剣咬の虎に入った青年 作:氷結界の龍トリシューラ
フリス君はまだ応援席で見ています。
「良い眺めだな、客席で見るのは初めてだ。」
「なら楽しもうぜ、今年もスティング達が優勝するだろうがな。」
闘技場観客からの大歓声を聞きながら、フリスとドーベンガルは応援席で雑談していた。
「スティング君っ…」
「ローグ、」
2匹のエクシードは主の登場が待ちきれないとばかりに身を乗り出す。
「はあ、今年は手応えがある奴来ねえかな~」
「ああ、俺達以外に予選通過したギルドが気になるな。」
「ま、
「確か今年は聖十のジュラが出ると記憶してるよ。」
「…。」
スティング達は待合室で待機していた。
ここまで聞こえる大歓声、年に一度の最強魔導士ギルド決定戦に数多くの観客が集まっているようだ。
そして遂にスティング達は係員に呼ばれ、闘技場へと向かう。
「お、始まるぞ。」
遂に予選を突破したギルドの選手入場。会場の盛り上がりはピークに達する。実況席にはチャパティ・ローラと解説に元評議員のヤジマ、ゲストとして
「さあいよいよ選手入場です。まずは予選8位、過去の栄光を取り戻せるか!
合図と共に入場するのはここ数年最下位だった有名なギルド。
天狼島に出張していた主力メンバーが7年も戻って来なかった為、弱体化していたのだが無事復活したようだ。
「お、ナツさんだ。」
「流石に予選を突破してきたか、」
「にしても、凄いブーイングだな。」
「ふっ…」
「お気の毒です…。」
入場した彼らを迎えたのは激しいブーイングだった。毎年最下位のギルドがすでに8位以内という成績を確定させたからだ。予想外のブーイングに彼らも困惑し、中には落ち込む者もいたが、自分達のギルドの応援席を見る。仲間の応援があればそれだけでいいと元気を取り戻す。
「続いて予選7位っ!…」
7位
6位
5位
4位
次々に有名なギルドが出場していく。
「お、聖十のジュラだ。」
「やはり来たか、俺は興味無いが。」
「ま、俺達には敵わないさ、」
「彼の魔法は記憶しておきたいね。しかし残り2つのギルドは何処なのか気になる。」
「確かに、有名なギルドは出揃いましたね、一体何処なのでしょう…」
残りの2チームに疑問を持つ面々。
ここまで予選4位までのギルドが出場した。
残りはベスト3
果たして
「さあ、いよいよベスト3の発表だ!
まずは予選3位、こ、これは!今年初出場のギルドだ!真夜中遊撃隊!
何処と無く怪し気な雰囲気の5人が闘技場に現れる。観客の一部から闇ギルドではないかと言う声が伝染しているが、チャパティが正規ギルドになった事を説明し、事なきを得た。
「ん?何か言い合ってるな」
「揉め事でもあるのか、」
「場外乱闘が起きそうだな」
待合室からも、
闘技場ー
「
「てめえらだったのか、」
「下劣な奴…っ!」
「お前達がウェンディを、」
事情を知り、怒りを露にする妖精の面々。
だが、
「残念だったな、あれを見ろ、」
「「「なっ!」」」
グレイが
「何故だ…っ!」
驚く大鴉の面々、魔力欠乏症にしたはずが何故回復しているのか。
数時間前ー
時は遡りウェンディとシャルルは予選を突破したナツ達と落ち合った。
「ウェンディっ!無事かっ!」
「大丈夫っ!何かあったのっ!」
ウェンディを見るなり駆け寄る面々。
「私は大丈夫です。皆さん予選突破おめでとうございます。」
「そ、そうなの…はあ、良かった。心配したのよ。」
一見大丈夫そうなウェンディ達にホッとする一同。
その後シャルルが事情を説明した。
「黒い何かか…」
「よく分からないわね、他のギルドの差し金かもしれない…」
「俺達の戦力低下を狙ったのかもな」
「クソ、次出てきたらぶっ飛ばしてやるっ!」
取り敢えず正体不明の何かについては保留となった。が、他にも問題があった。
「後は、その治療した人ね…」
「
「正直、あまり良いイメージないわ…」
彼らは
ナツと対面したスティング達は驚いたが
更には彼らは真の
「そうなんですか、けど…」
「まあ、待てウェンディ、そうだな…」
ナツ達とウェンディ、双方の話を聞いたエルザは少し考える。やがて、結論を出した。
「うむ、ウェンディには悪いが…、
「ああ、もし、善意だとしてもだ、
治療が完璧かも分からねえ、暫くは様子見した方が良い。」
「同感だ。そいつがその正体不明の奴と結託してるかもしれねえ。」
エルザが判定を下し、グレイとエルフマンも同意した。何せ、他のギルドだ。優勝するために他のギルドを蹴落とす事も珍しく無い。加えて、その治療が完璧かどうかも怪しい。ここは様子見が無難だろう。
「仕方無いわウェンディ、こうなったら応援しましょ、」
「シャルル…」
ウェンディはちょっと残念そうだが仕方ない。
まだ、チャンスはある。リザーブ枠として出られる。
闘技場ー
「ウェンディも大会に出る、お前達の思い通りにはならねえっ」
ナツに言い放たれた
「…あいつらだったのかっ…」
「ウェンディとシャルルは無事だったけど、やっぱり許せない…」
ナツとルーシィは
「だが、これで1つ疑いは消えた、後は
「まだ油断出来ない、だが反応を見る限り奴らと結託しているわけでは無いようだな。」
「さあ、気を取り直して予選2位のチームの登場だ!」
チャパティの一声に再び残りの予選突破ギルドに意識が向く。1位と2位…
まず2位のチームの発表だ。だが…
「これは!堕ちた妖精が再び羽ばたくのか!!」
「「「「んなっ!!」」」」
現れたメンバーに会場のほとんどが驚愕する。
「フェアリーテイルBチームだぁ!!!」
「「「「なにーーっ!!」」」」
現れたのは何と
「あ、ガジルさんだ、」
「っ!」
「2チームも予選を突破したのですか…」
「うちも出せば良かったのに…」
「仕方ねえよ…」
ガジルの登場に注目するローグ。
2チーム出場した
絶対最強ギルド主義を掲げるマスタージエンマの思想を考えると、1トップのチームを作りたく無かっただろうが…
闘技場場ー
騒めく会場。実況から今年から1つのギルドで2チームまで出場出来ることが明かされた。
Bチームにはガジル、ラクサス、ジュビア、ミラジェーン、そして…
AチームのナツとBチームのガジルが睨み合う。
2チーム出場した
そして…
「さあ、遂に予選1位のギルドの登場です。観客の皆さんももうお気づきでしょうっ!圧倒的な実力で今大会予選を制したのはっ!
正に絶対王者!!
合図と共に闘技場に現れる
「あいつらが
「最強のギルド…」
「ウェンディに何かあったら許さねえ…」
各々の気持ちで
「楽しもうぜ、ナツさん」
そんなナツ達にスティングは挑発の一言
「ガジル…」
「何ガン垂れてんだてめえは、」
ローグはガジルを見る。ガジルも見返す。
そして、その一部始終を観客席から見ているフリス、
「……。」
混沌とした空気の中、
遂に本戦出場ギルドが出揃った。
フリス君出てないのに…
何かもう、妖精の尻尾(ついでに大鴉の尻尾)と色々ヤバそう。
フリス君は暫く応援席。頑張れ剣咬の虎っ!