異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~   作:M6A1(晴嵐)

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M6A1 晴嵐です。

とうとう6月に入り、少しずつですが暑くなり夏の雰囲気がやってまいりました。(その前に梅雨が来ますがね…)
最近佐世保に行くことがあったのですが、自衛隊資料館凄いですね。資料の山でしたよ(ウハウハ)

それでは本編をどうぞ。


式典

―サイト-8100

「グラ・バルカス帝国海軍第52地方隊イシュタムは、2/6にラ・カサミ含む首都防衛隊と海自第4護衛隊群、翌日2/7に17護衛隊と交戦し、それぞれ全滅しました」

「被害は出たか?」

「ムーの首都防衛隊の数隻に航空攻撃による被害が出ましたが、撃沈は0です」

「出来れば完封したかったがしょうがない。次の作戦はアルー防衛か?」

「はい、アルーへの進攻は当初1、2ヶ月と予測されてましたが、外務省の活躍もありおよそ3、4ヶ月先になると思われます。おかげで迎撃の準備も滞りなく進んでいます」

「それならいい」

 

うんうんと頷く新藤、ふと何か思い出した様子で松本に尋ねた。

 

「あの計画は順調かな?」

「はい、2番艦は1ヶ月後、3番艦も半年ほどで完成します。試験航海や動作確認で1ヶ月程かかりますが、グラ・バルカスとの本格的な衝突には間に合うかと」

「艦載機は?」

「無事に排熱問題もクリアし、1番艦で試験運用しています。問題が見つからなければ、2週間後お披露目です」

「おお、遂にか…長かったな」

「既存の航空機を遥かに上回る性能ですからね。増産体制が整えば、じゅんよう型にも搭載したいですね」

「もう番号も決めているな?」

「はい、番号は……」

 

 

―2週間後 サイト-8172 飛行場

財団の持つ飛行場の中で1番大きな規模を誇るこのサイトで、今日は新しい艦上戦闘機の完成式典が行われる。

開発に携わった研究者や技術者、主要なサイト管理官や日本政府の要人が呼ばれている。

本来なら外国の管理官や要人も呼ばれるため、普段より席が寂しくみえる。

 

「本日は新型艦上戦闘機の完成式典に来ていただき誠にありがとうございます。この戦闘機は日本がこの世界に転移した後、以前から計画されていたものを前倒しにして研究、開発しました。そのため、研究者や開発者、技術者の皆さんには多大な迷惑をかけてしまいました。ですが、皆さんが一致団結し開発を進め、問題を1つずつ対処してくれた結果、この戦闘機は完成しました。改めて開発に携わった皆さんに、この場を借りて感謝を申し上げます」

 

壇上で頭を下げ一礼する。

拍手が響く会場の中を歩き、自分の席に戻った。

 

「新藤管理官、お疲れ様でした」

 

横に座っていた松本が小声で話しかけてくる。

 

「次は君の挨拶だ。楽しみにしてるよ」

「そう言われると緊張しますね」

 

松本が強張った笑みを浮かべながら答える。

 

「それでは次に、日本支部軍事部門長 松本より~~」

「よし、行ってこい!」

「行ってきます、管理官」

 

松本は席を立ち一礼すると、拍手に包まれながら壇上に登った。

 

「SCP財団日本支部軍事部門長の松本です。言いたかったことは先ほど最高管理官にほとんど述べられてしまいまして、私こう見えて非常に困っています」

 

少しだけ困ったような笑顔を浮かべながら発言する新藤に会場に少し笑いが漏れる。

 

「開発に先立ちまして最高管理官はもちろん、開発メンバーらと何度も何度も協議し、かなり無理難題を言って開発が滞ることもありました。が、彼らは私の無理難題に可能な限り答えようとし、翌日には修正案や代替え案を提示してくれたおかげで、計画が遅れることなく進みました。本当にありがとう」

 

そう言うと松本が一角に向かって深々と頭を下げた。

そこには松本に向かって頭を下げていたり、感極まったのか泣いている者たちがいた。

 

「彼らに大きな拍手をお願いします」

 

急に会場へ有田の声が響いた。

司会の席を見ると、有田がマイクを握って立っているではないか。

(あいつ…いいアドリブ入れるな)

会場から溢れんばかりの拍手が彼らに向けて送られる。

一時して拍手が落ち着くと、松本はスピーチを再開した。

 

「さて、それでは早速今回の主役に登場して頂きましょう。左手をご覧ください」

 

松本が会場の左側に手を向ける。

その瞬間―何かが通り過ぎた、気がした。

ゴォォォォォ!

