サイバーパンクと青春記録   作:水面どり

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メインジョブの名前変えるかもです。

途中からワカモが出てこなくなってしまった・・・何故だ、いったい何処で間違えた!? 本来ならワカモとVでカイザーPMCに大立ち回りをするエピソードだったはずなのに!?


22話 メインジョブ 『砂塵の逃亡劇』 7

ゴーストタウンからシロコという生徒と出会った市街地、そして工業地帯に逃亡して再び市街地に逃げてきた俺は、既に満身創痍の状態になっていた。

 

「しつこいな……流石に疲れてきたぞ」

 

いくらサイバーウェアやクロームで強化された体といえど、3時間以上の逃亡劇は流石に堪えてしまった。

朝はキヴォトスの日常を目の当たりにし、そしてワカモと出会って連邦生徒会のセキュリティを撃破し、先生率いる生徒たちとの激戦、レストランでの交渉、カイザーから輸送車を強奪し、今はアビドスの連中に追い回されている。 なんて濃い一日なんだ。 いくらアラサカを正面から叩きのめした傭兵といえど、流石に疲労が蓄積してきた。

 

ホシノ達も今は俺を見失っているようだが、大まかな位置は把握されてるだろう。 直ぐに追っ手がやってくる。

 

「ご丁寧な事に友達まで呼んできやがって」

 

俺の頭に過ぎるのは、黒い猫耳の生徒、ガトリングガンを抱えた胸のデカい女、そして1番厄介な空から延々とストーキングしてくるドローン、そしてズンズンと猟犬の如く突っ込んでくるシロコという少女と、回り込んでくるホシノの追い込み漁。 光学迷彩に何度、危機的状況を助けられた事か。

 

息を切らしながら自販機に手をつき、懐から初任給のクレジットを取り出して挿入口に差し込みショットガンの弾を購入していく。 というか何故俺はカーネイジGUTSを取り寄せてしまったのだろう、この武器は持っていると移動速度が下がるというのに。 敵中突破は最適だが、逃亡に向いてない武器NO1だろう。

 

「はあー、今回は俺が馬鹿すぎたな……」

 

別の武器を取り寄せてみようと、自身のRelicの形をしたヘイローに手を突っ込んで神秘を流し込んでみようとしてもウンともスンとも言わない。 せめて愛用のアサルトライフルを頼めば良かったと後悔しても後の祭りだった。

最後にグレネードを幾つか購入して自販機から離れると、空に浮かぶドローンが此方を監視していた。 どうやら見つかったようだ。

 

「あの距離はショットガンじゃ届かないな」

 

マロリアンアームズを使って直ぐにでも落としてやりたいが、身バレを防ぐためにもそうもいかない。 だがこのままではジリ貧なのは確実だ。 早いとこ作戦終了の連絡が欲しい所だが。

 

「見つけたわよニセホシノ先輩!」

 

「お前か、チョロ猫女」

 

「誰がチョロいよ! 誰が!!」

 

路地裏から駆け足で飛び出してきたのは、アサルトライフルを構えた黒い猫耳の生徒だった。 所々埃や砂で汚れてしまっている様子を見るに、悪路も気にせず最短経路で俺の元へと来たようだ。

 

『セリカちゃん、ホシノ先輩とシロコ先輩が来るまで待機してって言ったよね!? 逃げられたらどうするの! セリカちゃん一人じゃ捕まえられないでしょ!!』

 

ドローンがセリカと呼ばれた少女の隣で滞空して苦言を呈すると、彼女は気まずそうな顔をしつつも此方を睨んできた。

 

「しょ、正直にいうとね、今のホシノ先輩の近くにいたくないの……コイツのせいでね!」

 

『「あー……」』

 

脳裏に浮かぶのは般若顔をしたピンクのチンチクリン、アクロバットな動きをしながらショットガンをぶっ放してくるあの恐ろしい姿、シロコにお願いという名の圧をかけて突撃命令を出してくる鬼軍曹。 確かにアビドス最強と呼ばれても何ら問題のない実力だった。

 

「シロコ先輩がコイツのショットガンで吹き飛ばされた時『次セリカちゃん』って言われたのよ!? 私フロントポジションじゃないんだけど!?」

 

「カーネイジ持ちに正面突撃を命令とか鬼じゃねぇか。 だいぶ形振り構わなくなってきたなアイツ……冷静な奴だと思ってたんだが、何でだ?」

 

「アンタが煽るからでしょーー!!」

 

叫びながらアサルトライフルを斉射され、ソレをダッシュで回避しながら自販機の裏に隠れる。 強盗対策だろうか、自販機は相当厚い装甲で覆われてる様でセリカの射撃を全て弾いてくれた。

 

「アンタが会うたびに、ミニマムとか! おばさんとか! 揚げ物とか! あんな事までを言い出して!!」

 

……あんな事?

 

 

 

俺はフェイスプレートの擬態によってサイズの合わなくなったTシャツを上から捲り、中を覗き込んでこう言った。

 

「最年長でぺったんこか、哀れだな」

 

ブッチーーーーーん!!!

