みんなは私みたいなダメな作者になっちゃダメだぞ!
こんなふうに黒歴史量産工場になっちゃうからね!
没案 旧10話
さて、生徒は鎮圧したが、どうしたものか・・・ワカモからは時間を稼いで、殺すなと言われてしまったし。
破壊された戦車の上から、俺は眼下に倒れ伏す4人の生徒、そしてそれをただ指示だけ出していた大人が驚きの表情でこちらを見ていた。
この生徒の事を利用するクズは殺したいが、殺しは厳禁と依頼主から釘を刺されてしまった。 事故を装って始末するという考えも過るが、それがバレてワカモの怒りを買い、裏のパイプが消えるのは避けたい事態だ。
「ワカモからはキヴォトスでは殺人は絶対NGと言われたが、殺す必要があれば殺すしかないよな」
口にしながら考えを纏めていると。 生徒に命令だけ出して、自分は後ろで口だけ出していたクソチューマが俺に話しかけてきた。
“君がVかい?”
まさかこの状況で話しかけてくるとは、随分と舐められたものだ。 俺は視線を先生に集中させ、殺気を当てる。
「ああ、そういうアンタは?」
“私はシャーレの先生、ついさっき外からキヴォトスに赴任してきたばかりなんだ”
割と本気の殺気を当てているのだが、そんなのお構いなしに自己紹介まで始めやがった。 馬鹿なのかコイツは? それともこの殺気に気づかない超の付く間抜けか?
「先生? 先生と言えば生徒の見本じゃないか! なるほどな、だから後ろでふんぞり返って生徒を顎で使っていたのか! いやーいい見本だなぁ」
“あ、あはは、コレは手厳しいな・・・”
ここまで煽っても困ったように頬を掻きながら苦笑いを浮かべているだけだった。 特に堪えたとか、気にしてるとかそう言う表情ではなく、まるで手間のかかる子供を相手してるような、そんな困った顔だ。
呑気に話しかけてきて、一体何が目的だ? 情報を少しでも集めて状況を有利にしたいのか、それとも・・・生徒の戦線復帰までの時間稼ぎか。 何にしても俺はワカモの合図が上がるまで連邦生徒会の連中を足止めしなくてはならない。
クルクルと拳銃を回しながらコイツと周囲への警戒は怠らない。 連邦生徒会の手の者がコイツらだけとは限らない。
“キミのその銃、かっこいいね!”
脈絡もなくチューマはそんなことを言い出しやがった。 俺も馬鹿正直に付き合ってやる筋合いはない。 適当に返事だけしてやることにした。
「ああ、うん、そうだな」
そして沈黙。 はい、会話終わり。 後は話しかけるなと言わんばかりにそっぽを向けば完璧だ。
“・・・えっと、いい、天気だね!”
本当に何がしたいんだコイツ!? もう諦めろよ、今の俺の返事聞いてたか? 完全に受け答えがめんどくさい奴のそれだぞ!
だんだん腹が立ってきた。 コイツまさか俺の集中力を削ぐのが目的だったか! だとしたら花丸満点だよ!
「お前な、そんなに暇なら自分の兵隊の様子でも見てやったらどうだ。 そっちの方が余程有意義だろ」
“兵隊ってわけじゃないけど、いいの?”
「お前に話しかけられるぐらいならそっちの方がマシだ」
“ありがとう! Vっていい人なんだね!”
