異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~ 作:M6A1(晴嵐)
他の方の日本国召喚を読んでると、皆さんパーパルディアに1番容赦していない様な気が…
まぁ1番の蛮族国家だからしょうがないか(((uдu*)ゥンゥン
では本編をどうぞ。
―護衛艦 はつづき
「フェン王国所属と思われる艦隊13隻、全艦撃沈されました。敵艦隊は健在」
「間に合わなかったか…」
はつづき艦長 山下の顔が若干曇る。
距離的にかなり厳しかったため、最初から予想していたが…
「敵艦隊の動きは?」
「未だこちらへ接近中。接敵までおよそ1時間です」
「やはり引き返さないか」
と、副長の原田が話しかけてくる。
「それにしても艦長、迎撃しろ、但し撃沈するなってどうします?」
「上も難しい事言ってくれるよ…パーパルディア皇国の艦艇は戦列艦だよな?」
「はい」
「ならばマストを撃ち抜けばいいな。撃沈せずに航行不能に出来る」
「確かにそうですが…かなりの精密射撃を求められますよ」
「ピンポイント射撃が出来ないほどこの艦の練度は低いか?」
「…そう言われたらやるしかないですね」
原田が笑みを浮かべる。
「総員戦闘配置!主砲、FCSは最終確認を行え!」
はつづきはフェン王国にいる外務省職員と海保を守るため、パーパルディア皇国の艦隊を迎え撃つ準備を進めるのだった。
およそ1時間後―
「敵艦隊距離50、間もなく目視可能距離です」
レーダーからの報告を受け山下は双眼鏡を除く。
すると水平線の向こうから立派なマストをのっけた木造艦が姿を現した。
「あれがパーパルディア皇国の艦隊か…」
「流石列強というだけあって、フェン王国の船より大きいですね」
原田も双眼鏡を覗きながらそう言う。
「パーパルディアの艦隊の射程は2kmだよな?」
「はい、諜報部によると黒色火薬クラスの爆発力があるそうです」
「数世紀前の大砲とはいえ、1発も貰うわけにはいかないな」
「ですね」
―パーパルディア皇国懲罰艦隊
「艦影と思われるもの発見!こちらへ接近してきます!」
「!?大きいな…フェン王国ではなさそうだが…」
小山ほどの大きさの物体が海上を動いている。
恐らく船だろうが、あまりにも規格外の大きさだ。
「総員戦闘配置!」
城の様に大きい灰色の船は急速に接近してきた。
「は、速い!まさか我が方の船速を凌駕しているのか!?」
正体不明の巨大船は我が艦隊に並走しながら近づいてくる。
相手の数はたった1隻。
「提督どうしますか?」
第3外務局局長 カイオス様の命は、各国武官の前でフェン王国に懲罰攻撃を行い、文明圏外の蛮族に恐怖を植え付けることである。
妨害の可能性となるものは、全て排除するように命ぜられている。
灰色の巨大船はパーパルディア皇国の同盟国で無いことは確実であり、砲を持っていることから民間船でないことも明白だ。
敵と思われる船は1隻のみであり、いかに巨大であっても22隻の戦列艦、それも列強の艦隊の前では、こちらが優勢だろう。
相手の砲は、こちらの砲より巨大の様だがたった1門、こちらは最低でも30門級戦列艦であり、大半が50門級、最大だと80門級である。
しかも砲を持っているということは、フェン王国と同様に、文明圏の技術支援を受けている可能性がある。
だが、基本文明圏の魔導砲は飛翔距離が1km程で砲弾は炸裂しない、逆に列強各国の魔導砲は2kmと倍の距離を飛翔し炸裂するため、威力も射程も我が方が上だ。
技術支援を受けた側がオリジナルを超すこと等出来ない。
そのはずだが…あれ程までに異常に大きい砲を持つ国をポクトアールは知らなかった。
しかしフェン王国方面から来たことは間違いなく、列強パーパルディア皇国の意思を示すため、ポクトアールは攻撃を決意した。
敵と思われる巨大船は並走しながら距離を1.5kmまで詰めてきた。
巨大砲は前を向いている。
「射程圏内に入ってきたな。アホウめ…魔導砲撃て――っ!」
パッと煙が艦隊を包み込んだ直後、ドドドーンと発砲音が鳴り響く。
フェン王国王宮直轄水軍を、赤子の手をひねる様にあっさりと葬ったその力を、はつづきに向かって行使した。
―護衛艦 はつづき
「敵艦発砲!…全弾外れます」
一瞬艦橋が緊張したが、当たらないならどうという事はない。
はつづきの周りに水柱が立つ。
「よし、攻撃を受けたため艦隊を敵と認識する。敵艦隊との距離を3km以上とれ」
「了解」
はつづきは全速で艦隊と距離をとった。
―パーパルディア皇国懲罰艦隊
「敵船加速、魔導砲の射程外に離脱します」
「くっ、速い!なんて性能だ!」
ポクトアールは、彼の常識を超えた速さと大きさの船を見て驚愕の声を上げる。
我が艦より大きいのに凄まじい加速性能、信じられない速さで敵艦は離れていく。
1回目の斉射は全て外れてしまい、次の斉射のため次弾装填の間に敵は射程圏外へ離脱されてしまった。
攻撃態勢のまま敵船に針路を向けるが、全く追いつけない。
「敵船に追いつけません。更に距離が開きます。現在距離3.5kmです」
敵は3.5km離れて並走を始めた。
―護衛艦 はつづき
「攻撃を受けたため規定に基づき、反撃を行う!サーチライトにて最終通告を送れ」
「相手に意味が伝わりますかね?」
「信号を送った、という証拠があれば問題ない」
山下はフッと不敵な笑みを浮かべた。
―パーパルディア皇国懲罰艦隊
敵船上で何かがピカピカ光りだす。
「敵の監視を厳とし、針路をフェン王国首都アマノキ方面へ!どうせ1隻では何も出来ん」
ポクトアールはそう指示を出す。
巨大船に追いつけない為、1隻張り付いてくるのはイライラするが無視することに決める。
まだ巨大船は何かをピカピカ光らせている。
すると、急に敵船の艦前方に設置された巨大砲が動き始める。
「ん?」
ドン!
