俺の特撮のテンプレが仕事をしない   作:バケモンメガネ

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詰み

 

完全にボロボロになった道路に一人の学生―――俺は一人佇んでいた。

身体はどこもかしこも傷だらけ、もう手足の感覚が無くなりかけている。

「お、終わったのか…?」

「ハイ…敵から出ている”命力”は残りわずかです…」

俺の遥か後方で倒れている、近未来的な容姿の少女が目を覚まし、分析してくれている。

「あ、後はそのベルトのボタンを押して奴らを…」

「そう….だったな。」

突然ではあるが、俺――河内尚造(こうち しょうぞう)は、

 

 

 

ついさっき、仮〇ライダー的な奴になった。

 

 

 

 

んでもって、ベルトを貰った瞬間、敵が襲撃。

ベルトを俺に渡してくれた謎の少女は速攻で敵に眠らされ、俺はベルトの使い道もわからないまま戦闘開始。

その後なんやかんや頑張って変身、なんやかんや頑張って闘って今に至る。

いやあホントに、我ながら滅茶苦茶がんばった。

正直もう色々限界なので倒れてしまいたいところだが、そうもいかない。さっきまで闘っていた“アイツら”がまた立ち上がってくるかもしれないからだ。

それを阻止するため、俺のつけるベルトには敵さんを吸収(?)してより強くなれる力があるらしい。そこは敵に襲われる前に彼女から聞いていた。なので俺は倒れるならそれをしてから倒れる必要がある。

そう、今まさに俺の周りで倒れている“コイツら”を吸収してから….。

 

なんと敵さん方、多数で来やがった。

まあ理にはかなってるけどさあ…、普通特撮モノの初回の敵は一体じゃん!

そいつに初見殺しのギミックとかでライダーが勝つのが定石じゃない?

いきなりリンチ仕掛けてくるか、普通!?

 

「グ、オオオおお….ば、馬鹿な…我々がやられるなど…」

「そ、そんあ….う、噓だ…そんなこと…あってはならない…有り得ない…!」

「ね、ねえ…こ、これってまずい状況じゃなくって…?」

「ハハ…そう、だね…詰んだ…ね…」

「オデ、シッテル。コレ、ゼッタイゼツメイ。」

 

今、俺の周りでヤ〇チャみたいに倒れている五人、いや、五匹?五体?はどうみても人には見えない。

どうみてもパワーに全振りしてそうな、言葉カタコトで、骨かぶってるムキムキのやつ。

どうみてもスピード型戦闘狂みたいな、長い爪を持つフード野郎。

どうみても毒使いなサソリっぽいお姉さん。ちなみにこいつが少女を眠らせた。

どうみても刀の扱いがレベチな剣豪っぽい狼男。

そして、そいつらを従えてそうなどうみても黒幕みたいな見た目の禍々しい見た目

の黒い鎧のようなやつ。

ぶっちゃけ、闘ってる最中、鎧が一番やばかった。

こいつの持ってる黒い大剣の間合いに入れずあたふたしてたら残りの四人が攻めてくるのだ。はっきり言って序盤に出していいチームワークじゃない。

「まあでも何はともあれ俺の勝ちだ。悪いが吸収させてもらうぞ。」

 

「「「「「……ッつ!!!!!」」」」」

 

[mode change!! “Absorrrrb”!!!!!]

ベルト横のハンドルを切り替えると中央のリングが光り、奴らは光の粒子となってベルトの中に吸収された。

「…っフウ、これでようやく終わったのか、、、、」

あの少女の説明を聞いた感じここまでしてようやく闘いが終わったことになるのだろう。

テレビならこれで1話が終わったことになるのだろう。

物語の序盤も序盤である。

 

 

……そう、これは序盤なんだ、序盤なんだよ!!!!!!!!!

この先の敵はもっと強くなるに決まってる。さっきの奴らは鎧以外の四体のチームワークを必死の思いで乱してようやく辛勝だ。もし敵が五人組を組んで襲い掛かってくるタイプの組織なのであれば、コレが敵の組織の中で最も弱いということになる。だって序盤だから。つまりこの先の敵はあの五体よりも格上なのは明白である。

ああ、やばいやばいやばいやばい、どうしよう、どうしよう、死にたくない、死にたくない!!

―俺の思考は一瞬で、過去最高にネガティブな方向へと向かったー

そして、、、、、、

 

 

 

俺は残っていたライダーの力を最大限に使って、その場から、ライダーの責任から、ガチダッシュで逃げた。

 

 

…なんか後ろのほうで少女が関西弁でブチぎれていた気がするけど、気のせいだよな☆

 

 

 

 

尚造がガチダッシュしている頃……

ベルトの中に広がる空間に、先程彼に吸収された、五体の“魔紋”と呼ばれる存在が集結していた。

彼ら魔紋の目標は人類にとって代わりこの世界の中心になること。そのために、彼ら魔紋たちは“皇帝”とその従者“4魔王”を頂点に据え、“魔の理”なる組織を結成。

今、奴らの計画が始まろうとしていた、

 

の、だ、が。

 

4魔王が一人、魔刀のグルム。

同じく魔毒のミリア、魔爪のギー、魔拳のゴズ。

そして、“皇帝”魔鎧・アブソリュート

 

組織の絶対的な力の象徴たる、魔紋を地球の最上位種へと押し上げる基盤である彼らは、

 

序盤でライダーを潰すべく、ショウゾウに五対一を仕掛けた末、敗北してしまったのであった。

 

つまり、

 

組織は負け確定になったのだった。

~F I N~

「「「「「....やっべえええええええええええええええええ!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 




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