ハイスクールD×doa   作:プラサミット

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また新作です。ヒロインが多い作品になります。


飛ばされるファイター達

◇DOATEC M.I.S.T研究所

 

雷道騒動から数日…研究者NiCOはまた新たな研究を始めていた。科学による肉体の再生を総帥エレナに否定されたが彼女は自身の研究を諦めなかった。

 

「エレナさん…私は貴女が否定しても私自身間違っているとは思いません、それをいつか貴女にもわからせてみせます」

 

現在彼女は研究室を巨大な亜空間ゲートに改造し、そこから異世界の戦士を呼び出し戦闘データを取得し自分オリジナルの戦士を作り出そうとしていた。中には協力してくれない者もいたがこれまで数人分のデータは集まってきた、先程も『アイスドール』の異名を持つクーラ・ダイアモンドという少女の相手をし元の世界に返したところである。

 

「ふむ、だいぶいいデータが揃ってきましたね、まぁ中には中々協力してくれない方もいましたが。それにしても先程の彼女の相手は少し骨が折れそうでしたね」

 

データを取る為にNiCO本人が直接戦うので少し休憩して一息つくと研究を再開した。

 

「では研究を続けましょう。次の方は…不知火舞さん?えー…不知火忍術のくのいちですか。なんだかかすみさんとあやねさんみたいな方ですね。まぁいいです、では次は彼女に協力してもらいましょう」

 

ゲートを機動させ異界から次の戦士を呼び出し続けるNiCOだが、実はこの時彼女が気づかない内にこの亜空間ゲートによって世界各地に空間異常が発生していた。

 

 

◇日本 某所森林地帯

 

そよ風が流れる美しい森に、突如旋風が吹き地面にクナイが刺さる!霧幻天神流所属の抜け忍かすみは今日も追っ手の同郷の忍の追撃から逃れていた。追っ手の頭は異父妹のあやねだ、彼女とは今まで利害の一致で何度か協力したりしてきたが、やはり抜け忍である自身の運命は変えられなかった。

 

「散開‼︎方位!!」

 

『ハッ!!』

 

あやねの指示により下忍達は散開しかすみの周りを取り囲みクナイを飛ばした。

 

「くっ!」

 

「甘い!やあっ!!」

 

下忍の攻撃を回避し飛び上がったかすみだが、先回りしたあやねに叩き落とされた!なんとか受け身を取り着地したが周りは既に下忍達に包囲され逃げ道は塞がれていた。

 

「ずいぶん梃子摺らせてくれたわね抜け忍、でも今日で最後よ」

 

「あやね…」

 

「ふん、気安くその名を呼ばないで」

 

膝をつくかすみの前に来ると腿の小太刀を抜いた。

 

「じゃあね、今までアンタには助けられたこともあったからそのお礼も込めて一撃で終わらせてあげる」

 

そう言い小太刀を構えるあやねにかすみは運命を受け入れ目を閉じたが、あやねは動かなかった。小太刀を構える腕は震え何故かそれ以上動けなかった。

 

「…あやね様?」

 

「どうなさいましたあやね様?早くとどめを」

 

「ッ!うるさいわね!わかってる!!(くっ!な、なんなのよこの感覚⁉︎やっと抜け忍を始末できる時が来たのに何故出来ないの⁉︎まるで殺ってしまったら一生後悔するみたいなこの感覚!)」

 

最早あやねにとってかすみは単なる抜け忍という存在では無くなっていた。今までの出来事だってかすみの協力があったから解決できたことがほとんどであり数日前の雷道騒動もかすみがいなかったら死んでいてもおかしくなかったのだ。しばらくの葛藤の後あやねは小太刀を下ろすと下を向いた。

 

「あやね?」

 

「…行きなさいよ、アンタのそんな顔見たらやる気も失せたわ!さっさと消えなさいよ!私の気が変わらないうちに!」

 

小太刀を握り締めるとそのまま後ろを向いた。あやねの決断に下忍達はざわついていたが、かすみは立ち上がるとあやねにお礼を言った。

 

「ありがとうあやね」

 

「ふん、勘違いしないで、別に見逃したわけじゃないから!次に何処かで見かけたら今度こそ必ず始末するわ!」

 

背を向けてかすみが立ち去るのを待つあやねにかすみは頷いたが、その時あやねの側に空間異常が発生した!空間に穴が開くとあやねはブラックホールの如く吸い込まれ始めた!

