透き通った空に浮かぶ星   作:哲学の階司書補

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暑さと眠気で遅くなりましたー

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シャーレの先生、ティーパーティーへと招待される

 定期試験すっぽかし事件から数日後、偶然にも追試とゲリラライブが被った結果、ライブを優先してしまったヒフミ。

 それと関係あるのかないのか、シャーレの先生は、ティーパーティーから呼び出しを受けていた。

 

「こんにちは、シャーレの先生。こうして会うのは初めてだね。私はティーパーティーのホスト、百合園セイア、という。そして、こちらは同じくティーパーティーのメンバーである桐藤ナギサ、そして聖園ミカ。私たちがトリニティの生徒会、ティーパーティーだよ」

 

「へー、これが噂のシャーレの先生かー。こっちはあんまり私たちと変わらない感じなんだね? なるほどー、ふーん……うん、そんな感じね、いいんじゃない? ナギちゃんとセイアちゃん的にはどう?」

 

「愛に溢れるのは結構ですが、時と場所を選びましょうね、ミカさん」

 

 値踏みするようにまじまじと先生を見つめるミカ。それを見兼ねて窘めるナギサ。特に気した様子ではないセイア。とまさに三者三様といった様子。

 

「先生ごめんね? まあ、とりあえずよろしくってことで!」

 

『うん、こちらこそよろしくね』

 

「トリニティの外の人間をこのティーパーティーの場に招待することは殆どない。3人の生徒会長達による会議の場でもあるからね。故にトリニティ生もそう多くは招待されない」

 

 ティーパーティーの成り立ち、かつての争いの歴史から生まれたこと。パテル、フィリウス、サンクトゥス。それぞれ3つの派閥の長であること。3人が順番にホストを務めること。それを冗長さたっぷりに説明するセイア。一方でうとうとしているミカ。船を漕ぐミカの頬をつつき遊んでいるナギサ。難解な言い回しを何とか解釈しようと頑張っている先生。

 

「ねぇセイアちゃんー、もう話終わった? それかお昼寝してきていい?」

 

「すまないね、ついつい口が回ってしまったよ。だが、アイスブレイクにはちょうど良かったんじゃないかな」

 

「全部溶けきって水になってませんかそれ」

 

『みんな仲がいいんだね』

 

 アイスブレイクというにはかなり長い長いお話が終わると、先生をティーパーティーへの招待した本題へと入る。

 

「セイアさんがホストですが、先生の招待を提案したのは私なので、説明はこちらから。率直にいいますと、先生には補習授業部の顧問をして頂きたいのです。残念ながら、トリニティ総合学園にも、試験で赤点を取り、その上で追試でも同じく赤点、それどころか出席すらしなかった生徒達の最後のチャンス。それを先生に担任として教えて欲しい、というわけです。そして……私が特に愛を持って接している、阿慈谷ヒフミさん、彼女が定期試験に出席しなかったことについて、先生の監督不足が疑われています」

 

 ナギサが補習授業部の設立、及びその理由、そして、ヒフミが定期試験と追試をすっぽかしたことに関する監督責任について話していく。

 

『あー、それは……補習授業部の顧問、謹んで受けさせていただきます』

 

 先生もトリニティの試験の日程を確認することは出来たはずだし、ヒフミにきちんと聞いていればうっかりもなかったはず、と正論で詰められては、何も反論できることはなかった。

 

『まあ、補習授業部の話はどうあれ受けるよ。困ってる生徒を助けるのが私の役目だからね』

 

「おおーさすが先生、先に生きる者と書いて先生、文字通りだね!」

 

「ミカさんもティーパーティーの一員なのですから、そうやってちゃちゃを入れるだけではなく……」

 

 またまたミカを注意するナギサ。10年来の幼馴染だからこそ出来る漫才のようなもの。セイアはそれをどこか嬉しそうに見ている。

 

「エデン条約。これが迫っているから、補習授業部には、ティーパーティーとして多く労力を割けない。文武両道のトリニティの生徒として、もっと自覚のある行動をして欲しいものだが」

 

「それはそうなんだよねー、こんな忙しい時に、面倒ご……厄介な…………ねー?」

 

 サラッと毒を吐くセイアに対して、ちょうどいい言葉を見つけられなかったミカ。そして誤魔化せてないですよと耳打ちするナギサ。

 

 

 エデン条約。連邦生徒会長が考案した、ゲヘナとトリニティが全面戦争を起こさないようにする為の、楽園の名を冠する機構。

 

『エデン条約……ってなに?』

 

「ティーパーティーのホストとしては、私たちの信頼を得てから話す内容だね。内部機密に関わるものも多い。補習授業部の顧問として、実績を上げたのなら話そう。ナギサとミカの2人が独断で話すことを止めはしないが」

 

「簡単になら話してもいいんじゃないですか?」

 

「トリニティとゲヘナ、仲良くしましょうねって話だよねー」

 

「今は概ねその認識で構わないよ」

 

『わかった。気になるのはそれくらいかな』

 

「では、準備が整い次第、先生にはトリニティ総合学園に派遣という形で来ていただくことにできればと」

 

 そうして、先生と補習授業部による、愉快な愉快な物語が始まるのだった。




ティーパーティー、原作よりも1人多いなぁ
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