異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~ 作:M6A1(晴嵐)
魔王編も間もなく終了、再来週からグ帝編に入る予定です。
それでは本編をどうぞ。
―ミナイサ地区
「この2つ先の角を曲がれば噴水広場です。そこに市民らが集められているようです」
百田達と行動しているモアが説明する。
「市民が近くにいる以上、爆発物は使えませんね」
「ゴブリン、オーガは20式小銃でも大丈夫だろうが問題はレッドオーガとブルーオーガだな。かなり硬いらしいから、もしかしたら小銃が効かない可能性がある」
「12.7mm重機関銃M2で撃ちますか?」
「いや、市民から離れた場所まで誘導、万が一でもないように110mm対戦車弾で葬る」
「もしそれでも耐えられたら?」
「そんな時は…10式の主砲でもお届けするか」
(彼ら本当に伝説のレッドオーガとブルーオーガを倒す気なのか…)
ミナイサ地区奪還の最大の障壁はこの2体である。
騎士が何十人でかかっても返り討ちにあってしまう程、強力な魔物を本当に倒せるのだろうか…
(いや、あのマラストラスを一瞬で葬り去った彼らの事だ。何か勝算があるに違いない)
そう思案するモアであった。
―伊吹視点
「大きい魔力が2つほどありますね。これがレッドオーガ、ブルーオーガでしょうか」
「数値は…35強。マラストラスより若干高いですね」
「話によると魔法を使ってこないらしいから、肉体強化と自己回復に使用してるのでしょう」
「ということは、数値より厄介そうですな」
装甲車の中で伊吹達4人は、魔力探知レーダーと連動しているパソコン画面を見ながら話していた。
「どの辺りにいるか分かりますか?」
助手席から松永が話しかけてくる。
「そうですね…すまん、杉田分かるか?私は地図読むの苦手で」
「知ってます。ええと、噴水広場に1体、もう1体は外周を回ってますね」
「ありがとうございます」
情報を聞いた松永は無線で連絡を取り始めた。
―噴水広場付近
「ポイントに到着しました。目標を目視で確認。あれがレッドオーガで間違いありませんか?」
「はい、あいつがレッドオーガで間違いありません」
隊員の質問にモアが断言する。
「でかいな…まさに鬼だ。…ん?」
百田達が見ている中、オーガが1体、建物から女性を引きずり出してきた。
その様子を見るや否やガイとモアは血相を変えて立ち上がり、広場へ突撃していった。
「ガイさん!?モアさん!?急げ、2人を援護しろ!」
―伊吹視点
「そこら辺の雑魚は20式小銃で処理出来てますが、問題は…」
そう言って向けた視線の先には、一回り大きなオーガが1体。
「あれがレッドオーガか。あの巨体にしては俊敏だ。防御力も並大抵ではないらしいが…」
「上手いこと誘導出来てますね。あの先には重機関銃、更に対戦車弾。流石に大丈夫でしょう」
「小銃で傷がついても即座に修復している。凄まじいな…」
「重機関銃の攻撃でも致命的とは言えないのか。足止めぐらいにはなるようだ」
そんな話しをしている間に、対戦車弾が着弾しレッドオーガは爆散した。
「戦車ほどの防御力はないようだ。ミサイルランチャーで充分そうだ」
「普通の生き物は耐えないんですが…」
ミサイルランチャーで充分だと頷いている伊吹に、杉田が答える。
「百田さんから連絡です。市民は全員救出完了。全員が乗り込んだら一時離脱するとのことです」
「分かりました。撤収作業を開始します」
松永から報告を受けた伊吹はそう言うと、パソコンの操作を始めた。
「ドローンは回収出来そうか?」
「はい、もちろん。それにしてもいいデータが取れましたね」
「あんな緻密に魔法を使えるなんて…魔素の流れも分かりましたから、今後の研究に大いに役に立つでしょう」
「そうだな。…うん?これは…松永さん!」
ふとパソコンを見ていた伊吹が慌てた声を上げる。
「前方1.5km先、針路上にブルーオーガと取り巻きの反応が!」