 

「な⁉︎なんなのこれ!?吸い込まれ…きゃあ!!」

 

「あやね!掴まって!!」

 

「かすみ⁉︎くっ!」

 

かすみが伸ばした手にあやねは咄嗟に掴まった!しかし穴はかすみごと吸い込もうとする!

 

「ッ!あやね!しっかり!」

 

何だこれは!?明らかに自然現象なんかでは無い!…ま、まさか!またDOATECの仕業なのか⁉︎そう警戒して踏ん張っていたが限界になってきた!

 

「くっ…も、もうダメ…!」

 

「「きゃあああああああ!!!!」」

 

かすみの助けも虚しく二人は空間の穴に吸い込まれ、穴は渦巻くと塞がった!

 

「あ、あやね様!」

 

『あやね様ーーー!!』

 

かすみと共に消えてしまったあやねを呼ぶ下忍の叫びが森林に響いた。

 

 

◇日本 隼の里

 

同時刻、超忍リュウ・ハヤブサは同じく忍で龍の巫女である紅葉と鍛錬をしていた。両者はそれぞれ刀と薙刀で激しく火花を散らしながら常人では捉えられない速度で動き回っていた。

 

「フッ、やるな紅葉!動きのキレが増しているな」

 

「ありがとうございますリュウ様。リュウ様こそ腕を上げていらっしゃいますね」

 

押し合っていた二人は再び姿を消し離れた場所に現れると紅葉は弓を装備し連続で数発放ち、リュウは装備を鎖鎌に変え鎖を振り回して矢を全て弾いた!その隙に紅葉は急接近し薙刀を振り下ろした!がしかしそこにいたのは残像!死角から振り下ろされた刀を振り向かずに受け止める紅葉!紅葉の実力に覆面の下で笑みを浮かべるリュウ。

 

「いいぞ紅葉、ではこれはどうだ?オン・バザラ・ウン…」

 

「受けて立ちます!オン・バザラ…」

 

呪文を唱えリュウの周りに怪しげな文字が浮かび始め気が高まっていく!紅葉も迎え打とうと同様の呪文を唱え始めたが先に準備が整ったリュウが術を発動した。

 

「火炎龍!!」

 

リュウの手から炎の塊が放たれ紅葉に向かった!紅葉もギリギリで放ち相殺させたが大爆発が起こった!

 

「紅葉!無事か?」

 

紅葉のすぐ近くで爆発したので安否を確認したが返事が無い…心配になったリュウは風を起こし煙を吹き飛ばしたが、そこに紅葉の姿は無かった。

 

「紅葉!何処だ紅葉!返事をしろ!」

 

慌てて紅葉を探すリュウだが、そのすぐ側には空間の歪みが僅かに残っていたがすぐに消えた。

 

 

◇ドイツ シュバルツバルト

 

「せいっ!!はあっ!!やあっ!!」

 

湖などがある美しい森林地帯に気合いの入った少女の声が響く。白い道着に胸に巻いた白い晒、額に付けた同じく白い鉢巻…空手家の少女ヒトミはかつて記憶を失ったハヤテ…アインと出会ったこの場所で必死に鍛錬に励んでいた。

 

「せやぁ!!!!…ハァ…ハァ…まだまだ!こんなので息が上がってたらハヤテに再会したら笑われちゃう!」

 

布を巻き付けた大木に拳を打ち込んでいたヒトミは数歩下がると足を開いて構え呼吸を整えると大木に向かって走り出した!

