異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~   作:M6A1(晴嵐)

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M6A1 晴嵐です。

3月に入りまして、もうすぐ春を迎えます。
卒業を迎える方、おめでとうございます。
あと1ヶ月悔いのないようにお過ごしください。

今回のタイトル見たことある方も多いでしょう。
はい、原作リスペクトです(笑)

それでは本編をどうぞ。

追記)第零式魔導艦隊の展開位置を西方200kmから500kmへ変更しました。


開催!世界会議!!

―神聖ミリシアル帝国 港町カルトアルパス

広大な湾岸施設を持つ港町カルトアルパス、先進11ヵ国会議には各国が大使を護衛するため艦隊を派遣するため、全てが収容できるようカルトアルパスで開催される。

港湾管理者の元には、続々と到着する各国の情報が集まってくる。

 

「第1文明圏トルキア王国、到着しました。戦列艦7、使節戦1、計8隻」

「同じく第1文明圏アガルタ法国、到着。魔法船団6、民間船2、計8隻」

「了解、第1文明圏エリアへ誘導せよ」

 

港湾管理責任者 ブロンズは、この先進11ヵ国会議が好きだった。

各国が使者を護衛するという名目で最新鋭の艦隊を送ってくる。

そのため軍事が好きな彼にとって、このイベントは仕事でありながら、お祭りのような気分になるのだ。

 

「ここに第零式魔導艦隊がいれば、各国の軍も貧相に見えるだろうな」

 

カルトアルパス近くの海軍基地を母港にしている第零式魔導艦隊は、先進11ヵ国会議が行われる時は、諸事情から本国の西にある群島へ訓練に行くのが恒例となっている。

 

「ブロンズ所長、いつもにまして楽しそうですね」

「ああ、何せ今回はレイフォルをあっさりと落とした新興軍事国家グラ・バルカス帝国と、パーパルディア皇国を74ヶ国に分裂させた日本国が参加するんだからな。どんな艦隊を送ってくるのか…」

 

と、水平線に城の様に大きい船が浮かんでいるのが見えた。

港湾の監視員たちも気づいたようで騒ぎ始めた。

 

「おい、なんだあの船は!」

「我が国の魔導戦艦と同じ、いやそれよりもでかいぞ!」

 

その船は近づくにつれ更に大きくなり、やがて神聖ミリシアル帝国(我が国)の魔導戦艦を見慣れた彼でさえ、絶句してしまう。

その姿は見とれてしまうほど美しく、力強い。

 

「グラ・バルカス帝国到着、戦艦1隻のみ」

 

グラ・バルカス帝国の誇る見たもの全員が感嘆する、全世界最大最強の戦艦、グレードアトラスター。

全長263.4m、全幅38.9、満載排水量72800t、出力150000馬力。

カルトアルパスにいた者たちは、その雄々しい姿に圧倒される。

 

「なんてでかい砲を積んでいるんだ!我が国の砲よりも大きいのでは!?」

 

45口径46cm3連装砲3基計9門、世界最大の砲は誇らしげに水平線を向く。

グラ・バルカス帝国超ド級戦艦グレードアトラスターは、神聖ミリシアル帝国港町カルトアルパスに入港した。

グレードアトラスターはあまりにも大きく、近くに見える第1文明圏のトルキア王国の戦列艦、アガルタ法国の魔法船団がおもちゃに見える。

 

「…長、ブロンズ所長!」

 

グレードアトラスターの威容に啞然として見つめていたブロンズは、部下からの問いかけで我に返った。

 

「なんだ?」

「日本国が到着しました。巡洋艦1、民間船1、計2隻です」

 

ブロンズは双眼鏡で海を見る。

水平線に軍艦にしてはやけに派手な白く塗られた艦が見え、その後ろには大型客船が見える。

 

「日本国の軍艦は変わった形をしているな」

 

ブロンズの興味はグレードアトラスターに完全に向いており、日本に対しては一瞥しただけだった。

 

 

―生活艦 いみず(LL-8118)

「まさかほとんどの国が艦隊を引き連れているのか…砲艦外交じゃないか」

 

いみずのデッキから、カルトアルパスの光景を見た外交官の近藤はそう呟いた。

政府の各国を刺激しないよう、『護衛隊を派遣しない』とした意思決定が裏目に出ないか不安になる。

 

余談だが、生活艦を派遣するに当たり浅かった水深は、ムー国の助力もあり特例として、戦艦が停泊できるように作られた第2文明圏エリアへ停泊できるようになっていた。

 

「パーパルディアの時みたく、なめられないと良いのだが…」

 

 

