Blue Skies give me so much hope.   作:あーねむ 草の民

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 10月は大量の模試に襲われる月です。最近睡眠時間が短くなっているので誤字が多いかもしれません。


Does he dream?

 道路上で止まっている装甲車の車列。先頭にはM2ブラッドレー、後ろにはストライカーやハンヴィーが連なっているこの車列は、基地から最寄りの街へ治安維持活動に向かっている最中であった。道路の横には丘が砂山があり、その上から突然数十人のゲリラが現れる。

 

「3時方向、アンブッシュ!敵歩兵複数!」

 

 3両のハンヴィーは車体上部のブローニングを使い、砂山の頂上に向けて制圧射撃。敵は体を引っ込め、砂丘を登ることが難しい車両隊相手にヒットアンドアウェイを繰り返す。

 

「クソ!銃は見えなくちゃ撃てねぇぞ!」

 

 ハンヴィーの銃手が悪態を突く。ゲリラの1人がRPGを発射し、弾頭がストライカーとハンヴィーの間に着弾する。車両から降車していた数人の兵士が破片や爆風を浴びて負傷する。

 

「メディック!」

 

 ハンヴィーから数人が降り、車両隊を盾にしながら負傷者を車両の影に引きずる。1人の兵士は下半身を喪失し、血と砂に塗れていた。

 

「クルツ、しっかりしろ!!」

 

 目を閉じたままの兵士は動かない。

 

「KIA1人、クルツ」

 

 索敵と情報収集でしばらく停止していたブラッドレーが砲塔を右側に指向する。砲身が砂丘の頂上を捉え、砲手が目標である人間たちの影を捕捉。

 

『砲手、弾種HE、対歩兵』

 

『了解』

 

 断続的なけたたましい発砲音。重い音とともに空気が震え、25mm砲弾が吐き出される。あるものは直撃弾で上半身と下半身が泣き別れし、あるものは至近弾の爆発で吹き飛ばされた。大量の血液が砂に染み込んだころ、新たな影が現れる。

 突如砂丘の頂上に現れたそれは、『BMP-3』。IFVであるものの、100mm低圧砲と30mm、7.62mm機関銃、そして対戦車ミサイルを持つ下手すればMBTを上回る火力を備えた車両。今現在において、USMIのソフトスキンを中心とした車両隊には十分すぎる天敵であった。

 

『全車散開、散れ!逃げろ!』

 

 ブラッドレーの断続的射撃。しかし弾種がHEの為貫通せず、装甲を削り、その表面を焦がすのみに止まる。ゆっくりと、だが確実にBMPの砲塔が動き、散り散りに逃げ出す車両の一つに照準を合わせる。

瞬間。突如BMP-3が爆散。大量の破片を砂丘に投げ出し、ほぼ跡形もなくなる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 起伏が多い砂漠の上空を、2機のF-16CJが飛行する。薄い雲を突き抜け、空域で戦闘空中哨戒をしていた。2機は30mほどの間隔をあけ、平行に飛行する。テイラーが8時方向を見ると、若干こちらに追いつきつつあるウィングマンが視認できた。

 

「ヴァイパー7-1タリーバンディット、F-16、シングル」

 

 向こうのコックピットでパイロットが右手を振るのが見える。左手は中指を立てているようにも見えた。

 

『ブルーブルー、何言ってんだお前。まさか督戦隊上がりだったか?』

 

「墜としてやっても構わんが」

 

『ケツに付いてんのは俺だぞ』

 

 しょうもない会話をしながら、ヴァイパーエレメントは哨戒を続ける。約3分後、突然割り込んできた無線によりその平穏は消え去る。

 

『こちらAWACS エンフィールド1-1、ヴァイパー7感度報告』

 

 AWACSからの無線。やや焦り気味の彼の声は少し震えていた。どうやら新人らしい。テイラーは落ち着くよう言いながら状況を伝える。

 

「こちらヴァイパー7、感度良好。落ち着いて状況を教えてくれ」

 

『…あぁ、こちらエンフィールド1-1、付近にいるフレンドリーの車両隊がアンブッシュを受けた。随伴しているCCTが誘導を行う。CASをして欲しい』

 

「7-1了解」

 

『これからCCT、コールサイン「ゲヴェア4-1」の無線周波数は-------、復唱せよ』

 

「-------、ヴァイパー7-1」

 

『アファーマティブ、グッドラック。エンフィールド1-1アウト』

 

 無線機器を弄り、指定された周波数に合わせて地上部隊との連絡を試みる。-------。無線を開くと、銃声、エンジン音、叫び声や怒号が飛び込んで来る。少し驚くが、すぐに連絡をする。

 

「ゲヴェア4-1、こちらヴァイパー7。2機のF-16、2発のマーヴェリック、2発のJDAM、ガンを装備」

 

『ゲヴェア4-1了解!現在アンブッシュにより歩兵の攻撃を受けている。CASを要請。ブロークンアロー!9ラインを伝える!』

 

 9ラインとは、近接航空支援を行う場合における、誤爆や目標の間違いを防ぐために設定された9つのメモを指す。

 

「7-1、了解」

 

『IPはWP3、ヘディング1-8-0、6マイル、ターゲットインファントリー…クソクソクソ!!』

 

 突然無線が中断される。無線機はノイズを発したまま変わらない。IPインバウンドまで1分。嫌な予感と共に汗が流れ出る。

 

『ターゲット更新、BMP-3!レーザーコード1623、フレンドリーは周辺に展開中、こちらでレーザーを照射するから気にしなくていい。イグレスフリー、1発のマーヴェリックを使用!』

 

 BMP-3。もしこちらで誘導せねばならない状況であれば、ストライカーやブラッドレーに誤爆をしかねない。スロットルを1番前に倒す。操縦桿を左に倒し、ブレイク。ウィングマンも追従する形でブレイクしている。もしカメラでとっている人間がいればとても様になっているだろう。まぁ、ここはすでに戦場なわけだが。

 MFDから兵装システムにアクセスしてマーヴェリックを選択。表れた画面にレーザーコードを入力。

 

「ヴァイパー7-1、IPインバウンド!」

 

『こちらゲヴェア、レイジング。ヴァイパー7-1、Cleared To Engage!』

 

 煙と複数の影がゴマ粒くらいに見える。操縦桿にある発射ボタンを勢いよく押し込むと同時に、発射コール。

 

「ヴァイパー7-1、ライフル!」

 

 左主翼のLAU-117に懸架されていたAGM-65Eが放たれ、ごく僅かな排煙を放出しながら進んでいく。少しだけ直進したミサイルは、ある地点から急速に下降を始める。地上ではCCTが命懸けでストライカーの陰からレーザーを照射している。その照射点に向け、反射光を拾ったマーヴェリックが一直線に向かっていき、着弾。ミサイル内部の成形炸薬が作動。形成されたメタルジェットがBMPの薄い装甲を貫き、内部に鉄の嵐をつくる。搭乗員は受けたエネルギーが大き過ぎる余り人の形を失い、弾薬庫にまで誘爆した結果、大爆発を起こす。

 上空を2機のF-16がフレアを大量に放出しながらそれぞれ左右にブレイクしていく。轟音を伴って制空権を主張する姿に、襲撃者たちは恐怖を感じる。足が竦み、力が入らない。自らの力がかけらも通用しない頂上捕食者に、逃げることすら考えられない。

 そんな哀れな非捕食者の人間たちを、捕食者が味方についている人間たちが取り囲んで行く。

 




 スマホだと書くのが辛い…うん、PCかキーボードを使おう。
誤字脱字の指摘をお願いします(他力本願寺)
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