禁止級の超絶クソ強カードに転生したけどメインデッキに入れてくれない。   作:ガトー

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第13話

——— はぁぁあああ???!!!ちょっとッ!あなたにはデリカシーって物が無いんですかぁ???

 

よう、俺だ。

贈るカードを三択まで絞った俺は、そこから一枚を選ぶことが出来なかった。

想定より帰宅が早かったからな!

だからといって渡さない訳にもいかない。この手の贈り物って、遅れれば遅れるだけ渡し辛くなるからだ。

そこで俺は閃いた。3枚とも渡しちゃえば良いじゃん!と。

 

その後の行動は早かった。

神官長から品の良い小箱を受け取り、カードを仕舞ってラッピング、リボンも巻いた。

 

そして、帰って来たアルベードに差し出してこう言ったのだ。

 

——— 昨日は誤解を招くような事になってすまなかった。コレは俺の気持ちだ、受け取って欲しい。

 

ここまでは良かった。多分ここまでは大丈夫だった筈だ。アルベードは少し目を泳がせながらも受け取ってくれた。問題はこの後。

 

——— ここで開けてもよろしいですか?

 

もちろん、否はなかった。ミズキちゃんの反応も知りたかったし、ユウの意見も参考にしたい。止める理由はなかった。

 

で、ミズキちゃんに開封してもらった箱を覗き込んだアルベードの第一声が冒頭の通りである。

 

——— きゃぁ!マスター、見ないでください。流石に恥ずかしいですっ!

 

いや、その箱の中にはカードしか入ってないが。何がそんなに琴線に触れたんだ、訳がわからんぞ。

 

——— ほんとに、わからないんですか?

 

皆目検討もつかんな。その箱の中身を用意したのは俺だぞ?カードが3枚、それだけだ。

 

——— わからないなら、このカードにスピリットを注げますか?カードが変質しない程度で良いので。

 

なんだ、踏み絵か?別にいいぞ、ほら。…………コレで良いか?

 

——— へぇ?ふーん。いいでしょう、許します。では私はこれで。

 

そのままカードを抱えて自室に戻って行った。

なんだったんだ、一体。

 

 

———————————————

 

 

アルちゃんはたまに挙動不審になる。

まぁいつもの事だ。死神が絡むと稀に良くある。

 

それよりも問題は襲撃して来た白装束だ。

神官長さん、何か知ってる事ない?闇のカードがどうの……って話をしてたけど。

 

「白装束で闇のカードに執着していたのであれば、おそらく真カード教会の手の者でしょうね。」

 

あー。うちは新カード教団だっけ?似た名前だね。

 

「はは、そうですね。では白教会と呼びましょうか。彼の者たちは"人間の為"と御題目を掲げ、黒属性の排除を企む一派です。」

 

……人間の為?

 

「そうです。黒は死や悪を司る属性。忌避する人も多いですが、それが過激な集団となったのが白教会と考えて良いかと思います。」

 

えっと、黒属性を排除するのはいけない事なの?悪も死もない世界の方が良い気がするんだけど。

 

「まあ、安易に考えればそうなりますね。ですが、死や悪は黒属性の一側面でしか無いのです。世界創造神話をご存知ですか?」

 

世界は5枚のカードから作られたってあれ?

 

「はい、それです。その原初の5枚がそれぞれ属性を司るカードです。黒属性もその中の1枚ですね。」

 

つまり黒属性も世界の一部って事だよね?

 

「そうです。死や悪だけでなく、陰や夜なんかも黒属性の管轄ですから、一般的なイメージとはかなり相違があります。」

 

じゃあこの世から黒属性が無くなると……一日中太陽が登りっぱなしで、屋根の下に隠れても直射日光が当たり続けるって事?ダメだ死んじゃう。

 

「死の概念も無くなりますからね、干からびるだけで生きてますよ。」

 

どっちにしろダメじゃん。なんでそんな教義に人が集まるのさ。おかしくない?

 

「その程度の事すら想像できない者の集まりなのでしょう。単に不死に憧れるだけの、ね。」

 

「長々とお話しましたが、白教会と戦うのであれば相手はほぼ白単です。色メタを数枚刺しておくのも良いでしょう。」

 

——— お、それじゃ良いカードがあるぜ!とっておきの白メタだ!

 

——— マスター。ミッション"カチコミ"を提案します。共に戦いましょう。

 

——— ■■ッ!!!■■■ ■■■■ーッ!

 

「皆さんやる気十分っスねぇ!盛り上がって来たっスよ!」

 

私的には自衛が出来れば充分なんだけど???




——— 闇の巫女の尖兵によって真カード教会が滅ぼされるまで後、3日。
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