「アイドル?」
最初に俺から出たのはその一言
突然の来客もあるが、かけられたその言葉に俺は困惑した
「えぇ…その、色々ありまして…」
アビドスに訪ねて来たのはトリニティの生徒、「マリー」
獣耳をフードで隠した見てわかるシスターさんである
そんなシスターさんが何を…アイドルって
こっちもそれで忙しいのに
渋い顔をする俺をユメがなだめてくれた
「…まぁ、ちょうど良かったんじゃない?メシド君」
「確かにな…」
「そうですね!お任せ下さい!…まずはビジュアルからでしょう、可愛いは正義ですから!」
この部屋にいたもう1人のアビドス生、ノノミが声を上げる
どうやらやる気のようだ、さっきまでとは目が違う
流石覆面水着団の一員、あとスクールアイドルを提案したとかいう頭お嬢様
「び、ビジュアルですか…?」
「あれ、思っていたよりも反応が…」
マリーの反応にノノミはそういった
確かにアイドルの事を聞きに来たのであれば少しでも調べはしているはず
しかし彼女の反応を見るに、そうでは無いようだ…
「実を言えば、俺達もアイドルの準備をしてるんだ
ㅤ気になったことがあれば言いたまえ…答えるのは俺じゃなくてユメとノノミだがな!HAHAHA」
「メシド先輩、そういったことに興味無さそうですもんね」
「メシド君はないよぉ、そういった趣味とか」
「……!ありがとうございます!」
んで、そこで彼女は部室の中を見渡した
明らかな違和感を彼女が感じていたからである
「ところで、その…3人以外の方はどこに…?」
「…あー」
まぁ、聞かれるよなそりゃ
こんな伽藍堂とした部屋に野郎1人と2人のボンキュッボンがいるんやもん
いやもうそういう展開やんこれ…ま、そうじゃないんですけどね現実は
俺は少し言い淀んで2人を見た
コクコクと頷いている、言わせたいかそんなに俺に
「…ちょっとした野暮用が…いや、ちょうどいいかもしれんな」
適当に言おうとしたところで俺はとあることに気づく
マリーと共にシャーレの先生も来ているのだ
もしかしたら楽でき…簡単に終わるかもしれない
「少し手伝ってくれないか?なぁに、少し汗をかくだけだ…」
「…汗?」
「みんな恥ずかしがり屋でな…ノノミとかユメとかが困っていたところなんだよ」
「は、はい!私程度でよろしければ…ぜひ!」
綺麗な笑顔をした彼女を見て俺は自然と笑顔になる
こんな裏のない笑顔なんて…凄いな"あの"トリニティ生が出来るもんなんだな
「あ、先生も来てくれるだろ?」
「"……分かった。"」
ははぁ、猛烈に嫌なことが起きそうって顔をしている
勘良いねぇ君、SRTに入らないかい?もう廃校だけど
「うんうん!皆さん私についてきてくださいねー★」
「悪いユメ、移動は頼んだ」
「ミレニアム製のだから砂でも安心!…その"足"、使えばいいのに」
「必殺技ってのはここぞって時に出すだろ?これもそうだよ…」
〇
トトトン、タタタンと散発的な銃声が聞こえる
どちらも聞き覚えのある…最近馴染み深い銃声だ
それが未だになっていることにため息をつきながら俺は呟く
「…やってるねぇ」
「頑固だねー、あの子も」
ねーとユメと話しているとシロコがズサーっと砂を散らしながら現れる
そのままマガジンを交換し、チャージングハンドルを引き切る
「大丈夫ですか?シロコちゃん」
「ん、手強い…ここまで抵抗されるとは思わなかった」
顔に着いた砂をはらいながら彼女は言う
俺は彼女の近くに移動させてもらいながらシロコに聞いた
「ホシノは?」
「……あっち」
見てみればくらくらとなっているホシノが見えた
本気を出していないとはいえホシノにあぁまでさせるってマ?怖ー(他人事)
「"一体何が起きてるの!?"」
「…戦闘ですか!?」
今更じゃなーい?君たち
戦闘の気配を感じたのかマリーはどこからともなくハンドガンを取り出した
…えっ、君シスターなのにデザートイーグル出すの!?
もっと…サプレッサー付のPPKとか…清楚なもんをさ
ギャップに俺は戸惑いながらもシロコに彼女の説明をする
「…先輩、先に状況説明では?」
「ソレモソウダナァ…」
ノノミにそう言われ説明するかぁ、と思った時である
宙に舞った砂の向こうから聞き覚えのある叫び声がした
「イヤよ!着るわけないでしょ!」
「"セリカ…?"」
「あれ、先生も来てたんだ」
ホシノがこちらに歩み寄ってきた
持っていたショットガンをリロードしながら声の方向を見る
「うちの後輩たちがすっごい照れ屋さんでさ
ㅤ「説得」するつもりが逆にやられちゃったんだよ」
「凄いよな、危機に陥ると人は覚醒するって言うが…」
「それを他のところに使って欲しいもんだねぇ…」
「…あの、どういう話……」
ホシノ達の会話についていけず、困惑しているマリー
俺はため息をつきながら説明することにした
「トリニティの学園祭でアイドルイベントがあるだろ?