「敵船発砲!」
艦隊前方の海上に敵の弾が着弾し、大きく水柱が上がる。
「何という威力!この距離で届くというのか!?」
提督、艦長、参謀などの幹部や一般水兵全員がこの光景を見て衝撃を受ける。
このままでは自分たちよりも速い船に、一方的にロングレンジ攻撃を受けてしまう。
だが、第3外務局局長 カイオスの命は絶対だ。
列強が戦わずして作戦を中止するということは、皇国の尊厳を傷つける事と同意であり、国家反逆罪に問われかねない。
敵前逃亡は一族郎党皆殺しであり、職務を放棄するわけにはいかない。
まだこちらには22隻いる。
ポクトアールは再び艦隊を敵艦へ向けるのだった。
―護衛艦 はつづき
「威嚇砲撃は敵艦隊の前方に着弾しました」
「敵さんの様子はどうだ?」
「針路を再度こちらに変えましたね」
「引き返さないか…構わん、マストを撃ちぬけ」
「了解、目標最寄りの艦艇のマストへ…砲撃準備完了」
「攻撃はじめ!」
はつづきはパーパルディアの艦隊へ攻撃を開始した。
―パーパルディア皇国懲罰艦隊
ドン!
敵の巨大砲が炸裂した次の瞬間…艦隊最前列を航行していた戦列艦 パオスの主要マストが吹き飛ぶ。
マストはガラガラと音を立てながら、他のマストを巻き込みながら倒れる。
「戦列艦パオス、マストが折れ航行不能!」
「敵艦発砲後にマストが折れただと!?…まさか!?」
航行不能となったパオスの隣を通り過ぎ、戦列艦 ガリアスが向かっていく。
ドン!
再度音が響き渡った後、ガリアスのマストが折れて倒れる。
「そ、そんな馬鹿な!」
大砲はそんなに当たらないからこそ80門級や100門級など多くの砲を積んでいるのだ。
海には波があり、自分も相手も揺れている。
そんな状態では遠くからでは狙って当てられない。
僅か1度の差で、着弾地点が大きくずれる。
それなのに、相手は揺れるマストを狙って撃ってくる上に、信じられないほど装填が早い。
当たり前の常識をあっさりと破ってくる。
たった1隻に列強パーパルディア皇国の監査軍が手も足も出ない。
艦隊の半数のマストを破壊した後、敵は再度遠ざかっていった。
「我が方を沈める気はないということか…撤収だ!味方を曳航し引き上げる。今作戦は…失敗だ」
ポクトアールはそう決断した。
漂流する味方を放置するわけにはいかず、このまま追撃したら我が方全てが航行不能となるのは目に見えている。
竜母があれば…ワイバーンロードの上空支援があれば、違った形になったかもしれない。
今回の報告書…誰も信じないだろうな、そう思いながら撤収命令を出すのだった。
―護衛艦 はつづき
「半数のマストを破壊しました」
「では一時攻撃やめ、離脱する。撤収するなら構わんが、追撃してくるなら今度は容赦しなくていいぞ」
「敵艦隊速度落ちます…どうやら航行不能になった艦艇を曳航するようです」
「ということは、撤収するのか…ここに作戦の終了を宣言する。護衛隊群へ連絡し合流するぞ」
「了解しました」
ここに日本(&財団)とパーパルディアの初の艦隊戦は、日本(&財団)の圧倒的勝利に終わった。
パーパルディアの艦隊では、重傷者が出たものの死者は出ておらず、この世界の歴史で唯一、死者を出さずに勝敗を決した海戦となった。
現在潜水艦の名前を募集中です。
詳しくは活動報告をご覧ください。
今後のパーパルディアは?
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原作通りに敗北
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更に大敗北を喫す
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