遅れて轟音が鳴り響いた。

 

1度上昇したそれは、速度を落とし再び会場上空を通過した。

 

「こちらが新型艦上戦闘機…F-073戦闘機です!全長20.3m、全幅13.1m、最大速度マッハ3.3、航続距離3000km以上を誇ります!」

 

会場上空を通過するその機影は、たくましく見える。

通過した機体は滑走路に向かって着陸姿勢に入る。

 

「それでは今から滑走路に進入致します。停止後はお近くでご自由にご覧ください」

 

F-073が停止すると、開発チームを先頭に戦闘機に人だかりが向かっていく。

その様子を松本と新藤が眺めていた。

 

「あれがこれからの財団の制海権と制空権を守る要だ…増産体制を早く整えないとな」

「生産ルートについてはF-056のレーンを最低限だけ残し、あとはF-073に切り替える方針です。新たに建設予定の工場については一般部門と協議しており、早ければ1週間後には全て取り決めの予定です」

「そうか…そろそろあっちも完成させたいな」

「ですね…近々試験が行われますが、開発グループからは完成まで短くてももう1年弱掛かると…」

「1年弱なら問題ないな。魔帝までに配備出来ればいいのだから」

 

F-073の近くで開発メンバーらが群集に向かって笑顔で解説している。

その笑顔はそれはもう、とてもいい笑顔だった。

 

 

―サイト-8100 総合管制室

「国籍不明の潜水艦を探知、現在近場のP-010が急行中」

「またか…最近増えたな」

 

田島に主任オペレーターの藤崎から報告が入る。

ここ数週間、ムー国周辺で国籍不明の潜水艦が頻繁に確認されるようになった。

以前財団が設置した海底ソナーによって日本~ムー国間のシーレーンは確保されているものの、その他の海域までカバーは難しかった。

 

潜水艦を探知した場合、近くに日本国籍の船があれば外務省を装って退避を要請、その後確認次第撃沈する手筈となっている。

ちなみに、今まで確認した潜水艦は全てグラ・バルカス所属である。

 

「対空レーダーに感あり。数1、速度450km/h。急に出現しました」

「そのあたりはレーダー網が張り巡らされているはずだ。故障でないなら…」

「艦載機、それも潜水艦から、ですかね」

「伊-401みたいな感じか。近くに戦闘機かSCPSは?」

「空母 ひようを含む機動部隊ほ-02(別称:第2空母打撃群)が付近海域に展開中です」

「ほ-02へ撃墜命令、潜水艦にも対処するように伝えてくれ」

「了解」

 

あまりにも頻繁に潜水艦が確認されるため、財団はシーレーンを守るためSCPSや哨戒機を各所に展開させ、その対応にいそしむ。

お蔭で日本国籍の船が被害に会う事はなかった。

 

2月中旬、ムーとミリシアル間を航行していた民間貨物船がグラ・バルカスの潜水艦とそれに搭載されていた艦載機により撃沈され、両国に衝撃が走ることとなった。

この事件をきっかけに、ムーは日本にソナー技術と対潜システムを求める事となる。

 

 

―ムー国 マイカル港 3月上旬

「…あ、あれが日本の空母…大きいですね」

「グラ・バルカスに対抗するため派遣してくれたらしいが…まさかこんなに大きいとは」

 

マイカル港の端、外部からは見えないそこに日本(財団)がムーから許可を貰って艦艇を停泊させていた。

驚くムー関係者の前に停泊しているのは、財団日本支部所属の第1空母打撃群(正確には機動部隊ほ-01)の旗艦、空母 じゅんよう、全長は343mとあの大和型よりも大きく、ジェラルド・R・フォード級より若干大きい程度、艦載機は100機弱搭載出来る、まさに海上の飛行場であり、超常的アノマリーから日本近海を守る盾。

グラ・バルカスによるムーへの侵攻が懸念されるため、ムーの邦人(エージェント含む)やムーに設置された財団のサイトを守るため派遣された。(こっちの世界に来てからアノマリーが全く見つからない為ひm…時間があるのも理由の1つ)

 

ん?空母打撃群1個を派遣して日本近海の防衛は大丈夫なのかって?

もちろん。自衛隊がフルで動くことが出来るうえ、財団の機動部隊に新型空母まで警戒状態にあるためご安心を。

 

マイカル港に予め停泊していた17護衛隊と合流した第1空母打撃群は、グラ・バルカスのアルー侵攻へ備えて作戦の詳細を詰めていく。

 

その時は刻一刻と近づいていた。




遂に最新艦載機 F-073登場です!
…073、数字に見覚えがあるかもですが、あれとは関係ありません。(※数字は元にしました)

今後のパーパルディアは?

  • 原作通りに敗北
  • 更に大敗北を喫す
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