中間テストを終えてからのBクラスは順調だ。
毎週の理解度テストは段々点数が良くなってきている。
しかし総合力ランキングで最下位だった白波が、理解度テストも連続最下位であった。
部屋に呼び出し、ポイントを没収したが反抗的な態度は変わらなかった。
帆波いる前で白波の発言を論破したらムキになってきやがったから腹パンした。
言っても聞かないバカとはこのこと、と説明すると帆波は納得した様子だ。
「優里くんが殴るのも当たり前、これ以上迷惑かけるなら絶交する。」
帆波の発言に顔を青ざめ、白波は大人しくなった。
翌日にクラス全員に伝える。
「白波が態度も変わらず努力を怠っていたから、彼女に経済的、物理的制裁をした」
「優里くんがこんなにクラスのために動いているのに応えなかったんだもん。当然のことだよ」
帆波の発言にクラス全員が息を呑む。彼女が制裁を肯定したことで、危機感を覚えたのだ。
「優里くんは努力している人には優しいから大丈夫だよ。実際他の人には何の罰もないし」
クラス全員がより一層努力することを強いられた瞬間だった。
6月1日、ポイントの支給日だったがポイントが支給されなかった。先生曰くトラブルがあったらしい。
放課後に会長に呼び出されたので、帆波と生徒会室へ向かう。
事のあらましを聞くと、Cクラスの人がDクラスの人に殴られたらしい。両者の言い分が完全に食い違っているから審議を開くと。それでポイントの支給がなされるらしい。
「お前たちには生徒会側として審議に同席してもらう。進行は俺か橘が行うから見学しててくれ」
次の日、CとDの揉め事が公表される。うちのクラスには目撃者がいないようだった。
「今回の件について、Bクラスは基本的には静観するつもりだ。それと隆二、柴田、網倉、姫野の4人は後で俺のところにきれくれ」
4人が集まる。
「この4人がクラスの幹部だ。柴田と網倉は運動を、隆二と姫野は勉強を担当してもらう」
「具体的に何をすればいいんだ」
柴田が聞いてくる。
「勉強、運動に関しての相談とフォローがメインだな。あとはクラスでの勉強会やトレーニングの時にはサポートに回ってもらう」
「了解した」
「なんで私が・・」
姫野は少し不満そうだったので
「みんなの前に立てとは言わないが、隆二に言われたことはきちんとこなせ。」
「わかったよ・・」
「それと今回の審議について、俺と帆波は静観する。Dクラスに協力を求められたら、この4人で動いて欲しい」
俺が4人に伝えていると教室の扉が開く。
「すみません、Dクラスの櫛田です!今回の事件の目撃者を探してるんですけど、Bクラスに
いますか?」
「桔梗ちゃん、うちのクラスに目撃者はいなかったよ」
帆波が応えると櫛田は肩を落とす。
「そっか、、ありがと帆波ちゃん。また何かわかったら教えて欲しいな」
「もちろんだよ」
そういうと櫛田は教室を去った。
「4人で話し合って好きに動いていいぞ」
放課後
事件の現場は見ておきたいので、帆波と特別棟に向かう。
「ここは人気が少ないね」
「そうだな、それにこの一角には監視カメラがついてない。目撃者もカメラもなかったら審議は泥沼だな」
帆波とそう話していると背後から声がかかる。
「そこで何をしているのかしら」
振り返ると綾小路、櫛田、そして黒髪の少女がいた。
「事件現場の検証だ。こちらの用は済んだからこれで失礼する」
すると櫛田が帆波に声を掛ける。
「帆波ちゃん、よかったらBクラスも協力して欲しいんだ。この事件はCクラスがふっかけた冤罪なんだ」
「にゃはは、今回私と優里くんは静観するんだ。クラスへの協力は神崎くんに言って欲しいな」
すると黒髪の少女が噛み付いてくる
「あなた達だけ静観なんてどういうつもりかしら」
「それは俺と帆波が生徒会役員として審議を見学するからだ」
綾小路の方をチラッと見るが、何の反応のない。何で事件に関わろうとしてるんだ。
「呆れた、こんなのが生徒会役員だなんて」
「その文句は採用した生徒会長に言ってくれ。俺たちは考えを改めるつもりはない」
そう言って俺は立ち去る。