「ありがとうって、お前なぁ・・・」
そいつらを伸したのは俺だというのに、チューマはお礼を言って生徒の元へと向かっていった。
「はぁ・・・いい人ねぇ・・・」
俺をそう見えてると言うことは、マジで馬鹿なんだろうな、あのチューマ。 俺がマロリアンアームズを持っているというのに、無防備な背中を見せて生徒を看病しに行った。
確かに俺はナイトシティではいい人寄りなのだろう。だがここ、キヴォトスでは俺は大量殺人鬼と呼ばれても仕方のないほど俺の両手は血に汚れている。
「キヴォトスでは殺しは厳禁・・・じゃあ此処には、俺の居場所はないんだろうな」
メイルストロームを、タイガークロウズを、シックスストリートを、ヴードゥーボーイズを、アニマルズを、ヴァレンティーノズを、バーゲストを、カンタオを、ミリテクを、アラサカを、そしてあの空港でリードを・・・
結局、ここまで殺しておいて俺は自分の命を救う事はできなかった。
そしてなにより・・・
「ジャッキー・・・」
俺は相棒を守れなかった。 目の前にいた筈なのに、一緒にメジャー入りしようと誓った筈なのに。 取りこぼしてしまった。
それがどうして、俺は全く別の世界で生きているのか。
手元にある銀色の銃を見る。 その輝きは太陽光を反射してギラギラと輝いていた。
「ジョニー・・・」
正直、気に入らなかった。 いきなり頭の中で出てきて殺しにきて、やることなすことに茶々を入れ、自己中心で汚い妖精。 だがそれでも、泣き言を言う俺のケツを蹴り上げてまで前に進ませてくれた男。 そしてそんな男が俺の相棒になった。 今はもういない。
仕事中だというのに、感傷的になりすぎてしまったな。
マロリアンアームズから目を逸らして再び眼下を見やる。
どうやら仕事の時間のようだ。 マロリアンアームズの弾数を確認しながら戦車から降りる。
そこには心配そうな顔を此方に向けたチューマ、背中を痛そうに摩る青い髪の女、鋭い目つきで睨んでくる黒い翼持ち、白い羽を頭に生やし閃光弾を握った奴、メガネが怪しく光る大きな鞄を持った娘。
あの大人以外は全員気合十分のようだ。
「よくも殴ってくれたわねアンタ! 絶対許さないわ!」
「先程の借りは必ず返させていただきます」
「・・・戦闘準備完了。 指揮をお願いします、先生」
「みなさん、支援します。私の分の借りも返してくださいね」
“ちょ、ちょっと待ってみんな!”
生徒が戦闘態勢を取る中、彼女たちの間を縫いながら、またあの大人が話しかけてきた。 周りの生徒が静止を呼びかけるが、結局俺の前まで来てしまった。
「また、か」
“うん、またなんだ”
再び、俺とこのチューマは相対した。
「なんでそんな話しかけてくる? 俺とお前は敵だろ」
“それは違うよ。 私は先生で、キミは生徒だ”
「・・・殺されるとは思わないのか?」
“うーん、キミに睨まれるたびに死んだな、って思いながら会話してるかな”
「じゃあなんで!? わけわかんないんだよお前!!」
“キミが、寂しそうな顔をしてたから”
「は? 殺すぞテメェ」
本気の殺気、この何も知らないくせにズケズケと相手の事情に首を突っ込んでくるマヌケに俺はマロリアンアームズを発砲した。 ワカモの忠告なんて、完全に頭から抜けていた。
「「「「先生!!!?」」」」
周りの生徒たちから、声が上がる。 だが結果は俺が望む物ではなかった。
当たる筈だった銃弾は、彼の頬を少し切るだけで、その歩みを止めることはできなかった。 撃たれたというのに彼はVから視線を外すことはなかった。 その目は、怒りに満ちてるわけでも、正気を無くしてる訳でもなく、ただ、優しく語りかけるような目で。
Vの意思が、揺らいでいた。 先生の意思に負け始めていた。
「なん、なんだよ・・・当たったら死ぬんだぞ、何で!? テメェにとって命なんてそんなものか!? 自分の命なんてドブに投げ捨ててるってか!? 俺を馬鹿にしてんのか!!?」
俺は生きるためなら何でもした。 人を殺した事だってある。 手段なんて問えなかった。 そうでもしないと自分が死ぬからだ。
