ACの技術を背負ってゲヘナで風紀委員のサポートする 作:ファーロン信者
そしてACが出ます。どんな構成かはお楽しみ。
休みの日、俺はグリッド086の自室……に併設したシュミレーションルームに籠っていた。もちろん仕事ってわけでもなくただ単にACの戦闘シュミレーションをしているだけである。
そもそも休みなんて取れんのかって話にはなるが俺が居るキヴォトスでは原作とはちょっと違ってきている*1。というのも俺やヒナが休んだとしてもその穴を特兵部の支援兵器が埋めるため、問題はない。というわけで今日は俺もヒナも休みなのである。
さて、俺が今、シュミレータで相手にしているのは武装採掘艦『ストライダー』……みんな大好き(?)アイボール砲台壊したら爆散するルビコン解放戦線の破綻した設計の末路である。こっちの機体は両肩10連ミサイルに右手
「あっぶね!!」
危うく倒れてくる後部車両の脚部に当たりそうになるが何とか回避し、二両目に飛び乗る。
二両目に飛び乗ったら船体に増設されているサブジェネレータを壊す。その途中でもアイボールが拡散射撃で撃ってくるのでストライダーの船体を遮蔽物にして回避する。右舷のサブジェネレータにマシンガンを叩き込む。右舷のサブジェネレータが火を噴き爆発し機能停止する。その後ブースターを少しずつ吹かしながら降下しLRBを底部のサブジェネレータに撃ち込み破壊。サブジェネレータは残り2つ。その後近くにある足場にアサルトブーストで移動し着地。EN回復を待ってからアサルトブーストを吹かし急上昇、途中ENを使い切るもコーラルジェネレータのクッソ高い復元時補充性能にものを言わせ無理やり押し切る。そして左舷のサブジェネレータを蹴り壊す。その後甲板に上がろうとするも拡散レーザーで攻撃されたので船体を盾にしつつ付近の足場にアサルトブーストで移動、ENを使い切って全回復。その後また拡散レーザーに撃たれるも無視してアサルトブーストで突っ切り、甲板にあるサブジェネレータをマシンガンで破壊。アイボールのシールドが消失する。一両目にアサルトブーストで飛び移り、マシンガンとミサイルを撃ち込みながらLRBをチャージする。チャージ完了したら一発アイボールに撃ち込み、そこに更に畳みかけるようにしてまたマシンガンとミサイルを撃ち込む。LRBの冷却が完了し、二発目をチャージするがその前に垂れ流していたミサイルとマシンガンで破壊。その後行き場を失ったエネルギーが暴走を始めるのでアサルトブーストで急速離脱。ストライダーは内部から爆発、自壊した。
「結局ストライダーも5分で壊しちゃったなァ」
俺はシュミレーションルームのコックピットの椅子に寄りかかる。こうやって休日、一人のときははグリッドのシュミレーションルームに籠ってACを動かしている。
「さて、次は……」
「ボス、休日だから遊びたいのは分かるが、たまには休んだ方が良いと思うぞ」
「助手か、どうした」
「ボスの様子を見に来ただけだ。いつも通り元気そうで何よりだ」
「ハハ、そうか」
俺はコックピットの中で伸びながら次何するか考える。俺の持つ支援機体のデータもシュミレーションの中にあるのでまた支援機体とやり合っても良いかなとも思いつつ、シュミレータ内の椅子に寄りかかって機体のアセンブルを弄る。
とは言っても機体フレームは一通り使い尽くしてしまったためネタ切れ気味なのが悩ましいところ。それこそ新しいコンセプトの機体を組もうかとも考えているところだ。
「いっそ両手ランセツ両肩10連ミサイルで引き撃ち機でも組もうかな……でも結構距離詰める戦い方の方が性に合うし……両手ハンドガンに左ハンガーにレーザースライサーの6連ミサイル……だと多対一がちょっとしんどいもんなァ……」
なんてあーでもないこーでもないとアセンブルをしばらく弄っていると助手から連絡が掛かった。
「ボス、来客だ」
「来客?今日は来客の予定なんて……無いけど居たな、よく来る友人が……少し待っててくれと伝えておけ」
「了解した」
俺はシュミレータの電源を落としてコックピットから出て、グリッド086の出入り口に向かう。
グリッド086に限った話ではないが、アーマードコアVIの舞台、惑星『ルビコンⅢ』に多数存在するグリッドと呼ばれる建造物はとにかくデカい。移動するにしてもACか俺のパワードスーツを使うか、グリッド内に張り巡らされている線路を走行する車両を使うとかしないと移動するだけでも一苦労する。それに高さも高く、カーゴランチャーがあるグリッド086上層の高度は7000mにもなる。
