サイドジョブの順番は ユウカ スズミ ハスミ チナツ という感じになります。
コレらのサイドジョブはVワカモのトリニティ襲撃事件の後日譚的な話になると思います。
Vとワカモによるトリニティ襲撃事件のその後・・・・・・早期に回復したツルギ率いる正義実現委員会が残党殲滅に動き出してる時、先生と共にシャーレに帰還しようとしていたユウカにハスミが近づいてきた。
「ユウカさん、お話・・・・・・少し宜しいでしょうか?」
感情を押し殺すかのような険しい面持ちで尋ねるその姿は、ユウカに何処とない不安感を抱かせた。
「ええ、いいわよ」
“私もついていってもいいかな?”
「はい、寧ろ此方からお願いしようと思っていました。 よろしくお願いします、先生」
それでもユウカは務めて冷静に、落ち着いた様子でハスミの要請に従った。 ここはティーパーティーが管理するトリニティ自治区内で、相手は治安維持機関の正義実現委員会、そして自分はミレニアムの生徒会セミナーの生徒、今は連邦捜査部の部員として足を運んできてはいるが間違った対応は許されない。
決して感情を荒立てて問題行動などしてはいけない。 御法度である。 戦闘事でもないのに声を荒げて暴れるなど論外だ。
ハスミに案内されたのは戦場となったショッピングモールのバックヤード、その奥にある警備室であった。 警備室の内部は荒らされた形跡はないが、テーブルの上には地図が広げられ赤い印や青い印、量の計算式などが書かれていた。
「おそらくここでVとワカモは作戦会議をしたのでしょう」
ロッカーには『keep out』と書かれたテープが貼られ、白い線で人のマークが描かれていた。 まるで殺人事件でも起きたかのような様相である。
“警備員達の皆は?”
「全員無力化されていましたが、救護騎士団の方々が現在治療を施してくれてます。 幸いにも大きな怪我はされてないようで、直ぐにでも復帰できるとの事です」
重症者は出ていないようで、先生はホッとひと息を入れて安心する。 ワカモとVはそこまで見境なしに暴れていたわけではないようだ。
「ここからがユウカを呼んだ本題です。 警備システムはハッキングされ、やりたい放題の状態でした」
ハスミは説明を続けながらテーブルを素通りして、警備システムへと治安維持機関の権限を使用してアクセスした。
「実は、ここだけのお話ですが・・・・・・どうやらティーパーティーの一部がVはミレニアムの生徒ではないかと疑っている方々がいらっしゃるのです」
「なっ・・・・・・!?」
このハスミの発言に食ってかかりそうになる気持ちをなんとか堪え、出かけた声を飲み込む。 小さく一息吐いて、頭を冷やし、事態の詳細を尋ねた。
「どういう事? Vがミレニアムの生徒だなんて・・・・・・誰かにそそのかされでもしたの?」
「どうやらVが未知の技術を用いて暴れてる様を見てそう判断した者がいるようで・・・・・・火のように輝く刀、圧倒的加速装置、通常ではありえない威力のハンドガン、そして光学迷彩・・・・・・ミレニアムでもないと揃えられないと考えてるようです」
「ミレニアムでも不可能よ。 ハンドガンはともかく、あんなスピードと小回りがきく加速装置、それに服はおろか手荷物すらも透明にできる光学迷彩なんて」
「ですが、キヴォトスで科学の最先端を駆け抜けているのはミレニアムなのです。 更に、致命的なものを一つ、この警備室で見つけてしまいました」
“致命的?”
カタカタと操作するハスミ
冷静に状況を見極めようと顎に手を当てる先生
ゴクリと固唾を飲み何が出てきても動揺しないように覚悟するユウカ
だが、そんな覚悟を嘲笑うかのような映像が叩きつけられた。
『小塗マキ参上!』 バチコーン!!
無駄に七色に光るエフェクトを発する怪生物が指2本を立てて目元で横ピースしている映像が叩きつけられた。
「」
しかもドンチャ♪ドンチャ♪ドンチャ♪ドンチャ♪と謎のBGMまで入れられてる始末だ。
だがそんな愉快なBGMとは裏腹に、警備室内は徐々に、いや急速に空気が凍てつき始めていた。
寒気で身じろぎするハスミと先生、その耳には音頭めいた愉快なBGMは届いていなかった。
冷凍庫の如く冷えた気がする空気、空間が軋むような凄まじい威圧感、振り返るのが怖い、それでも振り返るわけにはいかなかった。 正義実現委員会の副委員長として、ユウカに聞かねばならない事がある。
「その、ユウカ、この、小塗マキという人は、ミレニアムのーー」
べキリ!!