 

「ハアアアアア!!!!」

 

掛け声と共に強力な蹴りを大木に放った!

 

「押忍!!」

 

蹴りを放ったヒトミは拳を握って構えたが…次の瞬間大木は亀裂が入り大きな音を立てて倒れてしまった!

 

「あちゃ〜…またやっちゃったよ、このままだとこの森開けちゃうかな?」

 

そう言ってヒトミが見る先には今まで彼女が倒してきた切り株状態の大木が所々並んでいた。このようなことがしょっちゅうある為この森に生息する熊も彼女を恐れかなり大人しかった。※ちなみに彼女の拳は風圧だけで虎を卒倒させる程。

 

「さぁ〜てと、そろそろ帰らないと。もうすぐ教え子達が道場に来る時間だし」

 

父が経営していた道場を継ぎ師範代理のヒトミは、道着からタンクトップとジーンズに着替えお気に入りのピンクのカチューシャを付けると道場に帰り始めたが、その途中で空間が歪んでいる所を見つけた。

 

「えっ?何これ超常現象⁉︎スゴ〜イ!初めて見た〜!」

 

初めて見る現象に興味を唆られたヒトミは歪みに近づいた。バッグを下ろし歪みを見ていたヒトミは石を投げたりして反応を見ていたが次に木の枝で歪みを突っついてみた。すると突然歪みは穴に変化し木の枝ごとヒトミを吸い込んだ!

 

「…えっ?」

 

一瞬の内に悲鳴を上げる間も無くヒトミを吸い込んだ穴はすぐに閉じ、その場にはヒトミが持っていたバッグのみが残されていた。

 

 

◇中国 某所

 

中華街とある空き地。『ザ・ドラゴン』の異名を持つジークンドー使いの男性ジャン・リーと『天才太極拳』の異名を持つ太極拳使いの女性レイファンの二人は掛け声と共に拳をぶつけ合っていた。

 

「今回の大会、優勝おめでとう!貴方が優勝してくれて私も嬉しいわ、これでますます貴方を越えなくちゃね!はあ!!」

 

密かに憧れ異性として興味を持ち始めている彼の優勝を讃えた。

 

「フン、優勝などどうでもいい。それよりも…あの男」 

 

相変わらずそっけない返答にレイファンは呆れたが彼の言う男が気になった。

 

「あの男?誰のことよ?」

 

「お前には関係ない」

 

「何よ?勿体ぶらないで教えなさいよ、あっもしかして決勝で貴方に負けたのにもう一回挑んだあの男?確か名前は…えーと、ディエゴだったかしら?」

 

決勝戦を本来無い第二ラウンドに持ち込んだ男ディエゴを予想したがジャンの言う男とは、タトゥーの男…リグのことだったので首を横に振った。

 

「違うアイツじゃない、確かにあの男も大した根性だったが、俺が言ってるのはアイツじゃない」

 

「じゃあ誰よ?」

 

男の名前を言わないジャンにレイファンは再度聞いたが、ジャンは拳を構えた。

 

「知りたいか?なら…俺を倒してみせろ!」

 

「ふふん!面白いわ!ならついでにクンフーの成果を見せてあげるわ!」

 

男の名を聞き出すべく試合が始まった!鋭い張り手やハイキックを繰り出すレイファンに対し、それとは真逆のかなりの速度の拳やアッパーなどを繰り出すジャンにレイファンは徐々に押されていた。

 

「どうした!クンフーはその程度か!アタ!アタ!…アッタァァァ!!!」

 

挑発と共に連続裏拳ドラゴンキャノンを放ち腕をクロスして防いだレイファンは後方に滑った。

 

「痛たた…もう!相変わらず手加減を知らないわね!…!?」

 

「ホアッチャアアアアッ!!!!」

 

文句を言っていると彼の代名詞的な技ドラゴンキック(ガード不可)が放たれ、もろに受けたレイファンは大きく吹き飛んだ!