グリッドの構造体を支える巨大な柱、そこに取り付けられたACサイズのものが載せられる巨大なリフト……の横にこのキヴォトスでグリッドを建ててから新たに増設した入り口代わりの人間サイズのエレベータ。それに乗って降りていくと予想通り、よく来る友人が居た。
「よっ、ヒナ」
「ごめんレイヴン。また連絡なしで来ちゃって」
「別にいい、こっちもACのシュミレータ弄るしかやることなかったからな」
「ふふ、相変わらずね」
そう言うとヒナはあたりを見渡す。
「それにしても、いつ来てもここは不思議な場所ね」
「7000mなんていう馬鹿げた高さと広さを持つ人工の構造体なんざ、後にも先にもねェだろ。自分で作っておいてアレだがここが異常なだけが気がする……ところで中に入るか?」
「ええ、そうする」
「OK」
俺はヒナと一緒に自室に移動する。
実を言うとヒナが来たのは今日が初めてではない。少なくともゲヘナ学園の高等部に入ってからはグリッドに来てたし、今日みたいなことも珍しくない。
自室に来てから、ヒナが俺に話して来た。
「最近はあのロボットには乗ってないの?」
「ACは最近シュミレータでしか弄ってないな、フレームは一通り中等部のときに試したし……風紀委員として活動する分にはACと性能が大差なくて小型で取り回しの良いパワードスーツの方がやりやすいし」
「そうなんだ」
「しかし中等部のときか……ハハハ、懐かしい。あの時は暴れすぎて一時そん時の連邦生徒会ですら俺を危険視してたのを思い出す」
「……あの時のような危ないことはしてない?」
「立場上自粛はしている。今の立場で昔みたいなことやったら大問題になる」
中等部のときの俺は少し……いやかなり荒れていた。他校の自治区で問題を起こしていたわけではないが……ACの実験台と称してとある企業の軍事部門の基地を何個も潰しまくった結果*2、色んな学校からマークされた挙句、連邦生徒会から危険人物と認定されていた。高等部になって自粛したためしばらくしたら連邦生徒会からの俺の評価は危険人物から要注意人物となり、その要注意人物認定も1年とかで解除されたのだが。
「まぁとりあえず飲み物持ってくるけど……何が良い?」
「あなたがいつも飲んでいるので良いわ」
「わかった」
二杯分のコップを用意し、麦茶を入れ、そのうちの一つをヒナに手渡す。ちなみにもう一つのコップは俺の分だ。
「最近は何か作ったりしているの?」
「最近は特に、かな。強いて言えばゴーストをまた何機か作った程度だが」
「……あの透明のやつ?」
「そうそう、普段から偵察とかに用いてたりするから数が多いことに越したことはないし、一応レーザーライフル装備してるからもしもの時は増援が着くまでの時間稼ぎにも使えるし」
「ゲヘナの外の情報が入るのはありがたいけど、あまりやりすぎないようにね……」
「……善処します……」
そのあとは他愛もない話をした。時折、特兵部の支援機体が現地の風紀委員の要請を受けて発進していったり、逆に支援を終えた支援機体が帰還したりしているところを見て相変わらずゲヘナは治安が悪いなと思った。
「ところでレイヴン」
「ん?」
「またいつものようにしていい?」
「良いぜ」
俺がそう言うとヒナが胸元に飛び込んで抱きついてきた。俺はそれを受け止める。
「ここ最近何かあったのか?」
「何も……だけどやっぱり、こうしたくなるの」
「なるほどな」
俺はそっと、ヒナを抱き返した。
あの後ヒナはしばらく離れなかった。
「愛されているな、ボス」
「からかってんのか、助手」
ゴースト
オマちゃん御用達、IA-27:GHOSTをレイヴンがキヴォトスで再現した機体。原作のゴーストはモニター欺瞞形式のジャミングでACのカメラ映像から姿を消している(らしい)が、ここキヴォトスで再現したゴーストは光学迷彩を装備している。普段は専ら偵察をしており、ゲヘナ自治区にはもちろん、他校の自治区にもコッソリ居たりする。レーザーライフルを装備した狙撃型と、レーザーウィップを装備した近接型が居るが、例の如く近接型は少数しかいない。レイヴンが異様に広い範囲で情報を拾える一番の原因。
【挿絵表示】
今回使ったAC
レイヴンが組んだACの一つ。機体名『オールクラッシャー』。レイヴンが前世でやりこんだゲーム、ACVIで使い込んでいた機体でもある。重逆で跳ねまわりながらマシンガンとミサイルをばら撒き、相手がスタッガーしたときに左手の高火力武装、今回の場合はフルチャージしたLRBをブチ込む、分かりやすい構成。コアの死んでいるジェネレータ出力補正を、コーラルジェネレータ、NGI 000で出力は無理やりゴリ押している。結果かなーりクセのある機体と化した。
重逆は良いぞ!!!重量の割に跳躍力が良いし蹴りも強い!!!!(布教