東方宿儺譚    作:雅之幻想

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綿月姉妹は宿儺を知りません。

名前だけは知っていますが、実際に会ったことはありません。

逆に細愛親王や都久親王は宿儺のことを知っています。会ったこともあります。


3.最強の会合

「報告します!強い力を持った何者かが、月の都に向かっています!」

 

そう言って飛び込んできたのは綿月豊姫だ。

普段マイペースな彼女がここまで慌てるのは珍しいことだ。

だが、無理もない。

月の都でも上から数えたほうが早い武官と文官も、揃ってこの気配に驚いている。

 

最もその驚きは、豊姫のものとは異なることへの驚きだが。

 

 

「現在、我が妹である綿月依姫が迎撃に向かいました。独断行動をお許し下さい。」

 

「良い。これだけの気配を持つ者相手ならば寧ろ適正な判断だ。細愛、我々も向かうぞ。」

 

「ああ。豊姫、お前は帝にこのことを伝えろ。」

 

「了解しました...って、都久親王様も向かわれるのですか?」

 

「あの気配には心当たりがある。私が行って、直にそれを確かめる。」

 

「分かりました。それではお二人共、どうかご無事で。」

 


 

「どう思う細愛殿。」

 

「本当に宿儺様が復活なさったのであれば、結界に何らかの異常が起こるはず。

しかし結界に異常がないということは、宿儺様は復活しておらず、別の存在だと考えることもできます。」

 

「普通に考えるのであれば、私もそう思う。だがあれだけの気配の存在が突如結界に入ってきた。

にも関わらず結界に異常がない。おかしいと思わないほうが無理だろう。」

 

「ではやはり、あれは宿儺様であると?」

 

「その可能性が高いだろう。尤も私としては、宿儺様であったほうが都合がよいがな。」

 

「話し合いの余地があるからか。」

 

 

__などと話している中、気配のする方から轟音と爆発が起こった。

二人はそれを見て、話し合いの余地があるのか疑問に思った。

 


 

その剣閃は、最早芸術と言っても差し支えないだろう。

それは高い才能と長い努力によって生み出された、美しい舞。

しかしその剣閃は確実に相手を仕留め、戦意を喪失させるだけの力がある。

だからこそ、綿月依姫は焦っていた。

__男にまだ一撃も剣が当たっていない事に。

 

 

「そんなものか!月の守人!」

 

「くっ・・・!」

 

 

放った連撃は尽く受け流され、できた隙に来る一撃をギリギリで躱す。少し掠った。

男が持っている剣が何かは知らないが、祇園様の剣に匹敵するほどの業物だと思う。

この調子ではジリ貧だ。

神の力を降ろしていないとはいえ、ここまで追い詰められるのは初めてだ。

使うしかない。持っている剣を地面に突き立てた。

 

「お?おお。」

 

 

宿儺を囲うように、剣が地から生えた。

 

 

「女神を閉じ込める祇園様の力。迂闊に動けば祇園様の怒りに触れるわよ。」

 

「そうか。」

 

 

そう言って眼前の敵は上に飛び上がり__祇園様の怒りに触れた結果、中空で串刺しになった。




ついに戦闘が始まりました。(始めました)

これを書くにあたって、依姫の強さを調べましたが
やっぱやばいですねアイツ。

宿儺ならなんとかしてくれそうですが。

因みに祇園様の力はオリジナルです。
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