「何ですって!?」
伊吹からの報告に驚く松永、直ぐに無線を入れた。
「百田さん、針路上にブルーオーガがいるそうです!」
―百田視点
無事に市民は救出し、レッドオーガを撃滅、ひと段落したところに無線が入った。
「百田さん、針路上にブルーオーガがいるそうです!」
「このタイミングで!?」
無線を聞いた隊員が驚嘆する。
百田は直ぐに判断すると、無線を入れた。
「10式戦車は隊列を先行。ブルーオーガらを撃破せよ」
―伊吹視点
「どんな感じです?」
「レッドオーガと大差ないですね。毛色が違うぐらいです」
「対戦車弾に耐えられないなら、10式戦車じゃオーバーキルでしょう」
話しをしている間に装甲車と10式の機関銃により取り巻きは瞬殺、ブルーオーガは主砲で跡形もなく吹き飛んだ。
―トルメス城
「無事に市民を届けられました。あなた方のお蔭です。ありがとうございました」
トルメスに到着し市民を安全な場所に連れて行った後、百田が伊吹達に頭を下げた。
「いえ、無事に市民を救出することが出来て良かったです。今後はどうされます?」
「明日、ミナイサ地区にいる魔物を全て掃討します。未だ魔王の位置は正確に掴めていませんが…」
「あ、そのことについてなんですが、魔力探知レーダーを用いた結果、ミナイサ地区から北に数km離れた山に凄まじい魔力を探知しました。おそらく魔王はそこにいるものと思われます」
「そうですか!ではそちらについても対策と計画を立てる必要がありますね…」
伊吹からの情報に百田は思案する。
「今後の作戦には随伴されますか?」
「ミナイサ地区掃討は大丈夫です。魔王の時は行こうかと」
「分かりました。計画が決まりましたらお伝えします」
敬礼をすると、百田は会議室に向かっていった。
「あまり動いていないのにやけに疲れた気がします…」
「お前はあんまり戦場に行かないからな」
「だって危ないじゃないですか。現実改変とかだったら気づかずに瞬殺ですよ」
「死んだのに気づかないならいいじゃないか。苦しみながら死ぬのとどっちが良い?」
(GOCも大変なんだな。まぁそうか、我々みたいに研究室で時間を掛けて研究出来ないんだから)
横田と落合の会話を聞いてそう考える伊吹、一方の杉田は欠伸をしていた。
「自分も疲れちゃいました。休みたいですね」
「魔王戦もあるしな。では解散しますか」
「そうですね。ではまた明日」
「やっと休める…」
伊吹の提案で本日は解散、割り振られている部屋に戻り休む4人だった。
―同時刻 松永視点
「魔王は現れなかったか。大事な幹部が死ねば出てくると思ったんだが」
「相手も慎重なんですかね。折角迎撃の準備していたのに」
「まぁいいさ、明日明後日にはこちらから会いに行くからな。その前に攻めてくるなら歓迎しやすくてありがたい。お出迎えに失敗しないよう、レーダーにだけは気を付けておけよ」
「サー、イエッサー!」
―深夜 ミナイサ地区 北の山
「マラストラスに続き、レッドオーガとブルーオーガがやられるとは…人間も成長したようだな。だが、この程度で引き下がるわけにはいかん。我が直々に潰してやろう」
重い腰を上げ動き始める魔王、迎撃準備万端のGOC、戦いの火蓋が切られる時は近い。
私事ですが、本日推しが卒業します。
彼女は私にとって大事な方でした。
寂しくなりますが、彼女の未来が明るいものであることを願っております。
作品に関係の無いことを書くのはどうかと思いますが、我儘を許してください。
失礼いたしました。
今後のパーパルディアは?
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原作通りに敗北
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更に大敗北を喫す
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