異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~   作:M6A1(晴嵐)

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M6A1 晴嵐です。

遂に3月も終わり、新年度を迎えます。
この作品も4月からバルチスタ沖海戦書くぞ!と意気込んでいたのに、各国の艦隊の準備に時間がかかっているみたいです。

それでは本編をどうぞ。


各国の準備-1

「間もなく先進11ヵ国会議で世界各国に従属を求めてきたグラ・バルカス帝国が、重大発表を行う模様です!この放送はムー国を中継して、世界各国へ放送されています!」

 

普段のんびりとしているキャスターが真剣な表情で緊迫した声を上げる。

 

「画面が切り替わります」

 

その声と同時に映像が切り替わる。

現代の日本人からすれば多少画質の荒い映像が映し出された。

画面には目隠しをされた人たちが並んでいる。

 

『ここに並んでいるのは先の戦闘で捕虜となった者たちである。今からこの者たちの処刑を行うが、最後のチャンスをやろう。先ほど聞かれた事柄について、話す気がある者は申し出ろ』

 

画面には映っていないが、女性が彼らに問いかける。その質問に答えるように目隠しされた何人かが手を挙げた。

彼らは軍服に身を包んだ男たちに連行されていった。

 

『もういないか?これから殺されるのだぞ。答える気があるならば知る、知らぬを問わぬ。申し出ろ』

 

他に手を挙げる者はいない。

 

『…そうかならばしょうがない。これから我が帝国と戦う者共よ!只今より、捕虜となり帝国に従わぬ愚か者たちの処刑を行う。この愚か者たちの末路をその目に焼き付けるがいい!そして我が帝国が怖ければ、自国の政府へ降伏するよう働きかけるがよい!降らねばこれからの光景は未来のお前たちの末路である!我が軍門に降れば、永遠の繁栄を約束しよう!――構え!』

 

画面には映っていないが、ジャキ、っと銃を構える音がした。

 

『撃て―!』

 

発砲音が響き、映っていた捕虜たちが血しぶきを上げて崩れ落ちた。

そして―放送は終わった。

 

この放送を見た各国は激高した。

もちろん日本も例外ではない。

 

 

―サイト-8100

「……これが全世界で放送されたんだな?」

「はい、間違いありません」

「そうか」

 

新藤は改めて総合管制室の前方モニターを見た。

モニターにはグラ・バルカスが放送した処刑の映像が繰り返し流れている。

処刑が行われた動画はモザイクをかけられテレビ、全国ニュース、動画サイトで繰り返し再生されている。

 

「ネットの反応は?」

「『パーパルディアの愚行の再現』『グラ・バルカスは捕虜をただの物としか見ていない』『人権を知らない野蛮な国』『人間はな、愛情がなければ育たないんだよ!あいつらは分かってないのか!!』とグラ・バルカスに対する批判が殺到しています」

 

新藤は少し考え込む。

 

「今後世界はどう動く?」

「既にミリシアル帝国を中心としたグラ・バルカス帝国への攻撃作戦を計画しているようです。参加国は第1文明圏、第2文明圏ですが…」

「ムーのラ・カサミ級ですら旧式艦、それ以下が参加しても…」

「はい、実質ミリシアル帝国&大量の弾除けVSグラ・バルカス帝国という構図ですね。残念ながら結果は火を見るより明らかです」

「彼らはそうは思ってないのだろうが…グラ・バルカスが実戦でどのように動くのかを知れるいい機会だ。準備を始めよう、まずは…」

 

 

―神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス

世界の富が集まる異世界の、いや魔法文明の頂点に立つ国、神聖ミリシアル帝国。

その帝都は誰もが驚くほどの高層建築物が立ち並び、初めて帝都を見た者はその国力に圧倒される。

そんな栄華を極めし都の中心で、これからの世界の行く末を決める会議が始まろうとしていた。

 

「これより皇前会議を開催いたします」

 