何かがへし折れるような、それとも引きちぎれたかのような音がユウカから聞こえた。
ダメだ、これ以上言葉が続かない。 恐怖で喉の奥が震えて声にならない。
振り返って目撃したユウカの顔、それは渦だった。
黒い、黒い、底の見えない闇のような渦を巻いていた。
それはどう形容したものか、バミューダトライアングルの渦潮か、はたまた星を飲み込むブラックホールか・・・・・・それとも光と闇が混じり合うカオスか・・・・・・怒りの余り浮き出た血管が円を描き、歪み、中心へと集約されていたのだ。
“し、しばらくそっとしておこうか”
「え、ええ、そうですね」
ユウカが己の怒りを飲み込むのには、それは長い時間が必要だった。 その間に先生がハスミから詳しい話を聞くのであった。
・・・・・・・・・・・・
“要するに、ティーパーティー内でミレニアムの犯行ではないかという噂が立っている状態で、この映像を報告したら不味いって事だよね”
「はい、私が調べた限りだと小塗マキという生徒はミレニアムの所属のようで・・・・・・街中でグラフィティアートを所構わず描くという迷惑行為をしてるようなのです」
“素行不良気味、って感じかな? で、そんな生徒がワカモとVが引き起こしたこの事件に関わっている可能性があると”
「利用されたのか、それとも共謀なのか、私には判断がつかなかったのでユウカから詳しい話を聞きたいと此処に招きました」
“この事、生徒会には?”
「いいえ、まだティーパーティーには報告はしてません。 こんな特大の爆弾を今、エデン条約前に投げつけたら間違いなく大混乱になりかねないので、それは避けねばなりません」
“そうだね、でもいつまでも報告をしない訳にはいかない”
「その通りです。 なので時間は余りありませんが、少しでも私が時間を稼ぎます。 その間にユウカにはこの小塗マキという人物が今回の事件にどう関わっているか調査して貰いたかったのです」
“ただ巻き込まれたのか、それとも・・・・・・”
「本当に共犯者なのか・・・・・・」
“巻き込まれただけなら穏便に済むかもしれないけど”
「共犯者なら裁かねばなりません。 最悪の場合、トリニティとミレニアムとの関係に深い確執が生まれる事態になります」
“・・・・・・今、連邦捜査部シャーレは出来たばかりの超法規的機関でキヴォトス中から注目を浴びてる。 そんな状態で小塗マキって生徒を捜索したら”
「感づかれる可能性が高いでしょう。 そして当然正義実現委員会も動くことは出来ません。 そんなことをすればティーパーティーも気づいてしまいます」
つまり、この事態解決に動く事ができるのは・・・・・・
・・・・・・ようやく息を吐いて怒りを押し殺したユウカだけである。
「すううううううううううううううううううううううう・・・・・・・・・・・・はああああああああああああああああああああああ・・・・・・・・・・・・」
深く、とても深く深呼吸したユウカ。 顔は元に戻ったが、眉間の皺はかなり寄っていた。 当分不眠症になりそうだ。
「セミナーとして動く訳にもいかない。 文字通り私個人で動くしかないわけね」
今直ぐにでもミレニアムに戻りマキに断罪の限りを尽くしたい所だが、そうすると『何故断罪してるの?』と目立ってしまうだろう。 まさかミレニアムとトリニティの関係が崩壊しかけてるなんて口が裂けても言えるわけがない。 そしてセミナーとして動けないということはエージェント達も使えない。
「結構ハードな仕事になりそうね」
何にしても先ずはミレニアムに戻り、大至急マキから詳しい話を聞くしかないだろう。 上手く怒りを押し殺して。
“ユウカ、何か困ったらいつでも相談してね”
「ありがとうございます。 いざという時はお願いします」
ユウカは金に糸目をつけずタクシーを呼び、そのまま問題解決へと動き出したのだった。
「V、少しいいかい?」
「お? 早速依頼が来たか!」
「ああ、但しコレは私直々の依頼だ」
「オーナーから・・・・・・何があったんだ?」
「ワカモがトリニティ襲撃に使用したハッキングシステムは知ってるだろう? どうにもアレ、ミレニアムの物だったらしくてね」
「ミレニアムというと、キヴォトス最先端科学の学校だったか・・・・・・そんな高級品だったのかアレ」
「ああ、そんな高級品がブラックマーケットで売られていたのさ」
「・・・・・・・・・・・・ふむ」
「しかもどうにもチラホラ他のミレニアムの装備がブラックマーケットに流れてるみたいでね、大事の前触れじゃないかと気がかりなのさ。 調査をお願いしてもいいかい?」
「流石にきな臭いな。 わかった、今からいろんな店に回ってみるとするよ」
「頼んだよ、V」
サイドジョブ 『回収』
・ブラックマーケットでミレニアムの装備を探す
「ワカモ先輩から何処で買ったか聞いてみるか」
・ワカモから話を聞く(任意)
貴方だったら、どっちのルート? 対策委員会編
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アロナの依頼ルート
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ヘルメット団依頼ルート
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どちらも選ばない、便利屋ルート