Blue Skies give me so much hope. 作:あーねむ 草の民
『ヴァイパー7-1、こちらガンマン3-1。CAPご苦労、我々はこれより当該空域でCASを行う。くれぐれも敵戦闘機を入れないように』
「7-1了解、早く終わらせてくれよ」
USMIは荒野の中のとある中規模都市を攻略していた。地上ではUSMI所属のメルカバMk.4が街の入口で進入を拒むT-72Bに穴を開け、ハンヴィーとストライカーが開いた道を進んでいた。
一方空中では、テイラーとホウェットストーンが駆る2機のF-16が、AMRAAMをありったけ翼下に吊り下げてCAP(戦闘空中哨戒)を行っていた。
そこに現れたのは3機のA-10C。大量のMk82やマーヴェリック空対地ミサイルを備え、自らを「ガンマン3隊」と名乗った彼らは、CAPを行うテイラーら「ヴァイパー7隊」に感謝を伝え、煙が上がる街の低空へ飛び込んで行った。
『こちらヴァイパー7-2、地上の無線が聞きてぇんだが、いいか?』
「ネガティヴ…と言いたいところだが、傍受される心配もない。許可する。だがレーダーからは目を離すなよ」
『了解、回線開くぜー』
少しノイズが入り、声が聞こえてくる。
『アンヴィル4-4、被弾。貫通なし、作戦続行可能』
『アンヴィル4-1、方位3-2-0にBTR。ガンナー、HEAT、PC!』
『エコー3-6、ヒット、ヒット、BTR炎上中、乗員が出てきた』
『こちらエコー3-1、3-6、全員殺しておけ』
『3-6了解、25mmを浴びせてやる』
空からも、ブラッドレーが炎上するBTRのハッチに向けて25mm機関砲を放つのが見える。
「そこまでやることはないだろ…」
無線は、尚も銃声と怒号、砲声を垂れ流し続ける。
『こりゃ戦争なんだ。諦めようぜ、隊長。空にいられる俺らはまだ幸せなのさ』
そんなことを話しながらレーダー画面に設定したMFDに目を向けると、1つのレーダー表示が追加されている。三角の中に、29の数字が入っている。
「1、レーダーコンタクト、方位3-2-0、50マイル。そっちは?」
『2、コンタクト。ミグが1機でくるなんてあるか?』
そう、軽量級であり兵装搭載量が少ないMIG-29が単機で敵空域に突っ込んでくるはずない。だがレーダー走査角をどれだけ変えても、敵機は1機だけ。おかしい、テイラーはヘルメットの中で顔を顰める。嫌な汗が目の横を通る。
「2、1の20マイル後ろで待機せよ」
『2、コピー、有事の際はカバーする』
スロットルをあげ、少し操縦桿を引く。空戦、特にBVR(有視界外戦闘)では、高度・速度が空戦エネルギーになると言われている。今のうちに高度を上げ、速度を上げておく。この状態で発射されたAMRAAMは、回避不能に近い。相手よりも先手をとり、相手を地面に叩き落とす。それが現代の空戦の主体であるBVRだ。
「高度20000ft、マッハ2.0。敵機STTロック、ヴァイパー7-1FOX3」
警告をせず、問答無用でAMRAAMを放り出す。それと同時に、敵機にミサイルを発射させないよう操縦桿を倒し、敵の正面から垂直に飛ぶようにクランク機動をする。これにより、ミサイルの中間誘導をしつつ敵ミサイルの回避を容易にできる。
レーダー警告はない。レーダーを使用しない東側のミサイルである
「R-27ET」と言う可能性もあるが、いくら東側諸国でもあのミサイルをテロ組織に渡したりはしないだろう。
「悪いがA-10を攻撃させるわけには行かないんでな」
そろそろ着弾という頃、ノイズとともに言葉が聞こえてくる。
『こちらガンマン3-1、ヴァイパー7-1、ウィンチェスター。残りはサイドワインダーだけだ。帰投したいが、大丈夫か?』
ウィンチェスター、つまり弾切れ。これであのミグを撃墜できていなかったら、まずい。操縦桿を握る手に力がこもる。
そして、続けて無線。
『ヴァイパー7-2より1、敵機撃墜を確認。スプラッシュワンバンディット』
突然の撃墜報告。どうやらなんとかなったらしい。バイザーの中から空を見つめる目が、安堵の色を浮かべる。
「こちらヴァイパー7-1、ガンマン3隊は帰投可能。敵機に気をつけてくれ、CASお疲れさん。オーバー」
『ガンマン3-1了解。ありがとう、幸運を祈る。アウト』
一つの仕事が終わった。
そういえば、これ小説というよりも教範的な側面の方が強い気がしまします。高校生のガキが書いているので、何かと間違っていることがあるかもしれません。その時はどうか指摘してください(哀願)