異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~ 作:M6A1(晴嵐)
こんなに財団感が無くていいのだろうか?と思いながら書いてます。
今回から新藤はトップ呼びから、最高管理官呼びになります。理由は出来るだけ元に寄せたいからです。
詳しくは後書きで。(この話公開と同時に前話「転移」もトップから最高管理官に変更しました)
では本編をどうぞ。
「SCP-871 景気のいいケーキ」は`Seibai`作、「SCP-871」に基づきます。
http://scp-wiki.wikidot.com/scp-871
訳者不明;JP版 http://scp-jp.wikidot.com/scp-871
ライセンス:CC BY-SA 3.0
前回
突如、衛星との通信が途絶し混乱状態へ陥った。
そこに総理から臨時閣議を行うため首相官邸へ来てほしいとの連絡が入る。
SCP財団日本支部最高管理官新藤は、臨時閣議へ出席するため首相官邸へ向かった。
首相官邸に到着してすぐ、会議室へ通される。
「おや、日本支部の新藤最高管理官ではありませんか」
「光山防衛大臣、お久しぶりです」
「あなた方のおかげで武器の開発も順調ですよ。地対艦誘導弾もアップデートが進んでいます」
「それは良かったです」
そんな話をしている間に全員揃ったようだ。
官房長官が閣議を進行する。
「それでは現時点で分かっている情報を共有、並びに今後どうするのか指針を決めようと思います」
―閣議をそのまま書くと長ったらしいため、内容を下にまとめる
・国外と有線、無線の両方で連絡が取れない
・衛星との通信が途絶してしまい、これによりGPS等が使用不能になったこと
・GPSの使用不能、海外のネットワークに接続できず、すでに国内で混乱が発生していること
・国外と連絡がとれないため、連絡が復旧するまでは食料やガソリン等の燃料を調整しなければならない
「ううむ、GPSも問題だが、やはり食料等が厳しいな…」
「外国との連絡が出来ないため、通信が回復するまでは輸入が滞ると思われます。すぐに回復すれば良いですが、仮に数か月通信システムが復旧しなければ日本は立ち行かなくなってしまいます」
(ここにあのケーキ *1があれば食料には困らないのにな…こういう時は欲しくなる)
そんな事を新藤が考えていると、財務大臣が新藤に質問を投げた。
「新藤君、この異常事態はSCPのせいではないのかね?それに財団ならば、SCPでなくてもこの事態にも対処できるのでは?」
その質問が気になっていたのであろう、一部の大臣が頷く。
「財務大臣、確かにSCPの可能性はあります。それは否定できません。ですが、この様な大規模な通信障害を起こすSCPは現在確認していません。何が起こったのか状況を把握できれば原因、それこそSCPであればその異常性を特定出来るかもしれません。そしたら対策を練る事も出来ます。原因が分からなければ財団では流石に対処出来ません」
「うーん、そうか。財団でも厳しいか…」
財務大臣が呟く。
プルルルル…
突然会議室の壁に設けられた電話が鳴る。官房長官が会釈をして席を立つ。
それと同時に新藤の携帯に通知が入った。
「すいません、少し失礼します」
そう言い席を立つ。相手は管制室長の田島だった。
「もしもし、何かあったか?」
「管理官!対馬に設置されたレーダーに朝鮮半島が映りません!それだけでなく、佐渡ヶ島に設置されたレーダーにユーラシア大陸も映りません!」
「「な、なんだって!?」」
電話をしていた官房長官と奇しくも同じタイミングで同じ言葉を発する。
周りの大臣がぎょっとした顔で2人を見る。
新藤は声を潜める。
「それも通信異常ではないのか?」
「いえ、何度か違う周波数で照射してみましたが何も映りませんでした。それに本土上空を飛んでいる飛行機はちゃんと補足できています」
「ということは、本当に朝鮮半島とユーラシア大陸が消失したということか?いや、もしかしたら日本以外の国が全て消失しているのでは……」
「断言できませんがあり得ない事では…あともう一つお伝えしたいことが。どうも天体の位置が違うようです」
「天体の位置が違う!?まさか……」
「日本が地球外に転移してしまった可能性があります」
「日本以外が消えたのではなく、我々が地球からいなくなった、か。この状況を見るにあり得ない事ではないな…哨戒機を飛ばす準備をしてくれ。朝になったら目視で確認しよう」
