透き通った空に浮かぶ星 作:哲学の階司書補
台風でばっちり体調崩してたのもあります
感想や評価、お気にいりしおりありがとうございます!
「……かなりマズイことになっちゃったね…………」
ミカは大層焦っていた。
セイアと先生の接触。それもよりにもよってなタイミング。
ビナーのことを悪く伝えて、先生に探るように誘導した直後の招集に、あまりにも手が早すぎる、と悪態を着いてしまう。
今日はそれぞれの担当分野の進捗報告を兼ねたお茶会。どうせセイアにはバレてるんだろうと、酷く重い足取りで、ミカは生徒会室へと向かった。
「ミカさん……調子悪そうですけど、大丈夫ですか?」
生徒会室には、既にナギサとセイアの2人は揃っており、ミカは最後に入ってくる形となった。
「あー、大丈夫大丈夫。気にしないでよ」
2人が原因みたいなもんなんだけど、と内心思いながら、適当に答えて席に腰を下ろすミカ。
ティーパーティーが頻繁に開かれるようになったことによる疎外感。今まで政治関連のことを2人に任せてきたという事を自覚しているのもあり、自分からは言い出せない。それが、却ってミカのストレスとなっていた。
「エデン条約が無事に締結したら、余計な柵に囚われる必要も無くなる。そうなれば、3人でただのお茶会でも開きたいものだね」
「……そうだね。私も、そうなって欲しいな」
エデン条約。
ミカにとって、忙しくする2人の輪からはじき出されていることへの寂しさ、それに由来する2人へのイタズラ心と、アリウスとの和平。
結局、やれることをやるしかない。ミカは、この日をきっかけに決意を固めた。
虚しい結果になることが想像出来たとしても、きっと、進むしかないから。
自分の世界に入り込んでしまい、セイアの話を無視することになってしまっていたミカ。
その様子を見て、ナギサは幼馴染として、ミカの変化に気づきながらも、それを解決するだけの力が無いことを、ただ心の奥底で悔やんでいた。
「然るべきときに。ミカ、君の鬱憤は受け止めるよ。私は、ティーパーティーのホスト。トリニティの生徒を守るのは、私の仕事だから」
2人して目の前のことに意識が向いていないのをいいことに、セイアは独りごちる。
ミカ自身が大きく動くであろう調印の日。その日に、トリニティを治めるものとして、対峙することを決める。
結局、新たになにか決まることも無く、大した会話もなく、お茶会はお開きとなった。
その翌日。
ゲヘナの風紀委員会が強くなったことで、美食研究会ゴールデンマグロ襲撃事件は発生せず。代わりに水族館に長々しい電話凸が数件あり、館長からゲヘナにクレームが来たそうだが、襲撃されないだけマシと思いなさい、と一蹴されていた。
温泉開発部も、突然市街地を爆発させることはなく、代わりに風紀委員が指定した、業者がバックれた工事現場を爆破して、そこが偶然本当に温泉だったり。
ただただゲヘナは平和だった。
故に、第2次試験が会場が突然ゲヘナになり、トリニティがゲヘナに侵入……試験のために入っても、軽く詰められるだけで。(多分コイツらヤバいやつだし、あんま関わらんとこ……)と直ぐに解放、無事に試験会場にたどり着くことは出来た。
しかし……
第2次特別学力試験、結果─────
ハナコ─18点 不合格
アズサ─39点 不合格
コハル─7点 不合格
ヒフミ─11点 不合格
天才と言っていいであろうハナコすらもこのような点数になってしまった理由。
それは……現代文がセイアとビナーの会話をそのまま使用したものだったから。
そして、現代文が90/100で配点されていたから。
退学させるためではなく、調印となる第3次特別学力試験まで邪魔をされないための手段だった。
補習授業部
第2次特別学力試験─全員不合格!