 

今日だけでどれ程の堪忍袋の緒が切れたのだろう。 オッドアイだった筈の目を赤く光らせながら、怒りのせいで震えたままショットガンを構える。

 

「ころ、ここ、ころ、ころしししし、k、こ」

 

ガタガタとマナーモードの様に震えながら抱き合うシロコとセリカ。 どうにか怒りを宥めようとするノノミという生徒とドローンだが、悲しきかな、それは目の前で乳を揺らすという最大の燃料投下となってしまった。

 

「どいてノノミちゃんそいつ殺せない。 退いてくれないと捥ぐよ」

 

「ステイ! ステイですよホシノ先輩!? いくらなんでも殺しはNGですよーー!!」

 

『ノノミ先輩逆効果です、本当に捥がれますよ!?』

 

 

 

あのどさくさに紛れて光学迷彩でトンズラを放いたのだが、結局回り込まれてしまいそのまま工業地帯から市街地に蜻蛉返りするハメになった。

 

「あーもう! 弾だって少ないってのに……避けんじゃないわよ!!」

 

「無茶苦茶いうな猫女。 今度はお前に化けるぞ」

 

「やめて!?」

 

斉射が止み猫女がリロードを挟んだタイミングで、俺のポケットから着信音が鳴りだした。 ようやくか。 ケータイを取り出して慣れない手つきで通話にでる。

 

「えっと、こうか。 もしもし?」

 

『V、随分とアビドスの連中と仲良くしてる様じゃないか。 こっちの作戦は完了したよ」

 

「そうか。 スケバンやワカモはどうだ? ケガとかしてないか?」

 

『ああ、アンタがアビドスを引き付けてくれたおかげでスケバン達に被害無しさ。 ワカモも満足するまで暴れてくれたし、何だったら面白い情報を持ってきてくれたよ』

 

「みんな無事でよかった。 それじゃあ俺も直ぐに帰投する」

 

『こっちはアンタが戻ってくるまでに報酬を用意しておくよ。 仕事は、無事に帰ってくるまでが仕事さ。 油断するんじゃないよ』

 

「わかってる、切るぞ」

 

さて、それじゃあ完全に撒くとしようか。 カーネイジに弾を込めて、自販機の影から飛び出しながら適当に射撃を繰り返す。

 

「あっぶないわねぇ!」

 

だが猫女は身を投げ出す様に回避を行い、そのまま一回転しながら遮蔽物の裏へと避難した。 よし、先ずはあのドローンから破壊しようか。

 

俺は空へと浮かぶドローンに向けてカーネイジを向ける。 だが当然この距離では届かないのは理解してる。 だがその事を相手が知ってるかは別問題である。

 

「アイツ!」

 

ドローンが壊されると思ったのだろう。 猫女が慌てて遮蔽物から身を出してアサルトライフルを向けてきた。 だが逆に俺は猫女に向かってダッシュで距離を縮めながら、カーネイジをドローンではなく、猫女でもなく、真下に向け、アスファルトに発砲した。

 

カーネイジは非常に反動が強い武器だ。 それもサイボーグ化していない人間が撃てば逆に使用者の腕を持っていくほどである。 俺はソレを逆手に取った。

 

カーネイジの反動を推進力に、俺は宙へと軽く上がりながら猫女に足を向ける。

 

「な!?」

 

動揺する猫女を踏み台にし、サイボーグ化された両足で蹴る。 猫女はコレで態勢を崩し倒れてしまい、俺に向かって攻撃できなくなった。 そして飛んでいく先は当然

 

『!!?』 

 

ドローンだ。 俺はそのままダブルジャンプも発動し、引っ掛けるものなど何もない空中を更に蹴る。 するとあら不思議、目の前に滞空するドローンがあるではありませんか。 俺はカーネイジを向けて発砲……

 

ドローンにはよく見るとあちこち傷が付いており、補修した様な後が散見された。 おそらく長い間使用し続けた思い出の詰まった代物なのだろう。 それをカーネイジGUTSで吹き飛ばせば、跡形もなく粉々になってしまうだろう。 そうなればどうだ? このドローンを操作してる生徒はショックを受けてしまうのではないか?

 

「…………ったく」

 

カーネイジを背中に回し、ゴリラアームを伸ばしひったくる様にドローンを掴む。

 

『え? え??』

 

ドローンを操作してる生徒は困惑の声を上げていた。 おそらく彼女も破壊されてしまうと思っていたのだろう。 だが実際は抱えられ、壊さないように着地をされてしまった。

 

「おい、今度はもっと高い所を飛べよ」

 

『え、あ、はい……?』

 

俺はドローンに向けてそう言い捨て、プロペラを二つ丁寧に外して空を飛べないようにした。 そのタイミングでようやく起き上がった猫女にドローンを投げ渡す。

 

「ほらよ」

 

「うわっ、と!」

 

最初は避けようとしたが投げられたものが友人のドローンだという事に途中で気づいたのだろう、慌てて手を伸ばしてキャッチしてくれた。

 

「それ持ってさっさと帰れ猫女、このまま戦闘するならそのドローン壊すかもしれないぞ」

 

罰が悪そうに頭を掻いてそう言うと、俺とドローンを呆けたように交互に見た。

 

「ねえ、アンタってお人よし?」

 

「……不本意ながらそう言われる事が多いな。 人に向かってショットガンを撃つ奴がお人よしな訳ないだろ」

 

『え、えっと、ありがとうございます、でいいのでしょうか?』

 

「よくねぇよ。 お前のドローンを壊したの俺だぞ」

 

俺がシッシッと手を仰ぐと、猫女は悩みながらもドローンを抱えて走り去ってしまった。 何はともあれ、ドローンと猫女が排除できたのは大きい。 今のうちに逃げてしまうとしよう。

 

「やっほー、見つけたよードッペルゲンガーちゃん」

 

「ん! ここで会ったが100年目!」

 

「さあ、捕まえてあげますよー。 ニセホシノ先輩」

 

……どうやらもう一波乱が起きそうだ。

 

「いい加減寝たいんだがな……」

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