禁止級の超絶クソ強カードに転生したけどメインデッキに入れてくれない。 作:ガトー
担当のファイターが胡散臭い奴にバトンタッチをした。とても不快である。
俺は、後から出て来て「今までのアレソレは私の掌の上でしたよ」みたいな態度をとる奴が、大変嫌いなのだ。
そしてこの場にはファイターちゃんがいる。
あっちの方が主人公っぽくね?
今の状況を客観的に見てみると、
黒フード狂信者vs赤髪の少年&青髪の少女with刑事さん。
どう見てもあっちが主役でしょ、ズルい。
別に相手が少年少女のペアだけなら、黒フードが主役の可能性もあった。百歩譲ればワンチャンあった。
けどね、刑事さんが居たらダメでしょ。この場合は議論の余地なく黒フードが悪役。
そしてカードでは公権力に勝てない、これ常識。
つまりどういう事かというと……俺はあっちに着くぜ!!!
「ミズキちゃん!危ないッス!!!」
ファイターちゃんに飛び移ろうとしたらチビっ子が飛び出して来た。
え、ファイターちゃんのお名前初めて聞いた。
——— ミズキちゃん、今後ともよろしく。
友達になるにはね、名前を呼べばいいんだよ?
今まで以上に仲良くなれた気がするね!
……ってミズキちゃん相当消耗してるじゃん!もしかしてさっきのファイトの影響!?ソリティアで理性を飛ばしてたから、精霊パワー全開でぶん殴っちゃったかも。。
回復、した方が良いよね……?
唸れ!俺の精霊パワー!!!
元気になぁぁぁああぁれぇぇぇえええぇえ!!!
回復してるな!ヨシッ!
あとはデッキに入れて貰えれば完璧なんだけど……
——— マスターのデッキは既に40枚。満員ですよ、死神。
ですよね!!!
流石にミズキちゃんが調整したデッキからカードを抜くのは忍びない。
「……ミズキ……の…身体から…出てけ…。」
満身創痍で立ち上がる赤髪の少年。レッカ君だっけ?こちらを睨んでくる。え、ちょっとまって、なんか勘違いしてない?今回復中なんだけど!!!
「……おい……ファイト…しろよ。」
問答無用のファイト回ですね、わかります。
デッキのみんな、力を貸してくれ!精霊パワー供給、オン!!!
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オレは教団のファイターに手も足も出なかった。クソッ身体が動かねぇ。
「ミズキちゃん!危ないッス!!!」
ミズキの身体が闇に呑まれていく。
「おぉ、素晴らしい。神に見初められるとはなんたる慶事。差し詰め、闇の巫女とでも呼びましょうか。」
蒼色の髪は黒く染まり、顔は苦痛に歪んでいる。
「巫女の誕生ですよ。その一端を垣間見ているのです、あなたも喜びなさい。」
そんなの、許されない。
ミズキの身体からアイツを追い出すんだ。
デッキは……散らばってる。
1、2、3……40。よし。
「……ミズキ……の…身体から…出てけ…。」
声が出ない、立つのすらしんどい。
でも、友達を失うことは、もっと辛い。
「……おい……ファイト…しろよ。」
デッキはある、闘志も充分。
オレは……ファイターだ!
「先行はオレが貰うッ。ドロー!」
——— ……わふぅ?あれ、レッカくんにドローされた、わん?
………あ。
———後世に伝わる伝説の泥沼バトル、開始!