「にゃはは、、個人的には冤罪は良くないと思ってるから応援してるよ。頑張ってね」
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side 綾小路清隆
「何なのかしら、あの2人」
兄について触れられたからか、堀北が機嫌悪そうにしている。
「Bクラスの橘優里くんと一之瀬帆波ちゃんだよ。2人ともBクラスのリーダーで、生徒会役員で、2人は付き合ってるって噂だよ」
人脈において他の追随を許さない櫛田が答える。
橘が今回の件を静観するのであれば、障害にはならないだろう。
オレは今回の件を無傷で終わる算段を立て始めた。
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後日
Dクラスからの話を受け協力することが決まったらしい。
嫌がらせを受けたことのある柴田が、今後のためにも協力して損はない、この意見が決め手となってBとDは協力体制を築いた。
「邪魔するぜ」
教室の扉が開き、ガラの悪いやつが3人入ってきてこっちに向かってくる。
「俺はCクラスの王、龍園だ。お前が橘優里か?」
「そうだ。橘優里だ。Bクラスのリーダーだ」
龍園は獲物を捉えたかのように俺を見てくる。
「んでえ、Bクラスのリーダー様はどう動くつもりなんだ」
「俺個人は静観するぞ。生徒会として審議に参加するから、肩入れするつもりはない。これはDクラスにも同じことを言った。」
聞きたいことは終わったと言わんばかりに、龍園は去っていく。
「鈴音を潰した後にお前も潰す。せいぜい待ってな」
「勝負はいつでも受け付けているぞ」
審議当日
俺と帆波はお姉ちゃんの隣に座って審議開催を待った。
CクラスとDクラスの面々を見てギョッとする。
綾小路が弁護側に立っているのだ。
そして審議が始まった。
審議内容を聞いていて確信する。これはDクラスの手を出しそうなやつが嵌められたと。
でも証拠がないため泥沼だ。
綾小路のしたことと言えば、黒髪の少女、堀北に発言を促すくらいで何も喋らない。
堀北の調査に同行し、審議では発言を促す。
__あいつは子守りでもしているのか?
結局目撃者が出たことで審議は二日後に持ち越された。
生徒会メンバーだけが残った。
「今回の審議、このままではDクラスの停学は免れないだろう。Dクラスは数週間の停学とクラスポイントの賠償。証拠がない以上Cクラスは停学1週間が限度だ。」
会長は俺の方を向き尋ねてくる。
「もしお前がDクラスだったらどう対処する」
「Cクラスに訴えを取り下げさせるのが手っ取り早いと思います。向こうの訴えがなければ、Dクラスの損害も無くなるので」
「Dクラスがどうするのか見ものだな」
__会長がDクラスに期待をしているように感じた
その日の夜、綾小路から連絡がくる。
「すまないがポイントを貸してほしい。頼めるのがお前しかいない」
「了解、いくら必要?」
「8万ptだ」
「そのくらいなら返さなくていいよ、あげる」
「すまない、恩に着る」
「まとまったポイントが必要だったら、部活動に賭けをしに行くといいよ。簡単に引き出せるから」
「オレは目立ちたくない」
「なら同郷のよしみだし、必要なら代わりに引き出してきてあげるよ」
綾小路にポイントを送った後、俺の膝に頭を乗せている帆波に話しかける。
「今回はDクラスの勝ちみたいだ」
「どうして」
「ダミーの監視カメラを買ったから」
「そっか、Cクラスに訴えを取り下げさせるんだ」
「そゆこと」
予想通りCクラスが訴えを取り下げた。
綾小路がクラスのために動いたのか、ただの子守りか。俺には判断がつかなかった。
期末テストが終わり夏休み目前まできた。
クラス全体が底上げされているから、ランキングに大きな変動はない。
夏休みは豪華客船で向かい、無人島でバカンスだ。
「絶対ただじゃ終わらないと思うけど、それでも豪華客船と無人島は楽しみだね!」
「そうだな。2人で楽しんで、頑張ろう」
帆波は基本的に優里の意向に従っています。
助ける、助けないの基準を彼に委ねています。
そのためBとDの協力関係は原作よりも弱いです