だが目の前の大人はどうだ? スーツ一枚で生徒を圧倒した俺の前に立ち、武器一つ構えないどころかぶら下げてすらいない。 この銃が溢れる世界で、それは自殺行為だ。
“命は大切だよ。でもね、私は先生なんだ”
「何を、言って」
“生徒が苦しんでいたら手を差し伸ばす。 一緒になって話を聞く。 ほんのわずかでもいいから、生徒の苦しみを和らげる事ができるなら、私はできることを何でもする。 私に出来るのはそれだけ。 だから”
「やめろ、くるな」
マロリアンアームズを発砲する。 今度は掠りともしない。
「くるなあああああああああああ!!!」
何度も、何度も引き金を引く。 重苦しい音が立て続けに続く。 そのどれもが、まるでこの大人を避けるような軌道をとった。
そして、いくら引き金を引いても、マロリアンアームズから火を吹くことが出来なくなった。 カチカチと空虚な音が鳴るだけで、まるでそれが、巣から落ちた雛鳥の鳴き声のようで。
そんな震える拳銃を、そっと包むように手で下ろされた。
“キミがどんなところで、そんな風になったかは、私には全然想像がつかないけど”
手から力が抜け、相棒の愛銃が地面に落ちる。
“もう、大丈夫だよ”
唐突にワカモの言葉が、頭で反芻される。 その意味を俺は理解していなかった。
『Vさん、キヴォトスでは絶対殺しは厳禁ですからね。 気をつけてくださいまし』
“V、キミは、誰も殺さなくていいんだ”
「そう・・・か・・・」
頬に、水滴がつく。
気づけば俺はキロシをつけているのに涙を溢し、全身から力が抜けてしまい、ペタン座り込んでしまった。
「もう、誰も殺さなくていいのか」
こうして俺は、先生に敗北した。
「お疲れ様です。 Vさん」
後ろから、声をかけられた。 黒い浴衣のような制服を着たワカモだ。
そのところどころは煤けており、おそらくビル内部のセキュリティと戦っていたのだろう。
先生の生徒たちが一斉に銃を構えるが、ワカモはそれに手を出す事で静止を促した。
「待ってくださいまし、もうやる気はございませんわ」
そう言って彼女は倒れそうになっている俺の肩を支えてくれた。
「そちらだって、万全のスケバンとの戦闘、そしてVさんの不意打ちで随分疲弊してるようで。 なのでお互いに見なかったことにするのはどうでしょう」
このワカモの提案に生徒達は渋々同意した。
「・・・わかった。 今貴方と戦ったら被害が大きいもの、提案を受け入れるわ」
「ふふ・・・それではみなさん、ごきげんよう」
“ま、待って!”
「はい? いったいなんの・・・!!!!!??」
突如! 先生を視界に入れたワカモの脳内に電流が走った!!
この男の声が脳内を駆け巡り、甘い感情をドバドバ垂れ流す!
この男の姿そのものから、両の目は釘付けになり、動かす事を許さなかった!
先生の、匂い、髪、体、目、手、もうありとあらゆるところが、ワカモの乙女としての心を揺さぶったのだ!
“名前は、ワカモでいいんだよね? キミにひとつ頼んでもいいかな?”
「あら、あららら・・・・・・」
頬が今まで感じたことのない熱を帯びていくのを感じながら、どうにか落ち着こうと気を沈めようとするが全然うまくいかない。 むしろ目の前の先生の事しか考えられなくなる。
“Vのこと、よろしく頼んでもいい? どうやらこの娘、キヴォトスにきたばかりみたいで”
その声が、いつまでも耳に残るような、そんな素敵な声で。
「し、し・・・・・・」
戸惑う先生に、碌な返事ができない。 そんな自分自身が恥ずかしくなり、遂にワカモは逃亡決意した。
「失礼いたしましたー!!」
こうして俺はワカモに抱えられて、キヴォトス最初の仕事を終えたのだった。 終わってしまったのだ。
メインジョブ 『目覚め』
・連邦生徒会と戦闘を行う
ジョブ完了
貴方はどれくらい知識がある?
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サイバーパンクは名前だけ知ってる
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