第1話「謎の男の子、養っています」
~??? side~
???
「はぁ~」
ソファに座りながら貯金通帳を見て溜息をついている私・・・・・・兵藤一誠と言います。
一誠
「はぁ~・・・・・・今月も厳しいなぁ・・・・・・」
今月の通帳の残高と睨めっこしながら
一誠
「水道光熱費はこれ以上落とせないし・・・・・・食費もこれ以上は・・・・・・やっぱバイ
ト増やすしかないかなぁ。でもこれ以上増やすと学校生活に支障が出ちゃうからなぁ・・・
・・・やっぱり無理かな・・・・・・はぁ~・・・・・・」
私はかなりシビアな生活を送っている。
毎日の生活がキツキツで2、3個のバイトを掛け持ちして1週間全部にシフトを入れても、毎日の
生活費・・・・・・主に食費で消えていくの。
その原因が
???
「・・・・・・すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」
私の膝の上に頭を乗せて寝ている5、6歳の男の子・・・・・・フィス。
この子こそがキツキツ生活の原因・・・・・・
―回想―
それは1ヶ月前のことだった。
一誠
「ふぅ~・・・・・・今日もバイトも終わったし、買い物もバッチリ!
今日は何作ろうかな~?」
バイトの帰り道、この日の夕飯を考えていると
キュゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・
一誠
「?」
何処からか可愛いお腹の音が・・・・・・
キュゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・
あっ・・・・・・また聞こえた
一誠
「誰かいるのかな?」
少し先に進むと
???
「・・・・・・」
一誠
「・・・・・・ぁ」
そこにボロボロに男の子が座り込んでいた。
一誠
「・・・・・・どうしたの?」
???
「・・・・・・か・・・ぃた」
一誠
「何?」
???
「お腹・・・空いた・・・・・・」
さっきから聞こえたお腹の音はこの子だったんだ・・・・・・
一誠
「え~と・・・・・・お父さんやお母さんは?」
???
「・・・・・・いない」
いきなり暗い事聞いちゃったよ!
えーと! えーと!
一誠
「・・・・・・じ、じゃあ、住んでいる場所は!?」
???
「・・・・・・ない」
あ~!! またやっちゃったよ!!
どうしよう!? どうしよう!?
一誠
「・・・・・・私の家に来る?」
???
「・・・・・・何で?」
一誠
「え? それはお腹空かしているし・・・・・・可哀そうだし・・・・・・私の家に行けばご
飯食べさせてあげるから・・・・・・来ない?」
うぅぅ・・・・・・やっている事が犯罪者みたい・・・・・・
???
「いいの?」
一誠
「うん! いいよ」
???
「・・・・・・ついて行く」
良かった~
あっ、そうだ。聞いてないことがあったんだ
一誠
「ねぇ? 名前なんて言うの? 僕は兵藤一誠。イッセーって呼んでね。君は?」
???
「・・・・・・フィスはグレートフィス・・・・・・フィスでいい」
グレートフィス?
何だか変わった名前・・・・・・まぁいいや
一誠
「よろしくね。フィス」
―回想終了―
保護したまでは良かったけど、この子の食欲があまりにも凄過ぎた・・・・・・
フィスはだいの大人4人分の食事を一回に取るから・・・・・・私の家計簿が・・・・・・
???
『そんな奴なら早く追い出せば早いことだ』
私の左腕から声が聞こえた。
一誠
「そんな事、言っちゃダメ。ドライグ・・・・・・この子は子供なんだから」
ドライグ
『むぅ・・・・・・それはそうだが・・・・・・』
私は左腕のそう話しかけた。
その声の主はドライグ・・・・・・嘗て天使、堕天使、悪魔の三大勢力の闘いの中突如現れた二
天龍の一角である
その後
れるものに含まれていて、名前が≪
く凄い
それにまだ2つほど神器が宿っているらしいけどまだ寝ているみたいってドライグが言ってい
た。
ドライグ
『しかし、こいつの食費で相棒も大層迷惑しているんだろ?』
一誠
「それは・・・・・・ちょっとあるかもしれない」
ドライグ
『だったら・・・・・・「でもね」・・・・・・むぅ?』
一誠
「でも・・・・・・」
私はフィスの頭を撫でながら
一誠
「この子の寝顔を見てると何か落ち着くの・・・・・・明日からも元気が出てくるの。家で
ドライグしか話す相手が居なかった私に出来た二人目の家族だから・・・・・・」
ドライグ
『そうか・・・・・・』
一誠
「・・・・・・よし! 明日も頑張って行くよ!」
ドライグ
『ふっ・・・・・・それでこそ相棒だ・・・・・・』
ドライグは元気を出した私を見て、安心していた。
~ドライグ side~
相棒が元気を出したのはいい
ドライグ
『(・・・・・・が)』
一誠が保護した子供の存在がどうにも謎だった。
ドライグ
『(何故こいつがここに来たのだ・・・・・・≪
ス・・・・・・)』
こいつは静寂の龍帝王・・・・・・別名、サイレンス・ドラゴンと呼ばれる、この世界の存在す
る最強のドラゴンの一体だ。
全力を出さずとも三大勢力の一つをいとも簡単に潰せる力を有しており、その強さは≪
続けいずれは2体を超えると言われているドラゴンだ。
ドライグ
『(しかし・・・・・・100年前程から行方が分からなかったはず・・・・・・何故、今に
なって・・・・・・)』
そう俺が2つ前の宿主の元に居た時だったが、そもそもこいつは三大勢力や戦争には興味を示し
ていない・・・・・・が、何故か天使、堕天使、悪魔のトップと繋がりを持っている可笑しい
ドラゴンだったが、100年ほど前・・・・・・冥界で悪魔が旧魔王派との内戦が終了した後に消
息が全く掴めなくなっていたはず・・・・・・
ドライグ
『(やはり・・・・・・こいつの考えている事は良く分からん)』
俺の謎は深まるばかりだ・・・・・・いつも変な行動しかとらないからな。
考えても無駄か・・・・・・
しかし、オーフィスとグレートレッドの方が心配だ
アイツらはグレートフィスの事になると暴走しがちになるからな
なにか問題が起こらなければいいが・・・・・・