 

「フン、手加減など知るか!武闘家ならば甘い事を吐かすな!ほらどうした?もう終わ……ん?」

 

吹き飛び砂煙に巻かれたレイファンが出てくるのを待っていたジャンだったが違和感に気づいた。煙が収まりそこにいるはずのレイファンがいなかったのだ。

 

「レイファン!何処だ?レイファン!」

 

周りを見ても何処にもいなかった。流石の彼女でも何も言わずに帰るなどしないはずだ。

 

「あいつ、一体何処に…」

 

突然消えたレイファンの行方が気になったがジャン・リーは帰っていった。

 

 

◇日本 京都

 

街の所々に光る提灯、着飾った舞妓さん達が練り歩き多くの外国人観光客が賑わう美しい旧市街。その河原の側に座る一人の少女、風に揺れる美しい長い黒髪にまさに大和撫子と言える容姿が特徴の女子高生こころは静かに川の流れを見つめていた。

 

『私達の父は、フェイム・ダグラスよ』

 

「ハァ…」

 

以前会いエレナから教えられた真実、一度は聞けてスッキリしたが再び悩み始めていた。母美夜子に聞いた方が早いがエレナは会うべきでは無いと言っていた。

 

「ハァ…うち、どないしたらえんやろ」

 

実は今日は中々帰って来ない母と買い物に来ていたのだ、なのでこれは聞くチャンスでもある。

 

「やっぱり、お母さんに聞くのが一番ええか」

 

エレナには後で事情を説明することにし美夜子に真実を聞くことに決めたこころ。

 

「こころー!そろそろ行こか?」

 

そこへ美夜子が手を振って呼びに来たのでこころは立ち上がり向かおうとしたが、そこで…こころの姿は消えた。

 

「…えっ?…えっ?こ、こころ?こころぉ!!」

 

美夜子から見ると娘が突然川に吸い込まれたように見えた!買い物袋を落とし娘が吸い込まれた川に向かって叫ぶ美夜子の声が京の街に響いた。

 

 

◇アメリカ ニューヨーク

 

路地裏近くにあるジム、そこでアルバイトをしつつジムに通う若き総合格闘技チャンプの女性ミラは終わり時間が近いジムの前を箒で掃除していた。同じく室内は憧れのレスラーバースの娘ティナと路地裏ストリートファイターとして最近知り合った男性ディエゴに手伝ってもらっていた。

 

「フゥ…よし!掃除終わり!ティナさーん!ディエゴさーん!そっちはどうですか?」

 

「うん!こっちも片付いたわ!」

 

「おう!俺の方も終わったぜ?」

 

各自決めた掃除場所が片付きミラも塵取りで取ったゴミを捨てた。

 

「ねぇミラ?この後ご飯食べに行かない?もちろん私の奢りでね♪」

 

「えっ?いいんですか?ありがとうございますティナさん!ディエゴさんも行きますよね?」

 

「俺もいいのか?ちょうど腹減ってたんだ!」

 

「…アンタは割り勘よディエゴ」

 

「えぇ⁉︎そりゃないぜティナさんよ〜‼︎」

 

笑いながらこの後の予定を決め、あと少しになった各仕事を終わらせて急いでティナとディエゴはミラが待っているジムの玄関前に来たが、そこにはミラの姿は無かった、それどころかミラが使っていた箒と塵取りも片付けられておらずその場に落ちていた、まるで…ミラだけ消えてしまったように。

 

「ミラ‼︎何処なの?ミラァ!!」

 

「ミラ!何処行ったミラ!おい?」

 

ミラを探す二人の声が路地裏に響いた。

 




飛ばした人数が少し多かったかなと思いましたけど、たぶんまだ増えると思います。
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