禁止級の超絶クソ強カードに転生したけどメインデッキに入れてくれない。   作:ガトー

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第19話

「これがッ!ボク達の友情の力っスよ!!!」

 

ようやく最上階に追いついたと思ったらファイトが終わってた件。

カードの精霊のフィジカル貧弱すぎるだろ。……いや、子供の体力が無尽蔵なだけかも。

 

「我の、負けか……。まさか、伝説に謳われる七色の調和を目にするとは。この世界にもまだ希望は残っていたか。」

 

なんかクライマックスっぽい意味深げな会話してる!けどちょっと待って、ひと休みさせて、しんどい。

 

「七色……っスか?カードは5色しかないっスよ?」

 

「よい、気にするな。所詮は御伽話に過ぎない。それよりも今後の事についてだ。

以降、我ら教会は黒属性の弾圧から手を引くことを約束しよう。」

 

「え、結構気になるんスけど詳しくは教えてくれない感じっスか?」

 

「急な申し出で信じられないとは思うが……そうだ、このカードを預ける事では担保にならないかね?」

 

「うわぁ!見た事ないレアカードっス!」

 

「《機巧神 デウス・エクス・マキナ》。仮初といえど、神の名をを冠するカードだ。先程のファイトでは日の目を見る事は無かったが、君の方が余程使いこなせるだろう。」

 

「うひょーっ!13エネのアーティファクト・エレメンタルっスか、ヤバ重っスね。テキストもとんでもない事書いてあるっス。」

 

なんか敵に懐柔されてない?大丈夫?

ユウの目線がカードに釘付けなんだが。

 

「そのカードは我々の御神体だ。流石に譲り渡す事はできないが……世界を平定するまでの間、預けることくらいなら出来る。どうかね?少しは信じて貰えるだろうか。」

 

「信じるっス。このカードが伊達や酔狂で差し出せるものじゃない事くらい分かるっスよ。」

 

待ってくれ、いまちょっと俺にはよくわからない価値観の会話があった気がしたんだが

 

「では今後困った事があればいつでも声をかけてくれたまえ。カードの手配から襲撃の露払いまで、一通りの用意はできる筈だ。」

 

「んー。そのあたりはウチの神官長さんと連携して貰えると助かるっスね。」

 

「ふむ、承知した。神官長殿、聴いているかね?後ほど使者を送る。過去の事は水に流して協力しようじゃないか。」

 

なんか因縁がある感じ?ヤダよそういうの。

後から揉めるのは勘弁だからな?

 

「では我々の神をよろしく頼む。そちらの神にもよろしくな。」

 

「はいっス!マキナさんはお任せ下さいっス!!!ほら、死神さん。そんな所でへばってないで、さっさと帰ってデッキ調整するっスよ!」

 

まって、むり。もうちょい休ませて。いま動いたら中身出ちゃうから……。

 

 

 

———————————————

 

 

 

死神が階段を登るのが遅過ぎて虚無配信になってる件について。

 

さっきのファイトではユウ君が絶好調だった。レッカには悪いけど、行方不明者の身柄が確保できるならサックリ負けてくれた方がありがたい。

 

で、今の状況。

・延々と続く階段を登ってる配信を皆で見てる

以上。

 

さっきまでうるさいほどに騒がしかったダニエラさんも静かになっちゃった。

 

——— アタシ飽きたー。チャンネル変えていーいぃ?

 

——— 流石にそれは失礼ですよ、キティ。

 

ま、螺旋階段を登ってるのを見てても楽しくないよね。コーラおかわりくださーい。

 

——— もうちょい早く登れないの?アタシより遅くない?アタシもおかわりー。

 

「それは難しいかと。この屋敷で精霊の皆様が活動できているのは我が主のスピリットが充実しておりますが故。一歩でも外に出れば物理干渉など夢のまた夢です。敵対的なスピリットの雰囲気下でこれ程動けているのですから、今以上に機敏な動きを求めるのは酷ですね。」

 

——— えぇぇ?!ウソでしょ!?つまりアタシがコーラを飲めるのはこの家の中だけってコト???おでかけしてもクレープとかタピオカはなし?クリームソーダも???

 

やっぱり普通の精霊はコーラなんて飲まないよね?てか、そんなこと目論んでたの。

 

「外出先での御食事は難しいかと。料理人をお呼び致しますので、屋敷内でご辛抱下さい。……もしくは我が主の付き添いがあればどうにかなるやも知れませんが。」

 

——— えぇ、パパ同伴ってコト?ヤダぁ。世界中がパパの庭だったらいいのに。

 

「そうですね、それも一つの選択肢です。我が主がお戻りになられたらご相談致しましょうか。」

 

近隣とのトラブルは勘弁してよ?ただでさえ変な目で見られてるんだから。

 

——— せめてこの街一帯くらいは治めてもらわなきゃね。折角の物質界なんだから楽しまなくっちゃ!

 

——— 微力ながらお力添えさせてください。ユウ様との逢引きには私も興味があります、機械人形共には負けてられません。

 

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