―カルトアルパス 南方250km 海上 びせい(調査艦びせい型 GG-8101)

「艦長、LL-8118 いみずより定時連絡。カルトアルパスに入港したようです」

「そうか。無事入港出来て良かった」

「この世界の海賊船ぐらいなら、巡視艇 しきしまでも余裕でしょうけどね」

「そういえば例の艦隊は?」

「西方250kmの群島に接近中です」

「警戒を厳とせよ。邦人を守る必要があるからな」

 

 

―神聖ミリシアル帝国 西方500km 水深600m みたか(調査艦うすだ型 GG-8110)

「直上の艦隊、間もなくミリシアルの艦隊と接敵します」

「了解。副長、どちらが勝つと思う?」

「そうですね…ミリシアルの砲撃を見たことないので分かりませんが、グラ・バルカスは356mm、ミリシアルは381mm、口径で見ればミリシアルの方が有利かと。ですがグラ・バルカスには魚雷があります。無誘導ののろまなものですが、その威力は決して侮れないですね」

「魚雷の概念がないこの世界の艦艇には対水雷バルジなんてないからな。一発でも被雷すればただでは済まないだろう」

「報告!グラ・バルカス艦隊が砲撃を開始!また駆逐艦が前進、雷撃を開始しました!」

「始まったか」

 

艦内の空気が緊張に包まれる。

 

「第2次世界大戦ごろの砲撃戦…見てみたいですね。迫力あるでしょうし」

「後で衛星映像でも確認しておけ。機密指定されないだろうし」

 

そんな呑気な会話をしている頭上では、砲弾が飛び交い水柱と黒煙が上がっている。

 

「報告します。グラ・バルカスの高速戦艦、オリオン級戦艦1隻撃沈。グラ・バルカス艦隊撤退します」

「金剛型戦艦ぐらいなら撃沈出来ると」

「ミリシアルの方は戦艦1が大破。推力が落ちてますね」

「ミリシアルの魔導戦艦は装甲が薄いのか?356mm砲で航行に支障が出るほど損傷するとは」

 

艦長が首をかしげる。

 

「グラ・バルカスの魚雷は?」

「現在のままであれば2分後に命中します」

「魔導戦艦は魔素を用いた装甲強化が可能らしいが果たしてどのくらい効果があるんだろうな」

「本部の想定だと、装甲強化時は30.5cm、未強化時は20.3cmほどまで耐えられると」

「金剛型にばっこり抜かれるやないか」

 

想像以上の脆さに思わず副長が突っ込む。

 

「というか重巡砲ですら怪しいですよ。妙高型重巡洋艦でも未強化なら余裕です」

「ぺらすぎる…一体どういう思想なんだ」

「艦長、間もなく魚雷到達します」

 

その声に艦長たちは前方のモニターに視線を向ける。

指揮所のモニター内でミリシアル艦隊と魚雷の光点が交わる。

 

「戦艦1隻撃沈!」

「やはり耐えられないか…」

「自分たちと同等かそれ以上の相手と戦ったことないからか、ダメコンもまともに出来ていませんね」

「調査艦 みたかより連絡。ミリシアル艦隊へグラ・バルカスの航空機接近、数200」

「200!空母何隻投入したんだ?」

「うーん、およそ6隻ほどかと」

「派遣した艦隊は前時代なのに、航空戦力は本気じゃないか」

「どうします?」

「残念ながら彼らじゃ防ぎきれんだろう。機関始動!引き続き撤退した艦隊を追い、グラ・バルカスの情報を収集する」

 

みたかは誰にも悟られることなく、グラ・バルカス帝国艦隊を追い始めた。

1時間後、グラ・バルカスの航空攻撃により世界最強と謳われていた第零式魔導艦隊は全滅した。

 

 

―サイト-8100

「…以上が中央歴1642年4月23日に発生したマグドラ沖海戦の結果です」

「概ね予想通りか。さすがに全滅とは思わなかったが」

「近くに待機させていた救難艦に要請しましたが、果たして何名助かるか…」

「失礼します、管理官大変です!」

 

総合管制室長 田島が飛び込んできた。

 

「グラ・バルカス帝国が先進11ヵ国会議で全世界に宣戦布告しました!それに伴い空母機動部隊とグレードアトラスターを旗艦とした艦隊がカルトアルパスへ向けて出撃しました!」

「想定より展開が早いな」

「ミリシアルの戦力を見て脅威にならないと判断したんでしょう」

「面倒なことになった…びせいは?」

「作戦海域に展開しています」

「しょうがない。オペレーション:オミクロンを発動せよ」




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