司会が会議の開始を宣言すると、世界一の国を司る皇帝がゆっくりと話しはじめた。

 

「余は…余は許せぬことがある。我が民を…愛すべき神聖ミリシアル帝国の臣民を無差別に殺し、カルトアルパスを襲撃し、世界の長である神聖ミリシアル帝国の顔に泥を塗り、世界会議でさえ踏みにじったあの国…奴らは異世界より出現したらしいが、この世界を舐めきっている!」

 

静かな会議室に皇帝の怒りが響く。

 

「余はこの世界の長として、この世界を多大に侮辱したグラ・バルカス帝国に神罰を下す!我が国を中心に中央世界及び第2文明圏で世界連合を組織し、旧レイフォル沖合に展開しているグラ・バルカス帝国の艦隊を滅し、ムーに援軍を送り、第2文明圏から奴らを叩き出す!その後体制を整え、奴らの本土、帝都を焼き払え!では、会議を始める」

 

既に皇帝の意志は決まっている。要人らはその意志に従う。

参加している要人の中には、外務大臣 ペクラス、外務省統括官 リアージュ、国防省長官 アグラ等もいる。

アグラが手を挙げ発言する。

 

「陛下、既に海軍は第1、第2、第3艦隊の派遣準備が完了しており、陛下のお言葉一つで出撃可能です。第4~第7艦隊については現在準備中でありますが、第1~第3艦隊出撃後の本土防衛用にのため残しておきたいと考えます」

 

リアージュがアグラに質問する。

 

「アグラ殿、第零式魔導艦隊及び各国の外務省護衛艦隊はグラ・バルカス帝国の空母機動部隊に敗れています。3つの艦隊で戦力は足りるのですか?各国の戦力は実質的に形だけであり、当てにできません。次に敗れた場合、我が国の信用問題に関わります」

「ではお答えしましょう。第零式魔導艦隊は確かに新鋭艦で構成されていましたが、数が少なかったこと、敵の航空戦力に対して上空支援が無かったことが敗因と考えられます。敵の航空攻撃による被害は甚大であり、航空戦力に関しては今回の戦訓を活かす必要がある。この戦訓とレイフォル沖の敵艦隊の規模を考慮して、第1~3艦隊で充分に足りると判断した。これらの艦隊には天の浮舟を運用するための空母もあるし、大型の魔導戦艦も多数配備されているため、敵の航空戦力に充分対抗できます」

「各文明圏が参戦するとはいえ、実質的な主力は我が国でしょう。世界の連携という意味合いで連合軍は組織しますが、戦力として数えることは出来ない。今回は早期殲滅という陛下の御意志もあり、早急に敵海上戦力を滅する必要があるため、来るだけでも時間がかかる第3文明圏は除外しています」

「日本国はどうなのですか?先日の戦闘では偶然巻き込まれませんでしたが」

「日本国は確かにグラ・バルカス帝国から宣戦布告を受けていますが、だからといって即時叩き出すとい結論には至っていないようです。それにまだ我々は彼らの実力を知りません。最終的には協力してくるでしょうが、今回の作戦には間に合わないでしょう」

「そうですか、分かりました」

 

史実と違い、カルトアルパス攻防戦に巻き込まれていない日本国、その実力を知っている者はミリシアル帝国でも情報局や皇帝など僅かだった。

 

「よもや負けることはあるまいな。本戦いは、単に文明圏や文明圏外、そして列強とそれに反する国の戦いではない!魔法すら持たぬ者たちの国が、魔導文明の頂点にたつ我が国に仕掛けた戦いなのだ!魔導文明が試されているのだ!軍務大臣、決して負けは許されぬぞ!」

「ははーっ!」

 

軍務大臣シュミールパオと国防長官アグラは皇帝にひれ伏した。

 

「場合によっては古代兵器…海上要塞パルカオンの使用も考慮せねばなるまいな…」

今後のパーパルディアは?

  • 原作通りに敗北
  • 更に大敗北を喫す
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