「分かりました」
田島と電話を切り、これをどう説明するか…そう思いながら席に着く。
すると先に着席していた官房長官が手を挙げ発言した。
「先ほど天文台から入った情報ですが、昨日と天体の位置が違うようです」
「官房長官。今更そんな情報が何だというんだね!?」
そう財務大臣が答える。やはり天文台も確認したか…
「いえ、財務大臣。その情報が真実ならば、日本は今、地球にありません」
そう言ったのは文部科学大臣だった。
「ん?文科大臣、それはどういうことだ?」
「星の位置が違う、ということは観測する場所が違うということです。天文台は動かないんですから、本来観測結果が一晩で変わることはあり得ません。外国との連絡がつかない、衛星との連絡も出来ない、更に天文台の観測位置が変わった、これらの情報を組み合わせると考えられるのは【ここは地球ではない】、少なくとも昨日と日本の位置が移動した、ではないでしょうか」
「「「「「「!?」」」」」」
「文科大臣、さすがに小説の読みすぎではないかね」
「…いえ、私もそう思います」
新藤は先ほど入った情報を伝える。
「さっき財団情報部より連絡がありました。朝鮮半島ならびにユーラシア大陸がレーダーに映らないそうです。また天文台の観測と同じく、天体の位置が違うということも確認しました。それに財団の有線通信がメイン、サブ全て同時に使えなくなるのも不自然です。あり得るのは…日本が地球ではない所へ転移した、でしょうか」
「「「「「「……」」」」」」
財団日本支部最高管理官の口から語られた情報は国の主要人物達に十分な一撃になったようだ。
財団の技術を知っており、SCPという異常存在を相手にしている団体の最高管理官が言うからにはこのような異常事態も起こり得るのだ、と。
「仮にそうだとして…真実がはっきりとするまで、これ以上の混乱を避けるため国民へ発表はしない方針で行こうと思う。それでいいか?」
「では何と発表するのですか総理?」
「現状を把握するために自衛隊も用いて、誠意努力中です。情報が入り次第お知らせします。…これでいこう」
「…分かりました」
官房長官が答える。
「財団も現状把握のために全力を尽くします。何か分かったらすぐに連絡します」
「新藤君、すまないな」
「いえ、我々財団にとってもこれは想定外の事態です。この状況下で政府と情報を交換できないのはお互い致命的ですから…それに仮に国家を見つけたとしても我々では相手を出来ませんので…」
「それもそうか」
総理は頷く。この窮地で財団の機嫌を損ねて今後面倒な状態にしたくない内閣と、今政府に恩を売って今後有利にしたい財団、お互いの思惑が交差する。
「では、私はこれで」
新藤は席を立ち退出した。
ちなみに財団の予測では放置して80日以内に地球に住むことが不可能と考えられている。
ようやく政府と財団は転移に気づいたようです。
さて、ここからは前書きにあったように、新藤がトップから最高管理官に呼び方が変わった理由を詳しく書いていきます。
SCP財団では、研究施設やSCPを収容している施設をサイトといい、そこの責任者を管理官と呼びます。
サイト-8100は、財団日本支部を統括するサイトです。つまり、一番大事なサイトです。
この作品では、このサイトの管理官が財団日本支部全体の管理官でもある、となっています。
なので、サイト-8100の管理官を日本支部の中で一番偉い管理官ということで、最高管理官と呼んでいます。
日本支部を統括しているのは、公式だと日本支部理事会なのですが、理事会は本当にあるのか、複数人なのか一人が複数を演じているのか、全く明かされてません。
この作品内では、その理事会から基本的に全権を委任されているのが、サイト-8100管理官であり、最高管理官という扱いです。
トップ呼びでも良かったんですが、これは前書きに書いた通り出来れば公式に寄せたかったからです。
以上が理由ですね。
今後も今作品をよろしくお願いします。
今後のパーパルディアは?
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原作通りに敗北
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更に大敗北を喫す
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