襲撃があるとしたら今晩だと当たりをつけている。
Aクラスとの契約がある以上、6日目にはリーダー情報を手に入れて提供する必要がある。
龍園がスパイの失敗を察知していたのなら、ここで襲ってくるはずだ。
午前2時、茂みの方から人の気配がする。
見張りの2人に幹部と柴田班を起こすように伝える。
今のところ気配は1人だ。こちらから仕掛ける。
気配を消して近寄る。先制で蹴りを入れるが防がれる。やはり襲撃者は龍園だった。
距離を取ろうとすると龍園が仕掛けてくる。拳をかわし、腹に1撃入れるがダウンしない。
「ククッ、化け物かよ」
「ただの凡人だ」
気配を操り龍園を翻弄する。蹴りとパンチを何発か入れ、弱ったところで気絶させた。
龍園を引きずり、拠点に戻る。幹部と柴田班が起きていた。
「拠点の方には誰も来なかったか」
「おう、でもそっちが、、」
柴田に答えると、帆波が近寄ってきて俺の体をペタペタと触る。
「優里くん、大丈夫・・?」
心配そうに聞いてくる。
「大丈夫だ、一発ももらってない。それより縄を持ってきてくれ。」
龍園を縄で縛りあげる。これで一安心だ。
「龍園が単独できた以上、もう襲撃はない。夜間の警備助かった。もう寝て大丈夫だ」
そう言ってみんなをテントに返すが帆波は残っている。
「優里くんが1人で襲撃者を迎えうちに行ったって聞いて、怖かった。優里くんが怪我したらと思うと不安だった・・」
帆波が肩を震わせながら身を寄せてくる。
「ごめんな、、このクラスで荒事ができるのが俺しかいなかったんだ。心配させてごめん」
そう言って帆波の頭を撫でる。
帆波と見つめ合って、キスをする。しばらくしていると、
「ククッ、お熱いじゃねーか」
龍園が近くにいたことを忘れていた。
「もう起きたのか、調子はどうだ」
「ケッ、最悪だよ」
龍園は身動きひとつ取れない。
「お前は明日Aクラスに情報を渡しに行くだろ。その流れを教えろ」
「本来であればBとDのスパイが6日目の朝にクラスを脱出して俺と合流すんだよ。そのあと葛城にキーカードの写真を見せれば契約完了ってわけだ。」
「もしDクラスだけの情報を渡すとどうなる」
「どうもしねーよ。あの契約は最低1クラスの証拠を渡せば果たされるようになってるんだ。」
「そうか、明日Dにいるスパイと合流するぞ」
「ケッ、」
6日目
龍園の腕を巻き込んで胴に縄を回して縛る。これで歩けるようになった。
龍園に先導させ、合流ポイントへ向かう。縄も俺が握っていて、龍園は無抵抗だ。
合流ポイントにてしばらく待つ。
「いつから俺の策を看破していた」
龍園が話しかけてきた。
「3日目だな。トランシーバーを見つけた時点で確信を得ていた。Aクラスとの契約も大まかに把握していた。今日情報を渡すなら昨夜が最後のチャンスだからな。」
「全部割れてんじゃねーか」
「何そのざま」
茂みから少女が出てくる。
「しくじったんだよ。こいつに完璧に対処された」
龍園を引っ張り、
「このまま葛城とこへ向かうぞ、案内しろ。お前もついてこい。」
葛城の下へ着くと彼は顔を顰めた。
「なんだこの状況は」
「Bはこいつのせいで失敗したんだよ。Dの分はあるぞ」
龍園の言葉で、スパイの少女はカメラを渡す。
「Dクラスは堀北か、だがBクラスがない以上契約は、、」
「よく読め、物資を渡していれば1クラスでも条件達成されるようになっている。支払いよろしくな」
龍園がそう言うと葛城は悔しそうに去っていった。
「Cクラスはこの後どうするんだ」
「伊吹はリタイアして俺は潜伏の予定だ」
1人で潜伏する気か。龍園の勝利への執着は凄まじいな。
「その気概を称して、選択肢をやる。このまま縛られてBクラスで過ごすか。縄を解いて、俺にボコされた後潜伏するか」
「決まってんだろ。お前をボコしてBクラスを襲うんだよ」
「私もコケにされたままではいられない」
2人ともやる気なので縄を解いてやる。
龍園の縄を解いた瞬間、龍園の膝がくる。片手で受け止め、顎に掌底を打つ。伊吹も襲ってきたが、蹴りを避けて腹に一発食らわせる。
「やっぱバケモンじゃねえか。それでも最後に勝つのはこの俺だ。お前が飯の時のションベンしてる時も、一之瀬とヤってるときも襲いかかってやる」
「夜の奇襲も2人がかりでも負けたのにか?」
「当然だ。俺は恐怖を知らない。お前が地に伏せるまでだ」
__面倒だな。
龍園の胸ぐらを掴み岩壁に押し付ける。全力で殺気を解放し、渾身の一撃を龍園の顔の真横に叩きつける。岩壁が粉々になる。
「これでも恐怖を感じないのか?」
「ああ、感じねえな。てめえは今どんな気持ちで暴力振るってんだ、教えてくれよ」
「面倒。それと帆波に手を出したら殺す」
こいつは殺気を浴びても恐怖に陥ってない。壊れている。
「今回は指で勘弁してやる、これは警告だ」
俺はそう言って龍園の左小指、薬指、中指の骨を折る
龍園は痛みで顔を歪ませる。
俺た指を足で踏み躙りながら
「恐怖ってのは理不尽な存在だ。勝てないと本能的に悟るから恐怖を感じる。」
地に臥した龍園の顔を踏みつける。
「お前がなんでもありで戦うなら俺もそうする。お前が四六時中襲い掛かるなら、俺もお前を襲う。お前が帆波を狙うなら、Cクラス全員を病院送りにして再起不能にしてやる。こんなのがお遊びに思えるような地獄を味合わせてやる」
「リーダー変更はするなよ」
そう言って俺は立ち去った。
試験が終了した。結局龍園は襲いに来なかった。
AとCを指名してDは指名しなかった。
結果発表の場にはボロボロの龍園が現れた。
最下位 Cクラス 0pt
3位 Aクラス 20pt
2位 Bクラス 230pt
1位 Dクラス 240pt
綾小路の希望を叶えつつ最大限にポイントを稼いだ結果になった
今回のポイント変動は
Aクラス 1090pt
Bクラス 1120pt
Cクラス 550pt
Dクラス 320pt
となり、俺たちはAクラスへ昇格した。
Bクラスは縄の出費がなければ勝っていました。縄は危険物資かつそれなりの量を買ったので出費が嵩んだ(ことにします
BとDはリーダー防衛かつ2クラスのため接戦でした。
龍園の今後のムーブどうしよう。まだここで退場させたくない。ボコボコにしすぎた。
主人公の帆波への執着が強くなってますね
干支試験は設定がめんどくさい、飛ばしたい