異世界に転移したのは日本だけではなかった~SCP財団日本支部召喚~   作:M6A1(晴嵐)

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M6A1 晴嵐です。

梅雨に入ったと思ったら、なんかあっという間に終わりましたね。
異常気象ですかね、困ったものです…

それでは本編をどうぞ。


バルクルス基地攻撃

グラ・バルカス帝国陸軍第8軍団が航空攻撃にさらされている頃―バルクルス基地

「アンタレス型戦闘機、発進準備完了!」

「爆撃機隊、間もなく爆装完了」

「よし。この作戦は陸軍との合同作戦である。失敗すれば地上の同胞たちに被害が出る。心して掛かれ」

 

ムーとの国境から僅か10kmほどの位置に建設されているグラ・バルカス帝国の最前線基地 バルクルス基地、陸上部隊基地でありながら航空基地としても機能するグラ・バルカスでも有数の多機能型基地。

基地は星形要塞、周辺には対空陣地レーダーサイトが設置され、隣には滑走路や格納庫がある。

 

その滑走路に整然と戦闘機や爆撃機が並ぶ。

まだ日は昇っておらず辺りは薄暗いが、もう十数分後には出撃するに十分な明るさになるだろう。

 

「この爆撃でムーのアルーと付近にあるドーソン基地を攻撃、敵を無力化する。そして無力後に地上部隊が占領…完璧な作戦だな」

「今回の地上侵攻部隊には第8軍団長のガオグゲル様も参加しております。失敗することはありえないでしょう」

 

ガオグゲル自身が出撃したため、現在基地の指揮は第9航空団司令のパースが執っている。

第9航空団の最高責任者であり、参謀長でもある彼は、自身の部下たちに圧倒的な信頼を置いていた。

 

「さぁもうすぐ時間だ。全機準備を…」

「あのパース空将、無線が通じません」

「?無線が通じないだと?」

「はい、各航空機どころか地上部隊とも連絡が出来ません」

「一体何が起こっているんだ?」

 

通信士からの報告にパースが怪訝な顔をした瞬間…

 

「大変です!レーダーが…!」

 

レーダー監視員が驚愕の声を上げる。

急いでレーダースクリーンを見ると、予備を含めた全てのスクリーンが真っ白になっていた。

 

「磁気嵐のせいか。それとも…」

 

ドーーーン!

突然滑走路から爆発音が聞こえた。

 

「何か爆発したぞ!?滑走路か?」

「何だ!?事故か?」

 

滑走路では真っ赤な炎が燃え盛り、周囲を明るく照らしている。

 

「急いで消化活動を…」

 

その続きは言えなかった。なぜなら…

ドーーーン!ドガーーーン!

立て続けにあちこちから爆発が発生したからだ。

 

「誘爆したのか!?」

「いや違う。これは…」

「!!対空陣地爆発しました!」

「これは攻撃だ!」

 

気づいた時にはもう遅かった。

爆発は滑走路だけでなく、格納庫や対空陣地にも及び被害は拡大していく。

 

「敵はどこだ!どこから攻撃している!」

「まだ日も昇っていないこの時間に飛行機が飛ばせるとは思いません!砲撃の可能性も」

「どちらにせよ対処を急がねば…基地に残っている偵察部隊に周辺を探させよう」

「!!パース空将、レーダーが破壊されました!」

「なに!?」

 

敵はまず滑走路と対空陣地を攻撃し反撃能力を奪い、そして次にレーダーを攻撃して目を奪う…既に近代戦を理解している!

 

「メインレーダー全て沈黙!予備レーダーも潰されました!」

「くそっ、レーダーは上手く隠されていたはずだ。何故位置がバレている!」

「もしかしたら諜報員が紛れ込んでいる可能性も」

「だが全てのレーダー施設を知っているのはこの部屋に立ち入れる人間だけだ。諜報員によりメインレーダーの位置はばれても、予備レーダーまで位置がバレるわけがない!」

 

財団のF-056 AS部隊-βの投下した誘導爆弾が滑走路や対空陣地、AS部隊-γが放った対レーダーミサイルがレーダー施設を漏れなく破壊。

ジャミングでレーダーが使えず、また早朝の薄暗い時間という事もあり目視でも航空機が接近してきていることをグラ・バルカスは全く察知することが出来なかった。

 

爆発が収まると暫くして情報が集まってくる。

その被害は想像を遥かに上回るものだった。

 

「対空陣地は9割以上が消滅。特に高射砲は念入りに攻撃されたようで完全に使えない。滑走路もメイン、サブ共に破壊され、修復にかかる数週間は使えない。レーダーもダメ。格納庫や弾薬庫も狙われたか。…一撃が的確過ぎてあの短時間の攻撃にしては被害が大きすぎる」

「依然として無線も通じません。有線は通じますので、付近の基地へ援軍を要請します」

「ああ頼む…そういえば地上部隊は?」

 

基地での対処に一杯一杯だった彼らはようやくその事を思い出す。

パースの言葉に指令室の空気は凍り付いた。

 

「た、直ちに捜索部隊を出すよう指示します!」

 

 

―空母 じゅんよう

「AS部隊 β、並びにγ、目標への攻撃に成功。バルクルス基地の目と攻撃、反撃能力を奪いました」

「バルクルスへの攻撃作戦は成功したようだな。AS-αは?」

「はい、αは―」

 

 

―F-056 AS-α

『間もなく目標地点です。詳細座標は以下を参照してください』

「α隊、了解した」

 

AA部隊10機を伴って誘導クラスター爆弾を装備したAS部隊15機が空を飛ぶ。

彼らの目標は速度を落としてもなお依然として侵攻を続けている地上部隊だ。

ある程度戦車はヘリコプター部隊が減らしたものの、自動車部隊や歩兵部隊など師団の大部分は健全である。

戦車が減ってもアルー防衛隊の数の5倍以上、装備品も1,2世代先の物、とてもではないがアルーは守り切れないだろう。

 

アルーには財団のサイトが設置されている。

財団を攻撃する相手に容赦する必要はない。

 

「座標上空に到達、目標をレーダーで捕捉」

「全機、爆弾を投下せよ」

 

各機2発ずつ、計30発が師団に向けて降り注ぐ。

レーザーにより誘導される爆弾は正確に彼らへ向かっていった。

 

 

―グラ・バルカス帝国 第8軍団

先ほど行われた謎の飛行機械編隊による攻撃により戦車隊は30%以上がやられたものの、歩兵や装甲車はほぼ無傷(爆風に巻き込まれ数名が負傷した)であり、全体としては10%ほどの被害だった為、警戒度を上げ速度を落として侵攻することを決定した。

 

「いつもの侵攻よりストレスがかかりますね、ボーグ師団長…」

「ああほんとにな。アルーでは好き勝手しよう」

 

同乗者の尋ねにボーグが答える。

味方にも相当ストレスが掛かっているだろうからな…多少やっても上から咎められることはないだろう。

 

「そろそろ時間のはずなんですが…来ませんね」

「おかしいな。無線の調子も良くないし…」

 

アルーやドーソン基地を攻撃するために上空を飛行編隊が通過するはずなんだが…

 

「ん?何だあれは?」

 

編隊の通過を確認するためにボーグは上空を見つめていた。

と、何か黒い点が増えてきた。それも加速度的に。

いや、増えてるだけじゃない。少しずつ大きくなってきている!まさか!

 

「総員へ通達!回避しろ!」

 

ボーグが無線で叫んだ瞬間…

 

ドドドドーーーーン!

大きな爆発が場を包み込んだ。

今後のパーパルディアは?

  • 原作通りに敗北
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