Blue Skies give me so much hope. 作:あーねむ 草の民
砂に塗れたアスファルト上を、3台のハンヴィーが駆け抜ける。左右の建物から飛び出してくるゲリラ兵がAKを発砲するが、車両上部の銃座により一瞬で体中に12.7mmの穴が開く。走る車両、あらゆる場所から発砲するゲリラ、飛び交うRPGの様子は、さながら1993年のモガディシュを彷彿とさせるものだった。
「ロッカー!次はどっちだ!?」
「右だ右!」
車内では50口径の薬莢が転がる音、ロッカーとギブの怒声、M4の銃声が響き渡っていた。ネイトの死体は後部座席中央に寝かされ、その両脇の兵士が窓の外に5.56mmを撃ち放っている。車両隊は市街地で迷走していた。上空援護機による正確な案内は無く、車両隊は先頭車両のついていくただの列と化していた。
「左に行け!あぁ過ぎちまった!」
「もっと早く言えロッカー!」
「お前が早く曲がれば良かったろ!」
『こちら6-6、後方から撃たれて乗員1KIA!」
仲間内で衝突している間にも、着々と状況は悪化してきている。真横を通り過ぎるRPGも増えてきたし、窓ガラスの弾痕も増えた。これ以上はまずい。そう思ったロッカーは一計を案じるべく思考する。この大量のRPGが飛び交う戦場でブラックホークやアパッチを呼ぶのはやめておこう。碌なことにならないのが目に見えている。優先すべきは市街地からの脱出。となるとすべきことは…
「ギブ、もう一度さっきの大通りに出よう。そしたら簡単にナビできる」
「正気かロッカー?またRPGが飛んでくるぞ?」
「正気だギブ。今はこうするしかない」
「了解」
短い言葉で会話を閉じたギブは、大きくハンドルをきる。通路脇に積まれた木箱を吹っ飛ばし、一気に開けた大通りへ出る。通りに止まる廃車やタイヤの塊の陰から銃弾が飛んでくる。車体に銃弾が当たる甲高い音が響き渡るが、粗悪な7mmのチープアモが新しく搭載された増加装甲を貫通することはない。
そんな銃声や金属音を切り裂き、断続的な低音が近づいてくる。
「ロッカー真上だ!リトルバードが来た!」
影が車両隊の横を通り過ぎて行き、フロントガラスのヒビの間からその黒い機体を現す。すると、車両備え付きの無線機から声が流れてきた。
『こちらローパー1-1、建物屋上にいる馬鹿どもを20mmで吹っ飛ばす。出来るだけ通りの真ん中を走るよーに。以上!』
無線終了と同時にリトルバードがその身軽な機体を翻し、車両隊とすれ違う形で飛んでくる。瞬時に大量の機関銃弾を吐き出し、轟音と共に吐き出された銃弾は屋上でカラシニコフを乱射していた男たちを次々に蜂の巣にする。屋上の床は脳漿と血液で濡れ、一瞬にして凄惨な現場となった。
「うわっ…大量に薬莢が落ちて来やがる」
ギブが顔を顰めて1人ごちる。一気に銃声が止み、珍しくエンジンとタイヤの音がよく聞こえるようになる。巻き上げた砂が車体に当たり、パチパチと音を立てる。
『こちらローパー1-1、俺たちを見たゲリラ連中は逃げやがった。今のうちに撤退した方がいいぜ』
ヘリから無線が入り、ロッカーは未だ警戒の声色を残しつつ少し安堵する。
「ゲイト6-4了解。助かったよローパー1-1、我々はこれから帰投する。気をつけて帰ってくれ。6-4アウト」
弾痕が入ったフロントガラスが延々と続く砂漠の道をうつしている。傷だらけの車両隊は大通りを抜け、夕日に朱く照らされながら巣へと進む。
難産で適当になりましたハイ。次くらいはまともに書こうと思います。ま、まぁ繋ぎということで…考査もあったので…(言い訳)