ㅤあれにアビドスもユニットを結成しようという話になってな
ㅤ"例の約束"もある事だしな…」
「まだ参加枠は残っているようですから!」
「ん、1年生のユニット」
「"なるほど…"」
楽しいことには混ぜろ、名言である
で、その言葉の通りにことを動かしたら恥ずかしがり屋の後輩のせいでこれである
地区の整理とかいう概念がないアビドスだからいいもののこれ他自地区なら建物ぶっ壊してるんだろうなぁ…
「いやなぁ、自分たちで言い出したんだから…」
「だねー、言ってたよー2人ともー」
「そうだよね?セリカちゃん、アヤネちゃん?」
「確かに言ったけど…こんな服着るとは聞いてないわよ!?」
「そうですよ!いくらなんでもこれは無理です!」
…うん、まぁ分かるよその気持ち
俺がもし女なら見て破り捨てる、んで燃やす
あまりにも酷い…んでも、ユメに1回着てもらいたいかな…?
「でも、その衣装は実際にアイドルさんが着るものですよ?」
「絶対に似合うから出てこいよー(棒読み)」
「そうだよー!二人に絶対似合うよー!」
「で、ですが…」
「ん、このままじゃ参加締切に間に合わない…早く写真を取らせて」
「あバカシロコんな事言ったら…」
あれが実際にアイドルが着る服かということについては置いておくとして、早くしなければならない
その理由が今シロコが言ってしまった参加締め切りである
当たり前のことだが、それを過ぎれば参加はできない
…勿論、馬鹿といえどそれを分からないほどセリカ達は馬鹿じゃない
「!聞いた!?時間まで逃げるわよ!」
「は、はい!」
その声ともに、風を切り裂くような音が響く
…それはもしかしなくてもヘリのローターの音である
まじかァ…こんなことにヘリを使うのかぁ…燃料代がシャレにならないのよソレ
「わーお…本気だなぁやっこさん…」
「なんであそこまで拒否するんだろうねぇ」
「不思議ですよねーユメ先輩」
「「ねー」」
ハモるな
後ろで同じことを言うボンキュッボン同士を横目に俺は車椅子に立てかけてあるイオンライフルを取った
ミレニアム製の車椅子は素晴らしく、ガンラックもあればリクライニング機能もあるのだ
自爆機能は取り外した、勝手につけるなあんなもん
「さて、恥ずかしがり屋さんを「捕獲」といこうか?」
「だねー、次の捕獲対象がまさかセリカちゃん達とは思わなかったけど…」
内気な後輩に、あのハレンチな衣装を着せてやろう…
「なかなかいい服装じゃないのか?」
「頬杖ついて言われても説得力ありませんッッッ!!!」
「このリア充!ユメ先輩のチ〇ポケース!」
「セリカテメェあとで体育館裏来い」
その後、なんやかんやあって着てもらった
いつもの清楚な印象から変わり少し"ワル"的な印象が入った彼女達はとても可愛い
肌面積無さすぎという話だが…まぁ、ミレニアムにこれよりヤバいのがいたのでノーカンだ
俺は多分アイツ以外にブラジッパーというものを見たことがない
いや、あってたまるかあんなもん
そう思っていると、ノノミから声をかけられた
「全く、後輩達はホントに…」
「あ、ユメ先輩からメシド先輩に見せたいものがあるそうですよ」
「ん、なんだ──────────」
「じゃーん!どう?」
「────────
「しっ、死んでる!メシド先輩が死んでる!」
「ん、信じられる?穏やかでしょ…死んでるんだよ、これで」
「"タクシーッ!!!"」
「救急車でしょそこは!?!?」
零れんばかりの乳房に肌面積の少ない黒い服
まさにそこのアイドル達と同じ格好をしたユメが見えた時には、俺の意識は白く染まっていた──────────
病院でこの状態の写真を見たのだが軽く笑った
んだよこのトゥモロージョーみたいに真っ白に燃え尽きたところに鼻血を足したかのような写真
信じられるか?…これ俺なんだぜ
俺が信じたくねぇよォ!!!
アヤネセリカのアイドル衣装ドスケベェ…
あ、ユメの奴はアヤネの奴を着てます
アヤネのあれであんなんになるんだからユメのやつとか…ねぇ
居る要素に入れよ
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晴らせコラ!
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色彩の先導者
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アビドス編
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色彩「コイツやだ!小生やだ!」
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全部書いて♡かけ(豹変)