透き通った空に浮かぶ星   作:哲学の階司書補

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とても短いです、そしてリハビリです


姫の対談/アリウスのこれから

 相談室。そうプレートが着けられた部屋の中には2人の姿。

 

「ここでの生活はどうだい?」

 

「不自由なく過ごせてる。それに、ぎこちないけど、サッちゃんたちの笑顔を見るようになった気がする」

 

「それは良かった。ここの生徒会の顧問としては喜ばしい限りだね」

 

 コト、と机に紅茶の入ったカップが置かれる。

 

「お前は……血というものに何か思うところは在るかい?」

 

「ベアトリーチェ、先生が殺した相手に、ロイヤルブラッドだと。そう呼ばれてた。それの意味するところは分からないけれど」

 

「稀有なる血潮、お前になんらかの価値を見出していたのだろうね」

 

 暗い双眸が見通すのは、姫の瞳の奥に宿る揺らぎ。

 

「先生も、私に同じ価値を見出すんでしょうか」

 

「私の目は嘗てお前を見定めた者とは同じでないから」

 

「…………私は生贄でした。私に流れる血の価値は分からないけど、役割は知っていた」

 

 アツコはカップを手に取り、紅茶を1口。

 

「在り来りだね?」

 

 カチャリ、とカップが置かれる。

 

「サッちゃんたちは、私を救うために頑張ってくれていた。なにか恩返しがしたい。私にとっての家族だから」

 

「家族……ふむ。親と子であることを呑み込めるなら、その揺らぎに答えはあるかもしれないね」

 

 血が繋ぐ親と子の鎖。

 

 嘗て相対した血染めの夜。

 

 言語の階の幻想体、ノスフェラトゥ。

 

 どこか、その揺らぎに重なっていた。

 

「恩返しができるのなら、みんなのためになるなら」

 

 光を見た。全てを開く光を。

 

 

 ──────────────

 

 一方グラウンドでは。

 

「今日の実習は2組に別れるよ〜。スクワッドとそれ以外、いつも通りだね〜」

 

 ひと仕事も終わり、完全にオフになったホシノが朝礼台に立ち指示を出す。

 

 トリニティに馴染むことを諦めたアリウス生数十名と、主犯格であるアリウススクワッドは転校生という形でアビドスへとやってきていた。

 

 学習にBDを使うのは他の学校と変わらないが、実習がとてもハードなのがアビドスの特徴だろう。

 

 アツコを除くスクワッドの3人は、ホシノ、シロコ、ノノミの3人を相手にチーム演習を。

 一般のアリウス生は数人ごとにチームになり、木刀を持ったアヤネと素手のセリカが相手になる。

 

 ヒヨリを執拗に狙うホシノはさておき、どんな局面だろうがアクロバット絨毯斉射なノノミに、銃弾相手に見てから回避余裕でしたなシロコを相手にするのは、過酷な訓練を積んだサオリとミサキのコンビでも苦しい戦いになる。

 

 アヤネとセリカの方は、木刀で銃弾を切り裂き、素手で銃弾打ち落としたりで割と戦意喪失しがちだったりしていた。狙えば当たるのに。

 

 そんなこんなで、順調にアリウス生たちは魔改造されていくこととなった。

 

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