透き通った空に浮かぶ星 作:哲学の階司書補
感想や評価、お気に入りにしおりありがとうございます!励みになります!
セリカの悲鳴でモゾモゾと布団から這い出したホシノの招集で教室に集められた対策委員会のメンバーたち。
ホワイトボードに張り出されているのは借金完済を証明する書類。
「えー、ごほん。今日をもって、アビドスの借金がなくなりましたー、ぱちぱち〜」
「それは、わかるけど、なんで急に全部返済出来たのかがさっぱり。もちろん教えてくれるんですよね、ホシノ先輩?」
「うへぇ〜、セリカちゃん、会計担当だから気合い入ってるね〜。それはもちろんおじさんが頑張ったから、というか前々からかかってた声に応じたというか。説明しにくいなぁ。まあ、返済したお金のせいで、学校が乗っ取られるなんてことはないよ。万が一があってもおじさんがいるし、先生もいるからね」
黒服との契約の正当な報酬ではあるのだが、黒服がまともなやつではないので、真っ白なお金かと言うと微妙なところだ。
しかし、契約は守ると言ったのは向こう側、反故にすることはないだろう。
「借金は解決したとして、これからはどうするんですか?」
「ん、銀行を襲う理由がなくなってちょっと残念」
「うーん、スクールアイドル計画が……」
何故か約2人ほど借金がなくなって残念そうにしているが。
「シロコちゃんとノノミちゃんのは置いとくとして、これからは学生の人数を増やすことが目標になるかな。差し当って、対策委員会を正式に生徒会にしたい」
「……となると、連邦生徒会とコンタクトを取る事になりますね」
「そうなんだよね〜、今までまともに取り合ってくれなかったから、ちょっと心配」
「定期的に弾薬だけでも支援を、って手紙は送ってるんだけど、確かに一回も支援されなかったわね……」
「まあ、全校生徒5人の学校のことなんて、見向きする暇もなかったんだろうけどね〜」
「ん、でもヘルメット団相手には全戦全勝」
「あのまま頻度が増えていけばジリ貧だったと思います。あの地震を境にヘルメット団の襲撃はなくなりましたが」
「で、書面で取り合ってくれないなら、直接乗り込も〜ってつもりだったんだけど……」
ホシノは少し言い淀み、アヤネに視線を向ける。アヤネは小さく頷くと手元のタブレットを操作し、クロノススクールの報道部が出している少し前の速報を表示して見せる。
そこに映されていたのは、連邦生徒会長が失踪し、強い影響があった自治区では、急激に治安が悪化したということ。
「この通り、連邦生徒会長が失踪。今連邦生徒会に行っても門前払いされるでしょうね……」
「いやぁ、おじさんも朝この知らせを貰った時はびっくりしちゃったね〜。しかも、他の自治区もてんやわんやで、今交友関係を結びに行こうとすると、火事場泥棒と間違えられかねないし、タイミングがとことん悪いって感じだね〜」
「ここは5人でやってきたから、連邦生徒会長失踪の影響はほとんどない」
「むしろ、ヘルメット団が静かになった分、治安が良くなっちゃいましたもんね〜」
「そういうことで、対策委員会を正式な生徒会にするにも、他の自治区と関係を持つにも、もうちょっと時間が要りそうだから、それまでは戦闘演習や自主練で、力をつけておく。って感じでいいかな?」
ホワイトボードから完済証明書を外していつの間にか用意した額縁に入れて、みんなで強くなろ〜と緩い文字を書くホシノ。4人が頷く。その内一人はブンブンとめちゃくちゃ頷いていた。
「あ、セリカちゃんは柴関ラーメンのバイト代、自分のために使っていいからね。それじゃあ今日はこれで終わり、かいさ〜ん」
「な、なんでそれを知って!? 答える前に出ていくなー!」
今日3度目のセリカの叫びで会議は閉じられ、各々は日常へと戻って行く。
ホシノとシロコはまたビナーと戦ったり、5人全員でビナーから親指式の近接戦闘を学んだり。
ホシノがレーザー出せるようになったり、ホーミング弾出せるようになったり。シロコは回避姿勢のままそこそこの命中率で発砲出来るようになり、そのほとんどをビナーは回避し弾く。
ノノミは飛び上がって空中から斉射する謎技術を手にし、親指式近接戦闘の適性が最も高かったのはセリカだった。
アヤネは金策に追われることがなくなったので、シンプルに集中力が増加した。やはり過労はデバフ。
キヴォトスに先生が来るまで、あと少し。
セリフいっぱいなの、この小説だと珍しい気がしますね?