならなかった。人の身の生活に慣れきってしまったのか、飛んで移動することに違和感を覚えようになってまった。
「変わったな。俺も。」
階段の途中で立ち止まる。神社はまだまだ先だ。
ふと、自分の手を見た。汚れ一つない自分の手。その中で穢れの力が流れているのを感じる。変化を司る穢れ。その力は自分だけがコントロールできる。フグが自分の毒で死ぬことがないように、自分が穢れの力を利用することはあっても侵される事は無い筈だ。
「・・・止めよう。迷いは力のブレを生む。ただでさえ今は調整中だというのに。」
久々に十種神宝を扱い、宝を出す早さが遅くなっていることに気がついた。このロスをできるだけなくしたい。戦闘中に隙を生むなど、言語道断だ。
「暫くは慣らしだな。いい戦いの機会があればいいんだが。」
そんなものがそう簡単に見つかる訳が無い。宿儺は天を仰いだ。
その時、上の方から小瓶が飛んできた。
「くそー。新技は失敗だったか〜。」
そう言って飛んできたのは、ほうきに乗った白黒の少女だ。そしてその後ろには...
「なによ。自信満々に新技ができたって言うから期待してたのに、不発じゃない。」
「ああ、あとは試すだけだったからな。新技はできてはいたぜ。」
「何も起きなかったじゃない。まさかそういう新技?」
「ああ、新技だぜ。次は元々の新技を見せてやるから、楽しみにしてろよ。」
件の、博麗の巫女がいた。
「それで、あなたは誰?」
「こんな妖怪神社に参拝者なんて珍しいな。」
「ちょっと!折角の参拝客の前でなんてこと言うのよ!」
「参拝とは趣旨が違うがな。」
「じゃあ何しに来たのよ。まさか外来人?」
「八雲紫に『博麗神社で』と言われてな。」
参拝客でないと分かった途端、目の輝きが消えた。妖怪神社と呼ばれるほど、ここには妖怪が集まるのだろうか。参拝客もさぞ少ないだろう。
「今すごく失礼なこと考えなかった?」
「貴様の能力は読心術か?」
「私だって何とかしたいわよ...って、それよりも何?紫?私何も聞いてないけど。」
「どうせ今に説明があるだろう。」
「スキマで私達を連れてくるとか?あいつならあり得るわね...」
全く同感だ。八雲紫ならやりかねない。
それにしても似ている。博麗霊子にそっくりだ。博麗の巫女は皆こうなのだろうか。
なんて考えているうちに
「来たか。」
「そうみたいね。」
「なにがッ__」
足元が抜け、月夜見宿儺・博麗霊夢・霧雨魔理沙の三人はスキマへと吸い込まれた。
超がつくほど久しぶりの投稿です。多分今後の投稿頻度は一週間に一回あるかないかぐらいです。秘封羂索があるのと、中の人が忙しいので。